昨年の大晦日、東京都大田区総合体育館で行われた試合結果です。
WBOアジア太平洋ミニマム級戦:
王者重岡 銀次郎(ワタナベ)KO5回2分13秒 挑戦者レイ ロレト(比)
*2018年9月にプロデビューを果たしている銀次郎。昨年7月に行ったプロ4戦目で、現在保持している王座を獲得しています。今回がその王座の初防衛戦となりましたが、銀次郎が選んだのは、25勝(17KO)14敗(1KO負け)1引き分けと、負け数は多いものの、ミニマム級からフライ級の3階級で、強豪選手たちと敵地で戦ってきたロレト。王座奪取はなりませんでしたが、2017年7月にはWBAミニマム級王座に挑戦しています。また、マイナー王座ではありますが、IBOのライトフライ級王座を獲得した経験を持つ強豪中の強豪です。
そんなロレトを相手に、銀次郎は初回から得意の左でダウンを奪うなどして好スタートを切ります。しかし強豪ロレトは、じわりじわりと銀次郎に迫っていきます。勝負の先行きが見えなくなっていた5回、王者は再び左で挑戦者をキャンバスに送ります。ロレトはカウント内に試合再開に応じることが出来ずKO負け。銀次郎が王座の初防衛に成功すると共に、ロレトからその40戦目にして2度目のKO負けを奪う事にも成功しています。
一戦一戦世界の頂点に近づいている銀次郎。銀次郎が世界奪取を目論んでいる、最軽量級戦線の王者たちの顔ぶれを見てみましょう(2020年1月10日現在)。
WBA:ノックアウト CP フレッシュマート(タイ/11)
WBC:ワンヘン メナヨーシン(タイ/12)
IBF:ペドロ タドゥラン(比/0)
WBO:ウィルフレド メンデス(プエルトリコ/1)
OPBF(東洋太平洋):リト ダンテ(比/0)
WBOアジア太平洋:重岡 銀次郎(ワタナベ/1)
日本:田中 教仁(三迫/1)
個人的に見てみたいのは、銀次郎がタイに渡り、世界王座をKOで奪取するという事です。OPBF王者のダンテは師走の10日、銀次郎の兄優大(ワタナベ)と6回戦で対戦し、明白な判定負け(0対3:55-59x2、54-60)を喫しています。
WBOアジア太平洋スーパーバンタム級王座決定戦:
ジュンリエル ラモナル(比)KO初回84秒 日本王者久我 勇作(ワタナベ)
*10月に、当時世界上位にランキングされていた和氣 慎吾(FLARE山上)に大番狂わせの大逆転勝利を演じていたラモナル。その試合から僅か2ヶ月半。今回は日本王者久我を、初回ワンパンチでKOしてしまいました。上記のロレト同様、ここまでの戦績が17勝(10KO)8敗(5KO)6引き分けと並み以下のラモナル。しかしロレトとは違い、その戦績は実力を反映したものと思われていました。しかしここにきて、何やら大ブレークしそうな雰囲気ですね。