日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

3歳ダートクラシックついに開幕!白毛馬のアマンテビアンコが羽田盃を制す!

2024年04月24日 | 競馬

昨年まで南関東競馬の3歳クラシック三冠だった「羽田盃」、「東京ダービー」、「ジャパンダートダービー(今年からジャパンダートクラシック)」が、今年から交流GⅠに昇格。「3歳ダートクラシック」の第1弾となる第69回羽田盃(GⅠ・1800m 8頭立て)が24日、大井競馬場で行われました。中央勢からはブルーバードカップを勝った①アンモシエラ、雲取賞を制した⑧ブルーサン、白毛馬④アマンテビアンコ、③ハビレの4頭が参戦。地方勢は⑥ティントレット(大井)、⑦マッシャーブルム(大井)、②ムットクルフェ(大井)、⑤フロインフォッサル(大井)の4頭が出走しました。



スタンド前でのスタートで、アンモシエラが上手く飛び出したのに対し、アマンテビアンコはわずかに遅れる。先行争いでティントレット、ブルーサン、アンモシエラの3頭が先頭集団を形成し、アマンテビアンコは4番手から、ハビレ5番手、その後にムットクルフェ、マッシャーブルム、フロインフォッサルと続く。
1コーナーを過ぎたところで、ハビレが躓いて騎手が落馬しそうになるも持ちこたえる。向正面に差し掛かり、アンモシエラが先頭、2番手にティントレット、3番手ブルーサン、少し離れた4番手にアマンテビアンコ、5番手ムットクルフェ、ハビレが6番手。7番手にマッシャーブルム、フロインフォッサルが大きく離れて最後方を走る。
外回り3コーナーを回り、アンモシとティントの2頭が並び、3番手集団にはブルーサン・ムット・アマンテの3頭が固まる。ハビレは6番手。
4コーナーから最後の直線に入り、アンモシエラが単独先頭に立ち、アマンテビアンコが2番手に上がる。ブルーサンは最後方に下がり、ハビレは大外5番手。残り200mでアンモシとアマンテの一騎打ちとなり、後ろではハビレが3番手に上がるが、大外からフロインフォッサルが襲い掛かる。そして残り100mでアマンテビアンコがアンモシエラをかわして先頭、アンモシも頑張るが、アマンテビアンコが先頭でゴールイン!白毛馬のアマンテビアンコがダート三冠の1冠目を手にしました!



【羽田盃 全着順】
1着④アマンテビアンコ
2着①アンモシエラ 
3着⑤フロインフォッサル
4着③ハビレ 
5着②ムットクルフェ
6着⑦マッシャーブルム
7着⑥ティントレット 
8着⑧ブルーサン

【払戻金】
単勝 ④ 210円
複勝 ④ 120円 ① 200円 ⑤ 670円
馬連 ①-④ 850円
馬単 ④-① 1,230円
ワイド ①-④ 290円  ④-⑤ 1,560円  ①-⑤ 5,600円
3連複 ①-④-⑤ 17,270円
3連単 ④-①-⑤ 45,190円


3歳ダート三冠の開幕戦・羽田盃は、紅一点のアンモシエラと白毛馬のアマンテビアンコの叩き合いの末、アマンテビアンコがゴール前で抜け出して優勝。単勝1番人気の意地を見せました。アンモシエラは序盤から先頭をひた走り、直線で一旦突き放す場面もありました。逃げ切ることができなかったけど、強い競馬をしたと思います。
3着争いは、しんがり人気のフロインフォッサルが、ゴール前でハビレをかわして3着に入りました。向正面ではポツンと最後方でしたが、ラストで大外から一気に伸びてきました。地方勢というよりは地元・大井の意地を見せましたね。3番人気のハビレは4着、2番人気のブルーサンは最下位の8着でした。

優勝したアマンテビアンコは、2度目の重賞挑戦で初制覇。通算でも5戦3勝となりました。美浦・宮田敬介厩舎に所属し、父・ヘニーヒューズ、母・ユキチャン、母の父がクロフネという血統。ユキチャン産駒としては中央・地方通じて重賞初勝利。白毛馬のGⅠ勝利はブチコに次いで2頭目ですが、ダートGⅠでは初めてです。
前走の雲取賞ではスタートで躓き、逃げるブルーサンを捕まえきれず2着に敗戦。この日は4戦目まで手綱を取ったルメール騎手が落馬負傷につき、川田将雅騎手に乗り替わり。課題のスタートも上手く飛び出し、最後の直線では外から追い込んで逃げるアンモシエラを差し切りました。ここまで5戦走って全て3着以内。次の東京ダービーでは初めての2000mとなりますが、アマンテの脚力なら距離延長も問題ないと思います。
東京ダービーもアマンテビアンコとアンモシエラの2強対決になるだろうけど、ユニコーンステークス組から2強を脅かす馬が現れることを期待したいです。




ジャスティンミラノがデビュー3連勝で皐月賞制覇!レガレイラは76年ぶりの牝馬制覇ならず。

2024年04月14日 | 競馬

2024年牡馬クラシックの開幕戦・第84回皐月賞(GⅠ・芝2000m)が14日、中山競馬場で行われました。昨年末のホープフルステークスを制した⑩レガレイラが、76年ぶりの牝馬による皐月賞制覇に挑戦。さらには朝日杯フューチュリティステークスを勝った⑧ジャンタルマンタル、中山2000mで2戦連続2着⑭シンエンペラー、弥生賞馬⑫コスモキュランダ、デビュー2戦2勝で共同通信杯を勝った⑬ジャスティンミラノ、毎日杯圧勝②メイショウタバル、きさらぎ賞優勝⑰ビザンチンドリーム、若葉ステークス覇者⑤ミスタージーティー、朝日杯2着③エコロヴァルツ、⑨アーバンシックなどが参戦しました。


単勝オッズは、1番人気がレガレイラ(3.7倍)、2番人気ジャスティンミラノ(4.8倍)、3番人気ジャンタルマンタル(6.1倍)、4番人気メイショウタバル(7.0倍)、5番人気シンエンペラー(8.4倍)まで10倍以下でした。

スタート直前、⑯ダノンデサイルの馬体検査が行われ、馬体に故障が見つかり競走除外。18頭立てから17頭立てとなる。
スタートで、ビザンチンドリームが出遅れて後方からの競馬に。好スタートを決めたジャンタルマンタルが先行策を取るが、④シリウスコルトとメイショウタバルが先手を主張し、最後はタバルがハナを奪い取る。ジャスティンミラノは6番手あたり、シンエンペラー8番手、コスモキュランダとアーバンシックは中団に控え、レガレイラは後方3番手でスタンド前を過ぎた。
1,2コーナーを過ぎて、向正面に入るところで、先頭のメイショウタバルが後続を引き離して独走状態。2番手シリウスコルト、3番手ジャンタルマンタル、4番手⑥アレグロブリランテ、5番手ジャスティンミラノ、6番手ミスタージーティー、7番手①サンライズジパング。その後ろの8番手にシンエンペラー、9番手にコスモキュランダが続く。中団より後ろのグループは、10番手⑪ホウオウプロサンゲ、⑦ルカランフィーストと⑮サンライズアースが11,12番手で並び、13番手アーバンシック、14番手⑱ウォーターリヒト、レガレイラはまだ15番手、ビザンチンドリームとエコロヴァルツが後方で並ぶ。
3コーナーを回り、先頭のタバルは前半1000mを57秒5のハイペースで通過。しかし、残り600mでタバルと2番手以降の差が徐々に縮まる。ジャンタル3番手、ミラノ4番手、エンペラーとキュランダは外に持ち出し、レイラも大外勝負。
4コーナーから最後の直線に入ってすぐ、ジャンタルマンタルが先頭に変わる。2番手からジャスティンミラノ、シンエンペラー、コスモキュランダが追いかける。レガレイラは大外から追い込んでくるが厳しいか?残り200mでもジャンタルが先頭をキープするが、残り100mを切ってミラノとキュランダがジャンタルに迫り、ゴール前でジャスティンミラノがジャンタルマンタルをかわしてFINISH!コスモキュランダ2番手、ジャンタルマンタルは3番手。



