私は、ジョギング時にラジオを装着している。邪道だと注意されたこともあるが、改める気はない。制約多くしてストレスが溜まったのでは、それこそ堪らない。
某ランニング雑誌に、「走る時に適した音楽のジャンル」の記事が特集されたことがある。クラシック、ジャズ、ポップス、歌謡曲の4種類をランナーに試してもらった結果を分析したもの。一番適していたのは、「ポップス」。続いて、ジャズ、クラシック、歌謡曲の順だった。ポップスの軽快なメロディが走るリズムに合っているというのが、大半のモニターの感想だった。こぶしが多い演歌では、調子が狂うと容易に想像がつく。私のように、とぼとぼ走る(=jog)ランナーには、演歌でも差し支えないのだが。
走りと音楽の相性には、個人の好みもあり、一概には定義付け出来ないが、私はマーチが士気を鼓舞し最適だと思っている。過去3度のホノルルマラソンでは、私設バンドの演奏に毎回、勇気付けられた。曲は「聖者の行進」。20キロ付近なので、往路では余裕があるのだが、折り返し後、25キロ付近で聞くと、同じ曲なのに違って響いた。気温が上昇し、息苦しくなる時間帯だけに、リズムに合わせ歩を運んでいると、苦しさを乗り越える力を得るから不思議だ。
トップ・アスリートがレース後、「沿道の声援に支えられて、、」とコメントするのは、外交辞令でなく、本音だ。孤独なレースに耐えるには、周囲の人たちの温かい応援が何より助けになるもの。個性的で魅力ある応援が繰り広げられる大会が全国に沢山ある。そして、これがレースの最大の楽しみでもある。