時期遅れで役に立たないことを「六日の菖蒲(あやめ)十日の菊」という。お盆といえば、本来7月15日を中心に行われるが、今やお盆は8月15日を中心に行われる月遅れのお盆を指すことのほうが多い。ところがである、我が実家の埼玉県鶴ヶ島市では、本来のお盆である7月15日から10日遅れの7月25日を中心に行われる。理由は定かではないが、養蚕が盛んだった時代、7月15日前後は忙しい時期だったからといわれている。したがって、10日遅れの盆はそれなりの意味があり、今となっては時期遅れの中途半端な感も否めないが、当時は大いに役立つ方法だったに違いない。

そんな10日遅れのお盆に実家に集まった我が兄弟、11年前に64歳でこの世を去った長兄を除いて全員が集合した。傘寿を過ぎた長姉をはじめ、末弟も還暦を迎えるといい、それはあたかも敬老会のようでもある。地元の料理屋さんでの会食に話も弾み、両親や兄とのエピソードなど、笑いに包まれる遠慮のない会話は終わりがない。会食が済むと改めて実家に戻り、また話の続きが始まる。そうして過ぎた夏の一日は、兄弟の元気な姿を確認する一日でもあった。

そんな10日遅れのお盆に実家に集まった我が兄弟、11年前に64歳でこの世を去った長兄を除いて全員が集合した。傘寿を過ぎた長姉をはじめ、末弟も還暦を迎えるといい、それはあたかも敬老会のようでもある。地元の料理屋さんでの会食に話も弾み、両親や兄とのエピソードなど、笑いに包まれる遠慮のない会話は終わりがない。会食が済むと改めて実家に戻り、また話の続きが始まる。そうして過ぎた夏の一日は、兄弟の元気な姿を確認する一日でもあった。