勿忘草 ( わすれなぐさ )

「一生感動一生青春」相田みつをさんのことばを生きる証として・・・

隅田川とうろう流し

2014-08-16 23:23:44 | Weblog
 午後から降りだしたどしゃ降りの雨に、雨天決行とはいえどうなることかと危ぶまれた隅田川のとうろう流しは、御魂のふゆによるものか、開催時刻が近づく頃には雨もすっかり上がり、とうろうを手にした人々にも笑顔が広がる。




 満潮の時刻少し前に流されるとうろうの流れる先は川上か川下か、川面に浮かぶ小さなゴミはほとんど動かない。風向きを確認すると、雨による天候の変化か川上から川下に向かって北風が吹いている。


 数年前の経験から川上に流れることを予測していた僕は、しばらく様子を見たが、はじめは川上に向かって流れていたとうろうは、次第に遠ざかっていく。


 僕のそばで見ていた二人連れのご婦人が、「こちらに流れてくるかしら?」と、問うてきた。「この風向きでは川下に流されるようですね」と答えながら、僕も移動を始める。


 夏の夜の隅田川は雨上がりの風が心地よく、ゆらゆらと揺れながら川面を漂う灯は、やがて川下に消えてゆく。旧盆の最終日の御魂の見送りに、少しばかりの淋しさも感じられたとうろう流しでもあった。