華やかに飾る花よりも
野辺に咲く小さな花が好き
僕が持ち歩く「野草の本」のプロローグの言葉である
♪
小さい花に 口づけをしたら
小さい声で 僕に言ったよ
野辺に咲く小さな花が好き
僕が持ち歩く「野草の本」のプロローグの言葉である
♪
小さい花に 口づけをしたら
小さい声で 僕に言ったよ

◇雑草のうた◇
わたしは道ばたの雑草です
名前はありません
図鑑を調べればわたしにも
名前はあるでしょうが
一度も名前を呼ばれたことがありません
雑草々々とただ嫌われるだけです
だからわたしは
自分の名前を知りません

いま歩道のはじのコンクリの
わずかな割れ目がわたしの住み家
そこがいのちの授かった場所ですから
土もほとんどありませんし
肥料など全くありません
その上 学校に通う子供達の
運動靴によく踏まれます
それでも愚痴や泣きごとを
言っているひまがありません

冬がくるまでに
一つぶでも二つぶでも
具体的にタネを残してゆくために
いま一生けんめいに
花を咲かせているんです
だれにも見てもらえない
小さな小さな花ですが
いのちいっぱいの
自分の花を!!

くじけることのない
雑草の花を!!
-相田みつをさん-
花の名前を知らなくても、小さくて目立たなくても、華やかでなくても、道ばたの花が春の訪れが近いことを教えてくれる。伊東きよ子さんの歌う「花と小父さん」は、若い頃の僕の愛唱歌でもあった。