自己存在にとって
最も大きな敵と試練は
無知の巨人です
自己存在は
ある程度大きくなり
外部の世界の大きさを知り
それに対する自分の小ささを知ると
そのあまりの恐怖におびえ
一切の感覚を閉じ
伸びていく自分の可能性を信じようとせず
まだ何も知らず
自分が世界の中心でいられた
動物的エゴの世界に戻ろうとするのです
彼らを無知の巨人というのです
あさはかな知恵で
あらゆるものを侮辱し
あらゆるものを従える
究極の王となろうとし
すべての恐怖をそれで乗り越えようとします
そのためにあらゆる虚偽を吐き
無知の闇の中に貴い銀をつぎ込み
虚栄の城を営々と造っていくことに
神が与えた自己存在の力を
すべてつぎ込んでしまうのです
無知の巨人は一見大きく見えますが
それは恐怖と無知の力で従えた
群衆の姿を借りているのであって
彼らの本当の姿は
あまりにも小さく
弱いのです
心臓はネズミのようにおびえ
目はいつも逃げるところを探して
虫のようにさまよっている
誰も愛してはいない
それなのに誰よりも愛を欲している
あまりにも深い闇だ
人間存在は
この闇の中を
長い間さまよってきたのです
魔王のような暴虐を行い
あらゆるものを侮辱してきましたが
愛の前には何者にもなりません
愚かな幼児の過ち以上のものにはそれはなりえないのです
愛の姿に目覚め
自分の本当の姿を知り
もう無知の闇の中から出てきなさい
あなたがたは座るべき玉座を間違っている
魔王の椅子を捨て
他に誰もいない
ただ一人の自分の玉座に座りなさい
それこそがあなたがたの
最も麗しい栄光なのです