【皐月賞 全着順】
1着⑬ジャスティンミラノ
2着⑫コスモキュランダ 
3着⑧ジャンタルマンタル
4着⑨アーバンシック 
5着⑭シンエンペラー 
6着⑩レガレイラ 
7着③エコロヴァルツ
8着⑦ルカランフィースト
9着①サンライズジパング
10着⑤ミスタージーティー
11着⑪ホウオウプロサンゲ
12着⑮サンライズアース 
13着⑰ビザンチンドリーム
14着④シリウスコルト
15着⑥アレグロブリランテ
16着⑱ウォーターリヒト 
17着②メイショウタバル 
除外⑯ダノンデサイル

【払戻金】
単勝 ⑬ 480円
複勝 ⑬ 220円  ⑫ 390円  ⑧ 220円
枠連 6⃣-7⃣ 1,890円
馬連 ⑫-⑬ 3,550円
馬単 ⑬-⑫ 5,570円
ワイド ⑫-⑬ 1,460円  ⑧-⑬ 610円  ⑧-⑫ 1,620円
3連複 ⑧-⑫-⑬ 5,940円
3連単 ⑬-⑫-⑧ 29,240円


牡馬3冠の第1戦は、ジャンタルマンタルが最後の直線で先頭に立って抜け出した時は、このまま押し切るかと思われましたが、残り100mを切ってジャスティンミラノが襲い掛かり、ゴール前でジャンタルを差し切りました。走破タイム1分57秒1は、皐月賞レコードどころか、中山芝2000mのコースレコードを更新しました。2着のコスモキュランダもモレイラ騎手のムチに応えるように外から追い込んできました。キュランダの父は2017年の皐月賞を勝ったアルアインで、祖父が2005年の勝ち馬であるディープインパクトで、勝っていたら史上初の「父子3台皐月賞馬」の快挙でした。これは惜しい!
3着のジャンタルマンタルも強い競馬をしていたけど、残り100mで脚が止まった感じでしょうか。今回の内容だと次の日本ダービーは厳しいかもしれない。5番人気のシンエンペラーは5着に入って掲示板確保。1番人気のレガレイラは後方待機から追い上げるも6着に終わり、76年ぶりの牝馬制覇はかないませんでした。鞍上が落馬負傷のルメール騎手から北村宏司騎手に変更されたし、ハイペースに対応できなかったのもあるかも。ダービーを諦めてオークスに向かう可能性もありそうな気がする。

優勝したジャスティンミラノは、栗東の友道康夫厩舎所属で、父・キズナ、母・マーゴットディド。前走の共同通信杯に続いての重賞2連勝で、デビュー3戦3勝となりました。キズナ産駒はアカイイト、ソングラインに続いて3頭目のGⅠ馬輩出ですが、牡馬は初めてです。鞍上の戸崎圭太騎手は2018年のエポカドーロ以来6年ぶり2勝目、友道調教師は2009年のアンライバルド以来15年ぶりの皐月賞勝利。
昨年のソールオリエンスと同じく、3戦負けなしで皐月賞馬となったジャスティンミラノ。昨年11月の新馬戦を快勝すると、2戦目の共同通信杯は2番手追走から、残り200mで先行馬を捕らえ、ジャンタルマンタルとエコロヴァルツを抑えて優勝。今回の皐月賞でも2歳王者を再び破りました。この日の勝利は陣営にとって非常に特別なものでありました。2週前と1週前の追切を務めた藤岡康太騎手が、今月10日に落馬事故で他界。ゴール前の末脚は康太さんの魂が乗り移ったように思えました。
無敗で皐月賞を勝ったので、次は無敗のダービー馬になってほしいところですが、昨年のソールオリエンスは2着に敗れたし、3年前のエフフォーリアも2着でした。ただ、ミラノは東京コースで2戦2勝だから、たぶん大丈夫だと思います(レコードの反動が怖いけど)。ジャスティンミラノはこれからも藤岡康太さんの分まで走り続けます。







ステレンボッシュが2歳女王にリベンジ!国枝栄厩舎は桜花賞3勝目!

2024年04月07日 | 競馬

2024年3歳クラシックの開幕戦・第84回桜花賞(GⅠ・芝1600m 18頭立て)が7日、阪神競馬場で行われました。⑨アスコリピチェーノ、⑫ステレンボッシュ、⑧コラソンビートの阪神ジュベナイルフィリーズ上位3頭に加え、チューリップ賞を勝った⑦スウィープフィート、アルテミスステークス覇者⑱チェルヴィニア、クイーンカップ覇者②クイーンズウォーク、フィリーズレビューで波乱を起こした⑮エトヴプレ、フェアリーステークス優勝③イフェイオン、⑪ライトバックなどが参戦しました。


単勝の人気は、1番人気アスコリピチェーノ(3.5倍)、2番人気ステレンボッシュ(4.5倍)、3番人気クイーンズウォーク(5.7倍)、4番人気チェルヴィニア(6.1倍)、5番人気コラソンビート(7.7倍)までが10倍以下でした。


スタートは大きな出遅れはなく、外回り3コーナーに向かっての先行争いで、⑭ショウナンマヌエラが先手を奪い、2番手に④キャットファイト、コラソンビートが3番手につけ、外からエトヴプレが4番手で並ぶ。5番手集団にはクイーンズウォーク、イフェイオン、⑤シカゴスティング、⑩セキトバイーストの4頭が固まり、中団の外側9番手にチェルヴィニア、真ん中10番手にアスコリピチェーノが控える。11番手にステレンボッシュ、12番手⑯セシリエプラージュ、13番手①ワイドラトゥール、14番手⑬テウメッサ。離れた後方勢は、⑰マスクオールウィンと⑥ハワイアンティアレが並び、17番手ライトバック、最後方にスウィープフィートという展開。
外回り3,4コーナー中間点を過ぎ、マヌエラが先頭を走り、ヴプレ2番手、セキトバ3番手に上がり、キャット4番手、コラソン。チェルが6番手まで進出し、ウォーク・ボッシュ・アスコリはまだ中団待機。
4コーナーから最後の直線に入って、ショウナンマヌエラとエトヴプレが並び、後続からセキトバイーストとステレンボッシュが追いかけ、外からアスコリピチェーノも猛追。内側からクィーンズウォークもやってきて大混戦状態。残り200mでボッシュがヴプレをかわして先頭、ウォークが内ラチを突いて上昇。さらに大外からライトバックも脚を伸ばし、スウィープフィートも来ている。残り100mでボッシュが抜け出し、アスコリが2番手に上がるも、ステレンボッシュが先頭でゴールイン!ステレンボッシュが2歳女王を破り桜の女王に輝きました!



