勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

危機一髪

2013-07-18 20:19:49 | Weblog
 猛暑も一休みの涼しい朝、心地よい眠りをけたたましいサイレンの音が奪った。時計は午前8時少し過ぎたことを教える。もう少し眠ろうとするが、マンション内が騒々しい。寝ている場合ではなさそうだ。


 玄関を出るとマンション内の通路には消防隊員が行き来している。道路を覗き見ると、マンション前には消防車が停まり、はしご車が梯子を伸ばしている。


 我が部屋は5階であるが、それより上の階に伸びている。我がマンション、L字の2棟で構成されているが、出火場所は我が棟とは別棟の9階らしい。


 マンションの周りで野次馬が見守る中、はしご車による救出劇はなかった模様だが、マンション内の通路は不安げに見守る住人と、ホースを持って階段を駆け上がる消防隊員でごった返す。


 しばらくすると落ち着きを取り戻したが、出火元の部屋は留守だったという。周りの部屋の住人が焦げ臭いと言いはじめ、管理人がドアを叩くが応答はなく、鉄製のドアは熱かったそうだ。部屋の中は真っ黒な煙で覆われていたそうだが、迅速な通報により大事に至らなかったのが幸いであった。消防車が来たのも早く、通報してから3分だったという。通報が数分遅れたらとんでもないことになっていたかもしれないと消防隊員が言ったとか。


 管理人さんの話によると、通報の電話をする手が震え、慌てて110番に電話してしまったらしい。住所を聞かれてもすぐには答えられず、目の前の張り紙を見ながらの通報だったという。出火原因は特定されていないが、除湿機の辺りの燃えが激しいとか。留守をするときには特に注意を払うことを心しなければと、我が身にも言い聞かせた真夏の朝の出来事だった。