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★安倍政権の悲劇

2016-05-08 08:12:46 | 日記・エッセイ・コラム
 安倍政権が、昨年9月に打ち出した「新3本の矢」(=①GDP600兆円、②出生率1.8%、③介護離職ゼロ)は、もう黄信号がともりだした。

 目標達成に向けたアクション・プランが中身に乏しく、現状と対比すれば、砂上の楼閣に近い。

 ①のGDPは、14年度約490兆円から20年度600兆円を目指す。だが、日本経済の潜在成長率は、年率0.5%前後だから、達成は不可能に近い。
 ちなみに、2015年の成長率は、0.473%。世界ランキングでは、162位/189か国に過ぎない。

 ②の出生率1.8%だが、1989年は1.57%。その後、少子化対策を打ち続けても、低下の一途をたどり、2013年では1.43%だ。

 1989年生まれの人は、今年27歳の結婚適齢期。しかし、国勢調査の生涯未婚率を1980年vs2010年で比較すると、男性で2.6%から20.1%へ、女性で4.5%から10.6%に上昇している。現政府の少子化対策は、的外れと言わざるを得ない。

 ③の介護離職ゼロだが、介護士の給与改善(20%アップ)は、非現実的だ。しかも、豊かさの中で育ったバブル・ジュニアは、3K職を選ばない。

 安倍政権の最大の悲劇は、日本を壮大な実験場にしてしまったことにある。