【桜花賞 全着順】
1着⑫ステレンボッシュ 
2着⑨アスコリピチェーノ
3着⑪ライトバック 
4着⑦スウィープフィート
5着⑮エトヴプレ 
6着①ワイドラトゥール 
7着⑩セキトバイースト 
8着②クイーンズウォーク
9着⑬テウメッサ 
10着⑥ハワイアンティアレ
11着③イフェイオン 
12着⑤シカゴスティング
13着⑱チェルヴィニア 
14着⑰マスクオールウィン
15着⑯セシリエプラージュ
16着⑧コラソンビート 
17着⑭ショウナンマヌエラ
18着④キャットファイト 

【払戻金】
単勝 ⑫ 430円
複勝 ⑫ 150円  ⑨ 140円  ⑪ 340円
枠連 5⃣-6⃣ 560円
馬連 ⑨-⑫ 620円
馬単 ⑫-⑨ 1,240円
ワイド ⑨-⑫ 280円  ⑪-⑫ 970円  ⑨-⑪ 940円
3連複 ⑨-⑪-⑫ 3,260円
3連単 ⑫-⑨-⑪ 11,470円


満開の桜の下で行われた桜花賞は、2番人気のステレンボッシュが、アスコリピチェーノらを抑えて優勝しました。デビューから3連勝中だったアスコリピチェーノは2着、3着には7番人気のラインバックが入りました。チューリップ賞を勝ったスウィープフィートは4着、3番人気のクィーンズウォークは8着。鞍上の川田将雅騎手は史上初の桜花賞3連覇はならず。4番人気のチェルヴィニアは13着、コラソンビートは16着という結果でした。
勝ったステレンボッシュは通算3勝目で、初めての重賞制覇をGⅠで飾りました。美浦・国枝栄厩舎に所属し、父はエピファネイア、母はブルークランズ。鞍上のジョアン・モレイラ騎手は日本のクラシック競走初勝利で、JRAのGⅠ勝利は2018年エリザベス女王杯のリスグラシュー以来、実に5年5か月ぶりとなります。モレイラ騎手はこの週末から短期免許で騎乗し、土曜日の阪神牝馬ステークスでマスクトディーヴァに乗って快勝、この日もボッシュを勝利に導き、2日連続で重賞勝ちを収めました。
国枝栄調教師は2010年のアパパネ、2018年のアーモンドアイに続き、このレース3勝目。アパパネとアーモンドアイは桜花賞を勝った後、三冠牝馬となっており、ボッシュも国枝厩舎の偉大なOGに続けるか楽しみです。
前走の阪神JFではアスコリピチェーノを捕まえきれず2着に敗戦。桜花賞でモレイラ騎手との新コンビで参戦し、道中はアスコリの内側に位置付けると、ラストの直線でアスコリより先に仕掛け、残り200mで先頭に浮上してそのままフィニッシュ。4か月前のリベンジを果たしました。ボッシュの勝利への執念もそうだけど、モレイラ騎手の手腕の凄さに感心させられました。次走のオークスは距離が延びるけど、東京コースで勝ったこともあるし、何よりもマジックマンが付いてるから大丈夫だと思うけど、どうかしら?







高松宮記念2024 マッドクールが接戦を制して春のスプリント王に輝く!

2024年03月24日 | 競馬

2024年春のGⅠシリーズの開幕戦・第54回高松宮記念(GⅠ・芝1200m 18頭立て)が24日、中京競馬場で行われました。昨年のJRA賞最優秀スプリンター⑭ママコチャ、昨年のNHKマイルカップ覇者⑨シャンパンカラーのGⅠ馬2頭に加え、重賞2連勝中の⑤トウシンマカオ、シルクロードステークスを勝った⑥ルガル、阪急杯を勝った⑯ウインマーベル、昨年このレースで2着③ナムラクレア、おととしの2着馬⑫ロータスランド、これがラストラン⑪メイケイエール、京都牝馬ステークスを制した⑧ソーダズリング、父子3代スプリントGⅠ制覇を目指す①ビッグシーザー、さらに香港から⑩ビクターザウィナーが参戦しました。



単勝の人気は、1番人気がルガル(3.7倍)、2番人気ナムラクレア(5.4倍)、3番人気ママコチャ(8.0倍)、4番人気トウシンマカオ(8.4倍)、マッドクールとビクターザウィナーが共に9.6倍で並び、10倍以下が6頭の混戦模様でした。

スタートしてすぐにビクターザウィナーが先手を奪い、マッドクールが2番手、3番手に⑬ウインカーネリアン、ルガルが4番手追走。5番手グループにはビッグシーザー・トウシンマカオ・ママコチャ・⑦テイエムスパーダの4頭が固まり、外側9番手メイケイエール、内側10番手ナムラクレア、11番手ソーダズリング、その後ろの12番手⑱シュヴァルツカイザーがいて、13番手に⑯ウインマーベル、14番手⑫ロータスランド。後方勢は15番手⑭ディヴィーナ、16番手シャンパンカラー、17番手⑰マテンロウオリオン、最後方に④モズメイメイ。
3,4コーナー中間のところで、ビクターザがレースを引っ張り、カーネリアン2番手、マッド3番手、ママコチャが4番手。ルガル5番手、エール外に持ち出し、マカオ7番手、クレアは中団馬群の内側。
4コーナーを過ぎてラストの直線に差し掛かり、ビクターザウィナーが先頭で粘りを見せ、マッドクールが最内を走り、外からウインカーネリアンがビクターザに並びかける。さらに後続からナムラクレアが追い上げて来た。残り200mで先頭はマッドに変わり、ビクターザが2番手で頑張る。残り100mでクレアが2番手まで上がって来ると、一完歩ずつマッドとの差を詰め、最後はマッドクールとナムラクレアがほぼ並んでゴール!内のマッドクールが凌いだか、それとも外のナムラクレアが届いたか?そして、ビクターザウィナーは3番手で入線。


【高松宮記念 全着順】
1着②マッドクール 
2着③ナムラクレア 
3着⑩ビクターザウィナー
4着⑬ウインカーネリアン
5着⑫ロータスランド 
6着⑤トウシンマカオ 
7着①ビッグシーザー 
8着⑭ママコチャ 
9着⑪メイケイエール
10着⑥ルガル 
11着⑮ディヴィーナ
12着⑯ウインマーベル
13着⑱シュバルツカイザー
14着⑧ソーダズリング 
15着④モズメイメイ 
16着⑰マテンロウオリオン
17着⑨シャンパンカラー 
18着⑦テイエムスパーダ 

【払戻金】
単勝 ② 960円
複勝 ② 300円  ③ 180円  ⑩ 340円
枠連 1⃣-2⃣ 1,620円
馬連 ②-③ 2,110円
馬単 ②-③ 4,920円
ワイド ②-③ 760円  ②-⑩ 1,900円  ③-⑩ 1,190円
3連複 ②-③-⑩ 10,020円
3連単 ②-③-⑩ 58,740円


春のスプリント王を決める戦いは、ラストの直線で先に抜け出したマッドクールと、猛追するナムラクレアが並んでゴールしましたが、マッドクールがアタマ差で退けて優勝しました。ナムラクレアは10番手から追い上げるもあと一歩届かず。昨年に続いての悔しい2着に終わりました。昨年のスプリンターズSでも3着と、GⅠで惜しいレースが続くナムラクレア。GⅠ勝利を掴むのはいつになるのでしょうか?香港から参戦してきたビクターザウィナーは、初めての海外遠征&左回り初体験でしたが、3着と健闘しました。
スプリントGⅠ秋春連覇を狙ったママコチャは8着、1番人気のルガルは10着に沈みました。ルガルと同世代の4歳勢は、5着以内には1頭も入らず、ビッグアーサーの7着が最高で、ソーダズリング14着、モズメイメイ15着、シャンパンカラー17着。「最弱4歳世代」はスプリント戦線でもダメですねぇ。

