イソップ童話『オオカミ少年』では、羊飼いの少年が「オオカミがきたぞ~、オオカミがきたぞ~」と何度もうそをついたため、本当にオオカミが来たときには誰も少年の言葉を信じなくなり、少年の羊はオオカミに食われてしまった。
東日本大震災により引き起こされた原発事故は、安全神話の崩壊と共に、政府や東電が発する情報がいかに信頼性の薄いものかということをも暴露した。根拠もない収束宣言はしたものの、一年経った今も収束には程遠い。原発事故の真実が明るみに出るに従い、官邸が発信するメッセージは常に過小評価であり、全く国民の立場を無視したものであった。更に東電の発表する事故の情報は、嘘を繰り返すオオカミ少年の如く、誰もが信じなくなったのである。その結果は、昨年2011、4、23と、同4、25の動画が示している。
福島第一原発で次々と起こる事故が拡大し、4号機が爆発した場合、東京都を含む半径250㌔圏内の住民が避難の対象になるという、最悪のシナリオの想定がなされていたが、「過度な心配を及ぼさないため公表は控えた」という。幸い4号機の爆発は防げたが、その原因は震災直前の工事の不手際と、意図しない仕切りのずれ、による二つの偶然が救いになったとの新聞報道があった。
もしその怪我の功名がなければ、いつも真実を隠蔽するための嘘の言い訳に使われる、「パニックを防ぐため」という言葉に騙されて避難しなかった、東京に住む我々を含む250㌔圏内の人たちは、今の生活は成り立たなかったかもしれない。唯一の被爆国の日本が、再び放射能汚染により国土の一部が失われたのと同然の事故。それでも原発が必要という論理は全く理解できない。
多くの犠牲の上に成り立つ経済に何の意味があろう。それは、すぐに壊れてしまう砂上の楼閣と同じではないのか。巨額の原発マネーが蠢く中、国の政策は「脱原発」から「脱原発依存」へとトーンダウンしている。喉元過ぎれば熱さ忘れる原発政策を許すわけにはいかない。原発依存による他のエネルギー政策が疎かになったための今がある。ソフトバンクの孫正義氏が提唱する自然エネルギーを見直す機会になることを望む。
あの名曲「原爆を許すまじ」のタイトルと歌詞の一字、「原爆」を「原発」と替えてもその詩に違和感を感じない。
東日本大震災により引き起こされた原発事故は、安全神話の崩壊と共に、政府や東電が発する情報がいかに信頼性の薄いものかということをも暴露した。根拠もない収束宣言はしたものの、一年経った今も収束には程遠い。原発事故の真実が明るみに出るに従い、官邸が発信するメッセージは常に過小評価であり、全く国民の立場を無視したものであった。更に東電の発表する事故の情報は、嘘を繰り返すオオカミ少年の如く、誰もが信じなくなったのである。その結果は、昨年2011、4、23と、同4、25の動画が示している。
海外で、東京電力の対応が物笑いの種になってます
外国人向け保安院・東電の会見がついに無人に
福島第一原発で次々と起こる事故が拡大し、4号機が爆発した場合、東京都を含む半径250㌔圏内の住民が避難の対象になるという、最悪のシナリオの想定がなされていたが、「過度な心配を及ぼさないため公表は控えた」という。幸い4号機の爆発は防げたが、その原因は震災直前の工事の不手際と、意図しない仕切りのずれ、による二つの偶然が救いになったとの新聞報道があった。
もしその怪我の功名がなければ、いつも真実を隠蔽するための嘘の言い訳に使われる、「パニックを防ぐため」という言葉に騙されて避難しなかった、東京に住む我々を含む250㌔圏内の人たちは、今の生活は成り立たなかったかもしれない。唯一の被爆国の日本が、再び放射能汚染により国土の一部が失われたのと同然の事故。それでも原発が必要という論理は全く理解できない。
多くの犠牲の上に成り立つ経済に何の意味があろう。それは、すぐに壊れてしまう砂上の楼閣と同じではないのか。巨額の原発マネーが蠢く中、国の政策は「脱原発」から「脱原発依存」へとトーンダウンしている。喉元過ぎれば熱さ忘れる原発政策を許すわけにはいかない。原発依存による他のエネルギー政策が疎かになったための今がある。ソフトバンクの孫正義氏が提唱する自然エネルギーを見直す機会になることを望む。
あの名曲「原爆を許すまじ」のタイトルと歌詞の一字、「原爆」を「原発」と替えてもその詩に違和感を感じない。
♪原爆を許すまじ