私に一番近い年齢の甥は、20年ほど前、金沢近郊の耕作放棄地を借りて、山荘を建て、夏場の寝泊まりに利用している。自宅から車で20分もかからない山と川に挟まれた里山で、満天の星を見ながらエアコン不要の2地域居住生活だ。
仕事の合い間を利用して、自分で畑や住環境を整備し、数年前には、川水を引いて露天風呂を作りあげた。そのうち、野外に能舞台を作ろうかと夢は果てしない。
夏は避暑、冬は狩猟と、仕事と休日の「オン・オフ」を上手く使い分け、充実した生活を送る甥に、いつも元気付けられる。が、我々夫婦は、カメムシ嫌いなので足が向かす、見習いたいとも思わない。
都会では、リタイア後、2地域居住スタイルを選択する人が増えているが、大きな投資をしなくても、知恵次第で非日常的な空間を創出する事が出来る好例と、感心している。