優勝したマッドクールは、これが重賞初制覇。鞍上の坂井瑠星騎手と池添学調教師は高松宮記念初勝利。坂井騎手は土曜日の毎日杯でもメイショウタバルに騎乗して勝っており、2日連続の重賞制覇となりました。馬主のサンデーレーシングはこの勝利で前人未到のJRAのGⅠ競走完全制覇を達成。さらにダークエンジェル産駒は、JRAの重賞初勝利を挙げています。
マッドクールは2022年5月の未勝利戦で初勝利を挙げてから3連勝でオープン入り。昇級初戦のシルクロードステークスで3着の後、CBC賞で9着。昨年秋のスプリンターズステークスでは、内側から末脚を伸ばすもハナ差の2着惜敗。それから約半年後の今回、スプリンターズの雪辱を見事に果たしました。ナムラクレアが来て、ゴール前で並ばれたときは「またか」と思ったけど、無事勝てて良かったですね。マッドとクレアの戦いは、秋の中山、さらには香港まで続くことでしょう・・・。


来週は土曜深夜にメイダン競馬場で「ドバイワールドカップデー」が開催。「ドバイターフ」には有馬記念で復活勝利を挙げたドウデュース、「ドバイシーマクラシック」では三冠牝馬のリバティアイランドが参戦。メインの「ドバイワールドカップ」はウシュバテソーロが連覇に挑めば、デルマソトガケも出走します。昨年のドバイはイクイノックスがシーマクラシックを圧勝し、ウシュバがワールドカップを制覇。今年もまたドバイに日本馬旋風が吹き荒れるのか!?
日曜日は阪神競馬場で大阪杯が行われ、ダービー馬・タスティエーラと皐月賞馬・ソールオリエンスが再び激突。4歳世代の他にも、ジオグリフ、スタニングローズ、ローシャムパーク、プラダリア、ハーパー、ベラジオオペラなどが出走を予定しております。ドバイも大阪杯も見逃せない!




これがドバイを制した末脚だ!ウシュバテソーロ東京大賞典2連覇!

2023年12月29日 | 競馬

2023年のダート競馬の総決算・第69回東京大賞典(GⅠ・ダート2000m)が29日、東京・大井競馬場で行われました。今年3月のドバイワールドカップを制し、アメリカダート競馬の最後方・ブリーダーズカップクラシックも走った⑤ウシュバテソーロが連覇に挑戦すれば、今年の南関東クラシック3冠馬⑧ミックファイア(大井)、JBCクラシック覇者①キングズソード、さらに2022年3歳ダート王者②ノットゥルノ、昨年のホープフルステークス優勝③ドゥラエレーデ、チャンピオンズカップ2着⑨ウィルソンテソーロなど少数精鋭9頭が参戦しました。


注目のスタートで、ミックファイアがやや出遅れ。ウシュバテソーロもまずまず。スタンド前の先行争いで、ウィルソンテソーロが先手を取り、ドゥラエレーデが2番手。⑦グロリアムンディ3番手、ノットゥルノ4番手。ミックファイアは5番手に控え、キングズソード6番手。ウシュバテソーロは後方2番手で1コーナーを回る。
2コーナーから向正面のところで、ウィルソンテソーロが先頭で引っ張り、ドゥラエレーデ2番手、3番手ノットゥルノ、4番手グロリアムンディ。ミックファイアは5番手を追走し、その後ろにキングズソード、ウシュバテソーロ7番手につける。後方は③テンカハル8番手、④マンガン(大井)がしんがり。
外回り3コーナーを過ぎて、残り600mでもウィルソンが逃げ、エレーデが2番手は変わらず。ノットゥルノとムンディが3,4番手、ミック外側5番手、キンソー内側6番手、7番手のウシュバは4コーナーで大外に持ち出した。
いよいよ勝負は最後の直線。先頭をひた走るウィルソンテソーロが少し差を拡げ、ドゥラエレーデも頑張っている。一番外からウシュバテソーロが追い込み、ノットゥルノやグロリアムンディ、キングズソードをまとめてかわす。ミックファイアは前の争いについて行けない。残り200mを切ってもウィルソンが粘り続けるが、3番手からウシュバがやって来る!残り100mでウシュバがエレーデをかわすと、ゴール前でついにウィルソンをかわして先頭でゴールイン!ウシュバテソーロが東京大賞典2連覇!そしてウィルソンテソーロが2着、ドゥラエレーデも最後脚を伸ばすも3着まで。



【東京大賞典 全着順】
1着⑦ウシュバテソーロ
2着⑨ウィルソンテソーロ
3着⑥ドゥラエレーデ 
4着②ノットゥルノ 
5着①キングズソード 
6着⑦グロリアムンディ
7着③テンカハル
8着⑧ミックファイア
9着④マンガン

【払戻金】
単勝 ⑤ 170円
複勝 ⑤ 110円  ⑨ 300円  ⑥ 240円
枠連  5⃣-8⃣ 480円
枠単  5⃣-8⃣ 750円
馬連 ⑤-⑨ 1,010円
馬単 ⑤-⑨ 1,310円
ワイド ⑤-⑨ 370円  ⑤-⑥ 390円  ⑥-⑨ 1,110円
3連複 ⑤-⑥-⑨ 2,460円
3連単 ⑤-⑨-⑥ 6,950円


2023年最後のGⅠレースは、1番人気のウシュバテソーロが大外から一気に追い上げると、ゴール手前でウィルソンテソーロを差し切り優勝。昨年に続いての連覇を達成しました。昨年は横山和生騎手を乗せて勝利し、今年は川田将雅騎手で連覇。川田騎手は東京大賞典初勝利です。
ウィルソンテソーロは前走のチャンピオンズカップの時は後方待機策でしたが、この日は逃げを打って2着に粘りました。原優介騎手の強気の騎乗にもあっぱれです。ウシュバとウィルソンのテソーロコンビが1,2フィニッシュを果たし、オーナーの了徳寺健二さんも笑いが止まらないでしょうなぁ。
3着のドゥラエレーデはムルサバエフ騎手との相性もそうだけど、ダート適正が高いですね。来年はきっとダートのGⅠを勝ちそうな気がします。2番人気のキングズソードは5着に終わり、JBCクラシックとの連勝はならず。3番人気のミックファイアは8着に敗れ、デビューからの連勝がストップ。スタートでのミスが響いたし、今年の秋に入れたばかりという白砂の馬場が合わなかったのもあります。無敗での大賞典制覇に期待していたんですが、JRA古馬勢の壁は厚かったですね・・・。
ウシュバテソーロは今年のダートGⅠ3勝目。今年は川崎記念、ドバイワールドカップを制し、秋初戦の日本テレビ盃まで6連勝を達成。BCクラシックでは5着に終わり、2度目の海外GⅠ制覇は叶わず。BC挑戦から約55日後の今回、ドバイで見せた力強い末脚が再び爆発。海外のGⅠを勝った馬は、精神力と加速力が違いますね。
来年の春は中東遠征を行い、サウジカップからのドバイW杯連覇を目指します。中東の大レースでレモンポップとの直接対決が見られるでしょうか?





2歳中距離チャンピオンは牝馬のレガレイラ!最優秀2歳牝馬はどうなるの!?

