風には音がある
空には色がある
雲には形がある
青い空に浮かぶ白い雲が
風に流れるのを見たとき
しあわせを感じることがある
空には色がある
雲には形がある
青い空に浮かぶ白い雲が
風に流れるのを見たとき
しあわせを感じることがある
眼に見えない風に色があるとしたら、今日の風はどんな色だろう。しあわせ色?それとも悲しみ色?
生まれたわが子が全盲と知って、絶望と苦悩にわが子と共に死にたいと思う。しかし、音に敏感な伸行さんに希望を見いだし、ピアニストとして歩む過程は胸を打つ。
眼の見えない彼に色を理解させるために、「りんごの赤」「バナナの黄色」などと教えていた時、彼は「じゃぁ、今日の風はなに色?」と聞いてきたという。
見えることによって見えないものがある。見えないから見えてくるものもある。
生まれながらにして全盲のピアニスト・辻井伸行さんが奏でる色はどんな色だろうか?
最後の音が力強く鳴り響き、その残像がすべてなくなった瞬間、伸くんへの惜しみない拍手がオーケストラから贈られた。スタジオは幸福感で一杯になった。多くのメンバーがブラボー!と声をかけてくれた。
「やったね~!」録音を終えて、満面の笑顔の僕たちふたり。その瞬間に切ったシャッターが、今回ジャケットになったこの写真。
伸君!またいつか新しい記念写真を撮ろうね!(佐渡裕さん)
彼の奏でる音色がどのように素晴らしいのか、僕にはわからない。しかし心地よいことだけは確かである。
今宵の風も、しあわせ色を運んできてくれそうだ♪