勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

小さな楽園

2011-05-14 15:40:49 | Weblog
 ある方からいただいた時はまだ蕾だった鉢植えの紫蘭の花が、数日前に模様替えをしたわが家の小さなベランダ楽園で美しく花開いた。


 僕が初めて紫蘭という花を知ったのは、ある歌に詠われていて、どんな花だろうと興味を持ったからだった。花の名が歌に使われることはよくあることだが、何気ない歌詞の中で見つけた花が、その歌のイメージと重なって、より印象的な花になることも多い。


 谷村新司さんの歌う「陽はまた昇る」では、鉢植えの紫蘭の花は、♪朝の雨にうたれ 息絶えだえに・・・♪ と詠われるが、わが家に咲いた紫蘭の花は、朝の陽に照らされて様々な貌を見せてくれる。


夢を削りながら 
年老いてゆくことに気が付いた時 
はじめて気付く空の青さに





もしかして言わなければ 
別離(わかれ)ずにすむものを
それでも明日の貴方のために あえて言おう“さよなら”と





陽はまた昇る
どんな人の心にも

春まだ遠く 哀しむ人よ
貴方を愛す




 紫蘭は、極めて丈夫な植物で、暑さ寒さに強く、放って置いてもどんどん増えるので栽培しやすい花だそうだ。花ことばは「あなたを忘れない」「お互い忘れないように」「変わらぬ愛」「薄れゆく愛」などなど、別れのイメージが強いが、僅かな希望もみえる。「陽はまた昇る」に詠われた鉢植えの紫蘭の花には、こんな意味が含まれていることを知ると、この歌をもう一度じっくりと聞きたくなった。