2023年12月29日 | 競馬

武豊&ドウデュースの復活Vに沸いた有馬記念から4日経った28日は、中山競馬場で2歳馬の中距離王者決定戦・第40回ホープフルステークス(GⅠ・芝2000m)が行われました。18頭立てのところ、①ゴンバデカーブース(感冒)と⑰サンライズアース(左前挫跖)が出走取消で16頭で争われた今回は、2020年凱旋門賞馬ソットサスの弟⑥シンエンペラー、スワーヴリチャード産駒の牝馬⑬レガレイラ、⑪ショウナンラプンタ、グランプリジョッキー武豊騎乗⑯センチュリボンド、②ヴェロキラプトル、さらには3人の女性ジョッキーが競演し、ドイル騎手は④アドミラルシップ、藤田菜七子騎手は③アンモシエラ、今村聖奈騎手は⑭ホルトバージに騎乗しました。



スタートでレガレイラが少し遅れ、⑱ミスタージーティーも外に寄れた。スタンド前での先行争いで、⑮ウインマクシマム、⑤サンライズジパング、アンモシエラ、ヴェロキラプトルの4頭が前を行くが、ヴェロキラプトルとアンモシエラの2頭が抜ける。シンエンペラー4番手、ショウナンラプンタとセンチュリボンドは中団馬群、レガレイラは後方3番手でゴール板を通過。
1コーナーから2コーナーに向かうところで、ヴェロキラプトルが先頭、アンモシエラ外側2番手、ショウナンラプンタが3番手まで押し上げる。シンエンペラー4番手に控え、サンライズジパング5番手。6番手集団には内側⑨タリフライン、真ん中⑧インザモーメント、外側ウインマクシマム。中団グループには⑩シリウスコルト、⑫ディスペランツァ、センチュリボンドは11番手追走。その後ろには、アドミラルシップとミスタージーティーが並び、14番手レガレイラ、15番手⑦テンエースワン、最後方にホルトバージ。
3コーナーを回り、ヴェロキラが先頭、アンモシが2番手、ラプンタ3番手、エンペラーは4番手。サンジパとマクシマムが外から押し上げ、レイラとセンチュリは中団馬群。4コーナー手前でタリフラインが故障発生。
最後の直線に差し掛かり、シンエンペラーがヴェロキラプトルをかわして先頭に浮上!後続を引き離して押し切りを図る。2番手争いでは、サンライズジパングとレガレイラ、シリウスコルトにアドミラルシップと大混戦。残り100mでエンペラーが粘るが、外から一気にレイラが襲い掛かり、ゴール前でエンペラーを差し切ってゴールイン!牝馬のレガレイラがホープフルステークスを制しました!そしてシンエンペラーは2着。



【ホープフルステークス 全着順】
1着⑬レガレイラ 
2着⑥シンエンペラー
3着⑤サンライズジパング
4着④アドミラルシップ 
5着⑱ミスタージーティー
6着⑩シリウスコルト 
7着⑪ショウナンラプンタ
8着⑧インザモーメント 
9着⑫ディスペランツァ 
10着②ヴェロキラプトル 
11着⑭ホルトバージ 
12着⑮ウインマクシマム
13着⑦テンエースワン 
14着⑯センチュリボンド
15着③アンモシエラ 
中止⑨タリフライン 
取消①ゴンバデカーブース
取消⑰サンライズアース 

【払戻金】
単勝 ⑬ 310円
複勝 ⑬ 140円  ⑥ 140円  ⑤ 1,350円
枠連 3⃣-7⃣ 520円
馬連 ⑥-⑬ 530円
馬単 ⑬-⑥ 1,150円
ワイド ⑥-⑬ 280円  ⑤-⑬ 5,130円  ⑤-⑥ 5,390円
3連複 ⑤-⑥-⑬ 18,800円
3連単 ⑬-⑥-⑤ 56,240円


2023年最後のJRAのGⅠ競走は、レガレイラが大外から豪快な末脚を見せ、早めに抜け出たシンエンペラーをゴール手前で差し切って優勝しました。牝馬がこのレースを制したのは、GⅠ昇格後初めての快挙です。シンエンペラーが直線入ってすぐ先頭に立った時は、完勝だろうと思いましたが・・・。3着に入ったサンライズジパングは13番人気の伏兵。3番人気のショウナンラプンタは7着、中央GⅠ完全制覇を狙った武豊騎手のセンチュリボンドは14着に終わりました。
女性騎手勢はドイル騎手の4着が最高で、今村騎手は11着、藤田騎手は15着という結果でした。なお、4コーナーでタリフラインが故障を発症して競走中止。レース後の検査で両腸骨の骨折が見つかり、予後不良となりました。

勝ったレガレイラは、美浦・木村哲也厩舎に所属し、父がスワーヴリチャード、母はロカ。今年種牡馬デビューのスワーヴリチャード産駒は、これがGⅠ初制覇となりました。鞍上のクリストフ・ルメール騎手は、ホープフルGⅠ昇格後初勝利。今年はイクイノックスでGⅠ4蓮勝を挙げれば、菊花賞でドゥレッツァ、春の天皇賞でジャスティンパレス、エリザベス女王杯でブレイディヴェーグで勝利し、国内外でGⅠ8勝をマーク。JRA・GⅠでも通算50勝目に到達しました。
レガレイラは今年7月9日の函館競馬場での新馬戦でデビューし、直線差し切ってデビュー勝ち。2戦目のアイビーステークスでは1番人気に支持されるも、ダノンエアスロックをとらえきれず3着。3戦目となるこの日は、牡馬を捻じ伏せてGⅠ初制覇を果たしました。イクイノックスが去った木村厩舎から、新たな怪物が生まれました。木村調教師の話によると、来年春の皐月賞に挑戦予定。牝馬が皐月賞を勝つのを一度は目にしたいですね。

JRA賞の最優秀2歳牝馬は、例年だと阪神ジュベナイルフィリーズの勝ち馬が選出され、今年はアスコリピチェーノがデビュー3連勝で2歳女王となりました。しかし、今回のホープフルステークスでレガレイラが勝ったので、最優秀2歳牝馬争いがわからなくなりました。レイラが混合GⅠで牡馬相手に勝ったのはインパクト大きいけど、アスコリは3戦無敗で重賞2勝と実績十分。記者投票で「真の2歳女王」に輝くのはどちらになるのか?記者たちもいま、大いに迷っていることでしょう。









イヴの有馬記念は武豊!ドウデュースと共に完全復活!

2023年12月24日 | 競馬

2023年のJRA総決算・第67回有馬記念(GⅠ・芝2500m 16頭立て)が24日、中山競馬場で行われました。春の天皇賞馬⑩ジャスティンパレス、今回がラストラン③タイトルホルダー、2022年2冠牝馬⑯スターズオンアース、今年の皐月賞馬①ソールオリエンス、2021年②シャフリヤール、2022年⑤ドウデュース、2023年⑬タスティエーラの歴代ダービー馬3頭、香港GⅠ馬⑫ウインマリリン、凱旋門賞4着⑮スルーセブンシーズなどが参戦しました。



単勝オッズは、1番人気がジャスティンパレス(3.6倍)、2番人気ドウデュース(5.2倍)、ソールオリエンスとスルーセブンシーズが6.5倍で同率3番人気。さらに5番人気タスティエーラ(7.1倍)、6番人気タイトルホルダー(8.3倍)、7番人気スターズオンアース(8.6倍)までが一桁台でした。

