コメント(私見):
懲戒処分が取り消されて、加藤先生の名誉が回復されたことは大変喜ばしいことです。
しかし、事故調査報告書が訂正されないのは、どうしても納得できません。『こういう風に書かないと、保険会社が保険金を払ってくれない』という県の強い意向に沿って書かれたこの事故報告書こそが本事件の発端となったわけですから、事故報告書は周産期医学の専門家により正しく訂正されるべきだと思います。
著しく名誉を傷つけられた上に、2年半もの長きに渡り不当に自由を束縛され続けた先生に対する損害賠償は正当に支払われるのでしょうか?
****** m3com医療維新、2008年8月22日
「ほっとしたが、なぜ逮捕されたか疑念は晴れず」
佐藤章・福島県立医大産婦人科教授が
判決直後の真情を吐露
聞き手・橋本佳子(m3.com編集長)
【途中から引用】
――医療事故の調査と言えば、「県立大野病院医療事故調査委員会」がまとめた報告書が発端になっています。以前、先生に、「加藤医師の過失と受け取られかねない部分があるので、訂正を求めた」とお聞きしました。
はい。ここ(佐藤先生の教授室)に院長と県の病院局長が来て、「もうこれで認めてください」と言うから、「ダメだ」と言ったんです。
――それは遺族への補償に使うからですか。
そうです。「先生、これはこういう風に書かないと、保険会社が保険金を払ってくれない」と言ったんです。
――でも、県はそれを否定しています。
絶対にそんなことはありません。医療事故調査委員会の委員の先生方も、そう(補償に使う)と聞いているそうです。
――事故調査報告書が刑事訴追に使われることは想定されていなかった。
私が「最後までダメだ」と言い張ればよかったのですが。
【以下略】
(m3com医療維新、2008年8月22日)