3月の「ピーチ・アビエーション」に続いて、昨日、「ジェットスター・ジャパン」が運行を開始した。8月1日に「エアアジア・ジャパン」が開業すると、日本の格安航空会社御三家が出揃うことになる。
航空業界では、ピーチの平均搭乗率が77%と好調で、既存大手の搭乗率も落ち込んでおらず、新たなパイの掘り起こし効果を強調するが、LCCが定着すると判断するのは早計だ。
目新しさと低価格で、当分の間は高い搭乗率を維持するだろうが、3社が出揃った時点で、初めて同じ路線で競合し、パイの争奪戦になる。しかも、成田と関空発着で、限られた対地にしか就航せず、陸上交通の正確性や安全性などの利便性を考慮すると、課題は多い。
旅行スタイルが変わる可能性を示唆する専門家もいるが、空の事故は死に直結する危険性が高いので、LCC利用のリスクを肝に銘じておくことだ。運行初日の新千歳・成田最終便が欠航し、足止めを喰った乗客が憤慨していたが、自己責任だとの基本認識をお忘れのようだ。