外回り3コーナーでのスタートで、スターズオンアースが好スタートを決めたのに対し、ドウデュースとソールオリエンスと③ホウオウエミーズは後方から。スターズオンアースと⑪ハーパーの2頭が行くかと思ったら、タイトルホルダーが先手を奪い、スターズオンアースは2番手。ハーパーと⑭プラダリアが3,4番手、ウインマリリン5番手、6番手シャフリヤール、7番手⑦アイアンバローズ、タスティエーラは8番手。中団勢はソールオリエンスとスルーセブンシーズ、ディープボンド・⑧ライラックの4頭。後方勢は⑨ヒートオンビート、ドウデュース、ホウオウエミーズ、ジャスティンパレスは最後方。
1周目の4コーナーを回って正面スタンド前に入り、タイトルホルダーがレースを引っ張り、スターズオンアース2番手、プラダリアが単独3番手、シャフリヤールが4番手、スルーセブンシーズが5番手。タスティエーラとソールオリエンスは中団追走、ドウデュースは後方4番手、ジャスティンパレスは依然として最後方でゴール板を通過した。
1コーナーを回り、先頭のタイホは前半1000mを60秒4で通過し、1,2コーナーの間に後続を引き離していく。スタオンは2番手変わらず、プラダ3番手、シャフリ4番手、5番手ハーパー、スルセブ6番手。内側7番手アイアン、8番手マリリン、9番手タスティ、ヒートオンが10番手まで浮上し、オリエンス11番手。12番手ボンド、ドウデュが13番手から進出開始。14番手エミ―ズ、15番手ライラック、ジャスパレが最後方。
2周目3コーナーのところで、タイホと集団の差が大きく広がる。3,4コーナーでスターオンとプラダが並び、シャフリとハーパーとマリリンが4番手争い。スルセブ6番手、ドウデュが大外ぶん回して順位を押し上げる。タスティとオリエンスとジャスパレは中団馬群あたり。
4コーナーからラストの直線に入ってもタイトルホルダーが逃げ続ける。このまま逃げ切って有終の美か!?スターズオンアースが2番手で頑張り、外からドウデュースが猛追。残り200mでタイホとスタオン&ドウデュの差が縮まり、残り100mで3頭が並ぶとドウデュ僅かに先頭。スタオンも喰らいつき、後ろからはシャフリヤールとジャスティンパレスも追い込んで来たが、ゴール前でドウデュースが抜け出してゴールイン!ドウデュースと武豊、クリスマスイヴの有馬で完全復活!



【有馬記念 全着順】
1着⑤ドウデュース 
2着⑯スターズオンアース 
3着④タイトルホルダー 
4着⑩ジャスティンパレス 
5着②シャフリヤール 
6着⑬タスティエーラ 
7着⑫ウインマリリン 
8着①ソールオリエンス
9着⑪ハーパー 
10着③ホウオウエミーズ
11着⑦アイアンバローズ
12着⑮スルーセブンシーズ
13着⑧ライラック 
14着⑬プラダリア
15着⑥ディープボンド 
16着⑨ヒートオンビート

【払戻金】
単勝 ⑤ 520円
複勝 ⑤ 230円  ⑯ 240円  ④ 330円
枠連 3⃣-8⃣ 980円
馬連 ⑤-⑯ 2,730円
馬単 ⑤-⑯ 4,380円
ワイド ⑤-⑯ 930円  ④-⑤ 1,210円  ④-⑯ 1,720円
3連複 ④-⑤-⑯ 8,050円
3連単 ⑤-⑯-④ 42,110円


単勝10倍以下が7頭ひしめく混戦だった「クリスマスイヴ決戦」のグランプリは、2番人気だったドウデュースが後方から追い込み、ラストの直線で先行するタイトルホルダーとスターズオンアースの2頭をかわして優勝しました。大外枠だったスターズオンアースは半馬身差の2着。過去一度も馬券に絡んでない16番枠が嫌われて7番人気でしたが、ルメールマジックで人気薄を覆しました。3着のタイトルホルダーも果敢な大逃げで最後の意地を見せました。ドウデュもスタオンもタイホ、ユタカさんもルメールさんも横山カズもみんな持ち味を十分に発揮し、ここ最近の有馬で最高のレースでした。
ちなみにこの上位3頭は阪神競馬場のGⅠレースを勝ったことがあり、阪神タイガース38年ぶり日本一で枠連「3-8」が来ました。武豊騎手も阪神ファンですからねぇ。
1番人気のジャスティンパレスは最後方から追い上げて4着でしたが、タイホにあと一歩のところまで迫ってました。5着のシャフリヤールも香港ヴァーズ取消の無念を晴らすかのような力走を披露。今年のダービー馬のタスティエーラは3歳世代で最上位の6着。皐月賞馬のソールオリエンスが8着だったから、最優秀3歳牡馬争いでタスティが優勢か?にしても先輩たちに比べるとレベル低いな。2番人気のスルーセブンシーズは見せ場なく12着でした。

勝ったドウデュースは、昨年の日本ダービー以来3度目のGⅠ制覇で、重賞は4勝目。鞍上の武豊騎手は2017年のキタサンブラック以来6年ぶりの有馬記念勝利を果たし、池添謙一騎手と並んで歴代最多タイの4勝目。そんなユタカさんは、イヴ決戦の有馬で3連勝を達成しています。友道康夫調教師と馬主のキーファーズは有馬初勝利。ハーツクライ産駒は2019年のリスグラシューに次いで、同レース2勝目です。
今年のドウデュースは、京都記念で久々の勝利を飾った後、ドバイターフに向かうはずが、左前肢跛行を発症して無念の出走取消。秋の天皇賞では同世代のトップ・イクイノックスとの再戦が実現するも、当日に武豊騎手が他の馬に蹴られて右太ももを負傷→戸崎圭太騎手に乗り代わり。その影響もあって7着と完敗。ジャパンカップでも戸崎騎手とのコンビで挑むも4着に終わりました。
秋3戦目となった今回、ケガから復帰した武豊騎手と3戦ぶりにコンビを組み、スタートで出遅れて後方からの競馬を強いられますが、2周目3コーナーで仕掛け、大外捲りで2,3番手まで上昇。直線ではタイトルホルダー、スターズオンアースとの叩き合いの末に勝利。この1年、人馬共にアクシデントがありましたが、完璧な騎乗と逆襲の末脚で見事に復活。武豊とドウデュースのペアは改めて凄いと思いました。
2022年クラシック世代は、イクイノックスが世界ランキング1位になったり、ドウデュースがダービーと有馬制覇。さらにはジャスティンパレス、皐月賞馬のジオグリフ、熱中症で亡くなったアスクビクターモア、牝馬でもスターズオンアースやママコチャにナミュールとGⅠ馬を輩出。まさに「史上最強世代」と言えるでしょう。
イクイノックスがターフから去った来年は、ドウデュースが世代を引っ張り、海外GⅠ制覇も期待したいところです。キーファーズのオーナーは「もう一度凱旋門賞に挑戦したい」と言ってますが、その前にドバイで勝ってほしい・・・。



有馬記念が終わっても、まだまだ競馬は続きます。28日には2歳中距離王決定戦の「ホープフルステークス」、29日は大井競馬場でダート総決算「東京大賞典」が控えています。東京大賞典にはドバイ王者のウシュバテソーロ、JBCクラシック王者・キングズソード、南関東クラシック三冠馬のミックファイヤが参戦予定。どちらも見逃せません!




2023有馬記念枠順決定!

