昨年の大晦日、といっても10日ほど前ですが、東京都大田区総合体育館で行われた試合結果です。
WBAスーパーフライ級戦:
王者井岡 一翔(志成)KO7回2分44秒 挑戦者ジョスベル ペレス(ベネズエラ)
*WBC王者ファン フランシスコ エストラーダ(メキシコ)との王座統一戦を熱望していた一翔。その一戦は交渉が決裂してしまい、今回の実現は叶いませんでした。一翔は代わって2度目の世界挑戦となるペレスを迎え防衛戦に臨みました。
ペレスにはブランクがあるとはいえ、れっきとした世界ランカー。しかしそんな実力者を相手に、普段通りの手堅いボクシングを展開し、計3度のダウンを奪うなどして圧勝してしまった一翔。ボクサーとして安定期を迎えて久しいですが、まだまだ日本ボクシング界の牽引車として活躍してくれそうです。
下記は2024年1月11日現在の、スーパーフライ級の王者たちとなります。
WBA:井岡 一翔(志成/防衛回数1)
WBC:ファン フランシスコ エストラーダ(メキシコ/0)
WBC(暫定):カルロス クアドラス(メキシコ/0)
IBF:フェルナンド マルティネス(亜/2)
WBO:空位
OPBF(東洋太平洋):KJ カタラジャ(比/0)
WBOアジア太平洋:中川 健太(三迫/1)
日本:高山 涼深(ワタナベ/1)
フェザー級戦(10回戦):
OPBFフェザー級王者堤 駿斗(志成)TKO3回2分14秒 ルイス モンシオン ベントゥーラ(ドミニカ)
*世界ランカーとしてはいかがわしい経歴の持ち主と対戦した堤。そんな相手を徐々に追い詰めていった堤。3回にダウンを奪い、その後の連打でレフィリーストップを呼び込んでいます。
本来なら昨年10月に対戦する筈だった両選手。その時は堤が体調不良のため、試合直前にキャンセルとなっていました。自己の体調管理能力に問題があったとはいえ、延期されていた一戦に快勝した堤。プロ4戦目にしてようやく初のKO/TKO勝利を収める事が出来ました。今後の活躍に期待できそうです。
今回は無冠戦として行われましたが、2024年1月11日現在のフェザー級王者たちを確認しておきましょう。
WBA:空位
WBC:レイ バルガス(メキシコ/防衛回数0)
WBC(暫定):ブランドン フィゲロア(米/0)
IBF:ルイス アルベルト ロペス(メキシコ/1)
WBO:ラファエル エスピノサ(メキシコ/0)
OPBF(東洋太平洋):堤 駿斗(志成/0)
WBOアジア太平洋:空位
日本:松本 圭佑(大橋/1)
バンタム級戦(10回戦):
元WBCフライ級王者比嘉 大吾(志成)KO4回2分29秒 ナワポン カイカンハー(タイ)
*試合ごとにムラのあるボクシングを展開してしまう比嘉。今回はバンタム級常連世界ランカーであるナワポンと激しいパンチの交換を演じ、最後はボディーでKO。その強打がバンタム級でも通じることを改めて証明しています。
勝利を収めたとはいえ、危ない場面も幾度か見せた比嘉。また、そのボクシングを外されると空回りする傾向があります。今後の課題は様々なタイプの対戦者を相手に、どう対応していくかでしょう。
*この興行では、空位となっていたOPBF(東洋太平洋)スーパーフェザー級戦王座決定戦、木村 吉光(志成)と坂 晃典(仲里)の一戦が組まれていました。しかし試合当日の朝、木村が病院に緊急搬送されたため中止となっています。