歩くたんぽぽ

たんぽぽは根っこの太いたくましい花なんです。

眠れない夜のお話

2013年12月25日 | 日記
睡眠、
これは永遠のテーマかもしれない。

ただ単純に寝れないとか、
どんなに寝ても疲れが取れないとか、
朝起きれないとか、
歯ぎしりがすごいとか、
まぁいろいろ悩みはあるでしょう。

昔は眠り姫と呼ばれていたほどよく寝る子どもだった。

でも今は寝付きが悪い日が多くて困っている。
鼻が悪いせいもあって寝ているときは喉の方からぜいぜいといびきをかくらしい。
手と足がほてってしまって痛くて寝ようにも寝ることに集中出来ない。

どうしたものか。

それで寝れない日はなんだかいろいろ考えてしまって、
気づいたら2時間経っていたなんてざらにある。

寝る前の布団の中の時間というのは現実でありながら異空間でもある。
自分自身が自然に眠るのを待つ時間。
自然にというか無意識的にというか、それが一番難しい。
当たり前のことなんだけど、意識のある状態で自分が寝る瞬間に遭遇することは難しい。
ということは、それが出来たらすごいよね。

子どもの頃よく怖い想像をして寝れないことがあった。
大人になりたくないとか死ぬのが怖いとかそんな感じだ。
子どものときに抱いたイメージっていうのは強烈で今でもよく覚えている。

大人になりたくなかったのは、はっきりと「大人=この人」っていう象徴的存在がいてその人のことを考えると不安になってしまうから。
それが誰だったかっていうのは覚えていないんだけど、たしか40歳くらいの男の人で眼鏡をかけていていた気がする。
彼は市内に住んでいてたまに私の住む村に家族で遊びにきていた。
目を閉じると彼の顔が浮かぶのだ。
意味は分からないけど、ただ彼が車の戸を開けたり閉めたりするのを考えるだけで涙が出るくらい不安になった。
一回その人が泣く姿を見て、大人も泣くんだと不思議な気持ちになったのを覚えている。

子どもの頃、死をイメージする時に浮かぶ画は決まって宇宙だった。
寝る前に目を閉じると、深い暗闇の中にいくつもの星が浮かんだ。
画の真ん中には銀河があって、その手前に白い霧のようなものが浮遊している。
それは何の形も象らないで消えたり現れたりと絶えず蠢いていた。
その白い霧が死なのだ。
それは意識も言葉も形も持たない。
それがすごく怖かった。

寝れない夜はいつも不安になって一人で泣いていた。
少し大きくなるとそんなこともなくなった。

今思えばあの頃抱いたイメージって理由も根拠もないものだけど納得出来るかもしれない。
あれから十数年経ったけど、それが怖いこと(不安になること)なのかそれ以外のことなのかの違いくらいしか持ってない。

さて、今日はすんなりと寝れるかな。
眠れない夜にしばらく目を開けて天井を眺めていると、自分が目を開けているのか閉じているのか分からなくなる。
寝ているのかそうでないのか分からなくなる。
それがなかなか遭遇することのない意識と無意識の境目だとしたら面白いのに。
コメント (2)
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