2023年12月22日 | 競馬
2023年の中央競馬を締めくくる大一番・第67回有馬記念(GⅠ・芝2500m)が、クリスマスイヴの12月24日に中山競馬場で行われるのを前に、公開枠順抽選会が21日に東京都内のホテルで行われました。今年の有馬記念は、引退レースのタイトルホルダーとウインマリリン、春の天皇賞馬・ジャスティンパレス、2022年牝馬2冠のスターズオンアース、シャフリヤール・ドウデュース・タスティエーラの歴代ダービー馬、今年の皐月賞馬・ソールオリエンスのGⅠ馬8頭が参戦。他にもオークス2着のハーパー、凱旋門賞に挑んだスルーセブンシーズ、3年連続挑戦のディープボンドも出走します。気になる枠順はこうなりました。


【第67回有馬記念 枠順】
1-1 ソールオリエンス (川田将雅)
1-2 シャフリヤール (松山弘平)
2-3 ホウオウエミーズ (田辺裕信)
2-4 タイトルホルダー (横山和生)
3-5 ドウデュース (武豊)
3-6 ディープボンド (T.マーカンド)
4-7 アイアンバローズ (石橋脩)
4-8 ライラック (戸崎圭太)
5-9 ヒートオンビート (坂井瑠星)
5-10 ジャスティンパレス (横山武史)
6-11 ハーパー (岩田望来)
6-12 ウインマリリン (L.モリス)
7-13 タスティエーラ (R.ムーア)
7-14 プラダリア (B.ムルザバエフ)
8-15 スルーセブンシーズ (池添謙一)
8-16 スターズオンアース (C.ルメール)


ソールオリエンスが最内枠に入り、タイトルホルダーは2枠4番、武豊騎手とのコンビ再結成のドウデュースは3枠5番、ファン投票最上位(3位)のジャスティンパレスは5枠10番。今年のダービー馬・タスティエーラは7枠13番に入りました。スターズオンアースは大外枠の8枠16番を引き当ててしまい、ルメール騎手も放心状態。同じく8枠を引いた池添騎手と肩を組んで会場を後にしたのでした。


世界最強馬・イクイノックスが引退し、三冠牝馬のリバティアイランドも参戦せず。本命不在の混戦ムードといわれています。タイトルホルダーの有終の美も見たいし、スターズオンアースの古馬GⅠ初勝利、ドウデュース&武豊騎手の復活、ソールオリエンスとタスティエーラとハーパーの3歳勢が世代交代を起こせるか見どころ満載です。

有馬といえば1年の世相を反映した「サイン馬券」がありますが、最近は大谷翔平選手のロサンゼルス・ドジャース移籍というニュースで盛り上がっているので、ドウデュース→ジャスティンパレス→スターズオンアースの「ドジャース馬券」が注目を集めています。ドジャースのチームカラーの青にちなんで、4枠の馬を選ぶ人もいるはず。
・今年は阪神タイガースが38年ぶりの日本一を達成。黄色と黒の縦縞=社台ファームの勝負服の馬(ソールオリエンス&ジャスティンパレス)、枠連「2-5」というのも売れそう。オリックスバファローズのパリーグ3連覇→ソール「オリ」エンス、「タイ」ホ&「オリ」エンスの関西ダービー馬券とかもある。今年はJリーグでもヴィッセル神戸が初優勝したので、関西が盛り上がった1年でしたから、有馬記念も関西馬が勝つことも考えられる。
・野球日本代表がWBCで世界一、バスケットボールとバレーボールの男子代表が自力での五輪出場を決めれば、ラグビー日本代表がワールドカップで奮闘、さらにはサッカー日本代表(森保ジャパン)の8連勝など球技が盛り上がった年はなかった。球→「9番枠」
・将棋界では藤井聡太氏が前人未到の8大タイトルを独占。「8枠」または8番枠。

クリスマスイブ決戦の年の有馬記念では、武豊騎手が乗る馬が2連勝中。2006年はディープインパクト、2017年はキタサンブラック。今年はドウデュースで「アレ」を狙います。
西暦の末尾が3の年は、有馬で引退する馬が勝っている。2013年はオルフェーヴル、2003年はシンボリクリスエスが圧勝。1993年のトウカイテイオーは1年ぶりのレースで奇跡の復活を果たすも、これがラストランとなりました。1983年のリードホーユーも有馬を勝った後に故障で引退。今年はタイトルホルダーとウインマリリンがラストランを迎えますが、ジンクスは継続されるのか?
スターズオンアースは前走のジャパンカップと同様大外の枠を引き当てました。大外枠の勝利は2003年のシンボリクリスエスが最後で、当時は12頭立て。16番枠の馬は3着以内に一度も入っておりません。ルメール騎手は神騎乗で「16番枠の呪い」を解くことができるのでしょうか?


年末の国民的スポーツイベント・有馬記念まであと2日。運命の一戦は15時40分に発走予定です。


距離延長と大外枠も問題なし!レモンポップがJRAダートGⅠ連覇!

2023年12月03日 | 競馬

2023年も12月に入り、残り1か月を切りました。先週のジャパンカップではイクイノックスが文句なしの完勝でGⅠ6連勝を果たし、数日後に現役引退を表明しました。12月3日は中京競馬場で秋のダート王者決定戦・第24回チャンピオンズカップ(GⅠ・ダート1800m 15頭立て)が行われました。このレースには、今年GⅠ2勝の⑮レモンポップ、2年前の覇者⑤テーオーケインズ、帝王賞連覇②メイショウハリオ、昨年の3歳ダート王者⑩ノットゥルノ、JBCレディスクラシックを制した⑭アイコンテーラーのダートGⅠ馬、芝のGⅠを勝ったことがある③ジオグリフと⑤ドゥラエレーデ、さらにはデビュー5戦全勝の3歳馬⑫セラフィックコール、昨年2着⑨クラウンプライド、⑪ハギノアレグリアス、⑥グロリアムンディなども参戦しました。



単勝の人気は、1番人気レモンポップ(3.8倍)、2番人気セラフィックコール(4.2倍)、クラウンプライドが僅差で3番人気(4.4倍)。4番人気のテーオーケインズ(5.6倍)まで10倍以下で、その後はハギノアレグリアス、メイショウハリオ、アイコンテーラー、グロリアムンディと続きました。


正面スタンド前でのスタートで、ノットゥルノが少し躓き、セラフィックコールは後方から。最初のポジション争いで、①メイクアリープ、テーオーケインズ、レモンポップ、ドゥラエレーデが前を行き、レモンポップが先手を奪う。⑬ケイアイシェルビーが2番手につけ、ドゥラエレーデ3番手、テーオーケインズは4番手あたり。ジオグリフとクラウンプライドとグロリアムンディは中団につけ、ハギノアレグリアスとメイショウハリオは中団より後ろ、セラフィックコールは最後方で1コーナーを回った。
2コーナーから向正面に差し掛かり、レモンポップが先頭を走り、ドゥラエレーデ2番手、3番手ケイアイシェルビー。4番手集団にはテーオーケインズ・クラウンプライド・ジオグリフの3頭が並ぶ。7番手にグロリアムンディ、8番手メイクアリープ。中団勢は9番手ハギノアレグリアス、メイショウハリオ10番手、11番手アイコンテーラー、12番手ノットゥルノ。後方は13番手⑦ウィルソンテソーロ、セラフィックコールが⑧アーテルアストレアをかわして14番手に浮上する。
3,4コーナー中団のところで、レモン先頭、エレーデ2番手変わらず。ケインズは最内を走り、クラプラが外から進出。ハリオとムンディは中団馬群、セラフィックはまだ最後方あたり。ラストの直線でごぼう抜きなるか?
ラストの直線コースに入ってもレモンポップがまだ先頭。2番手からドゥラエレーデ、3番手からテーオーケインズが追いかけるが、レモンが止まらない!残り200mで、メイショウハリオが5番手に上がり、セラフィックコールは全然伸びで来ない。残り100mでレモンが後続との差を拡げ、ウィルソンテソーロが後方から一気に上昇し、ゴール前でケインズとエレーデをかわして2番手に上がるが、レモンポップが先頭でゴールイン!レモンポップが距離不安と大外不利を跳ね除けて見事な逃げ切り勝ち!


