



◆さて、冬枯れの景色こそ、秋にはをさをさ劣るまじけれ。

◆汀(みぎわ)の草に紅葉の散りとどまりて、霜いと白う置ける朝(あした)、遣水(やりみず)より煙(けぶり)の立つこそおかしけれ。



◆年の暮れ果てて、人ごとに急ぎ合えるころぞ、またなくあわれなる。
すさまじきものにして見る人もなき月の、寒けく澄める二十日余りの空こそ、心細きものなれ。
『徒然草』より
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◆「な、人生に絶対ということはないのだ。いいか」と昨日の朝、父が新聞を読んで言いました。
「1位と表彰されても安心しちゃいかん。フィギュアの織田信成選手を見ろ。ご先祖の信長に似て夢も幻となった。審判が不手際だったからだ。実に教訓的である」と、重々しい口ぶりでした。
夕方、破った馬券を手に、父がしょんぼりしています。有馬記念で、ディープインパクトが負けたからです。
父には教訓が生かされなかったようです。
朝日新聞『素粒子』より
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今年も残り僅かとなりました。あなたが今年得た教訓は何ですか?
2005.12.27