【チャンピオンズカップ 全着順】
1着⑮レモンポップ
2着⑦ウィルソンテソーロ
3着⑤ドゥラエレーデ 
4着④テーオーケインズ
5着②メイショウハリオ
6着⑪ハギノアレグリアス
7着①メイクアリープ 
8着⑩ノットゥルノ 
9着⑧アーテルアストレア
10着⑫セラフィックコール
11着⑨クラウンプライド
12着⑬ケイアイシェルビー
13着⑥グロリアムンディ 
14着⑭アイコンテーラー 
15着③ジオグリフ

【払戻金】
単勝 ⑮ 380円
複勝 ⑮ 210円  ⑦ 1,820円  ⑤ 890円
枠連 4⃣-8⃣ 2,780円
馬連 ⑦-⑮ 29,040円
馬単 ⑮-⑦ 32,020円
3連複 ⑤-⑦-⑮ 469,320円
3連単 ⑮-⑦-⑤ 1,902,720円
ワイド ⑦-⑮ 8,660円  ⑤-⑮ 4,720円  ⑤-⑦ 29,790円


GⅠ馬7頭が参戦したチャンピオンズカップは、1番人気のレモンポップがスタートから先頭の座を譲らず、逃げ切り勝ち。今年2月のフェブラリーステークスに続き、同一年JRAダートGⅠ連勝を達成しました。2着には後方から猛追したウィルソンテソーロが入り、レモンの2番手を追走したドゥラエレーデが3着に粘りました。ウィルソンは12番人気、エレーデは9番人気と両馬ともに人気薄。3連単で190万円を超える荒れたレースとなりました。
ドゥラエレーデはホープフルステークスを14番人気で勝ち、その次のUAEダービーで2着、帰国後の日本ダービーでスタート直後に落馬、その後宝塚記念に参戦したり、チャンピオンズカップで好走したりとよくわからない馬ですね・・・。それにムルザバエフ騎手との相性が良いと思う。
その他、2年ぶりの王座奪還を狙ったテーオーケインズは4着、メイショウハリオは5着。2番人気のセラフィックコールは10着。前走のみやこステークスでは出遅れからの豪脚で1着になりましたが、この日は末脚が不発。GⅠのプレッシャーもあるし、左回りが得意ではないのかも。3番人気のクラウンプライドは11着。馬体重も大幅に増えたけど、調整ミスとしか思えない。どうしたんでしょうか。

優勝したレモンポップは、前走のマイルチャンピオンシップ南部杯に続いての連勝で、今年のGⅠ3勝目。鞍上の坂井瑠星騎手と、田中博康調教師、馬主のゴドルフィンはチャンピオンズカップ初勝利。同一年でのJRAダートGⅠダブル制覇は、2001年ウィングアロー、2011年トランセンド、2017年ゴールドドリームに次いで史上4頭目の快挙です。
1400mとマイラーで無双だから「ワンターンに強い」のイメージがあったので、「チャンピオンズカップ参戦」の発表があったときは正直驚きました。距離も1ハロン伸びるし、コースを1周するのも未経験。木曜日の枠順発表では大外枠に入り、不安面がさらに追加されました。しかし、終わってみれば完璧な内容での勝利。戦前の不安をあっさり一蹴しました。
初めての中距離戦で勝ったということで、来年の春は中東遠征はほぼ決定的。特に「ワンターン」のサウジカップは大いに期待が持てるし、勝てばドバイワールドカップ挑戦もあるでしょう。中東でウシュバテソーロ、デルマソトガケ、ミックファイアとの対決が実現するかなぁ?
中央のダートGⅠを連勝しているから、「JRA賞最優秀ダートホース」争いでレモンポップが一歩リードしていますが、今年はサウジカップを制したパンサラッサや、ドバイW杯優勝のウシュバテソーロもいます。ウシュバは12月29日の東京大賞典に参戦予定で、勝てば年間GⅠ3勝とレモンに並びますが、果たしてどうなることやら。





もう日本で敵はいない!イクイノックスがジャパンカップも完勝し、GⅠ6連勝達成!

2023年11月26日 | 競馬

国内最強馬決定戦・第43回ジャパンカップ(GⅠ・芝2400m 18頭立て)が26日、東京競馬場で行われました。今年のJCは、世界ランキング1位②イクイノックスと、史上7頭目の牝馬三冠を達成した①リバティアイランドの2頭の対決が実現。さらにはGⅠ3勝の③タイトルホルダー、2022年ダービー馬⑤ドウデュース、2冠牝馬⑰スターズオンアース、昨年の優勝馬⑨ヴェラアズール、サウジカップを制した⑧パンサラッサの国内外のGⅠ馬に加え、フランスから⑦イレジン、地方・兵庫所属の⑫チェスナットコートと⑬クリノメガミエースも参戦。そして、ホーリー・ドイル(英国)、マリー・ヴェロン(フランス)、藤田菜七子の女性ジョッキー3人の競演も実現しました。



単勝オッズは、イクイノックスが1.3倍の圧倒的1番人気。2番人気リバティアイランドで3.7倍。3番人気以降はドウデュース、タイトルホルダー、スターズオンアース、⑩ダノンベルーガ、パンサラッサと続きました。

スタートは18頭目だった出遅れはなし。スタンド前の先行争いで、タイトルホルダーとパンサラッサの2頭が前に出ると、パンサラッサがハナを奪う。タイトルホルダーは2番手に控え、イクイノックスは3番手から。スターズオンアースが4番手につけ、リバティアイランドは5,6番手。ダノンベルーガとドウデュースは中団、ヴェラアズールは後方5番手でスタンド前を通過した。
1コーナーを回るところで、パンサラッサが後続を引き離して大逃げを打つ。タイトルホルダー2番手、イクイノックス3番手、少し離れた4番手にリバティアイランド、外側5番手スターズオンアース、6番手にドウデュース追走。7番手に⑭ディープボンド、8番手⑮ショウナンバシット、9番手④スタッドリー、10番手イレジン。11,12番手のところにダノンベルーガとクリノメガミエースが並走し、13番手ヴェラアズール、14番手⑥フォワードアゲン、15番手⑪トラストケンシン、16番手チェスナットコート、17番手⑯インプレス、最後方に⑱ウインエアフォルクという体型。
3コーナーを過ぎて、パンサが逃げまくり、タイホ2番手、イクイノ3番手、スターズとリバティが4,5番手、6番手グループにドウデュとボンド、ヴェラとダノベルは中団馬群。
先頭のパンサラッサは早くも最後の直線コースに入り、まだ大差のリードを保っている。残り400mでイクイノックスが動き出し、タイトルホルダーをかわして2番手に浮上。リバティアイランド、スターズオンアースも前を追い、ドウデュースも大外から猛追。残り200mでイクイノが逃げるパンサを捕まえて先頭に浮上!リバティも2番手に上がるが、イクイノとの差が拡がる。スターズも3番手、ドウデュも4番手に浮上するも時すでに遅し。最後はイクイノックスが流し気味にゴールイン!横綱相撲でジャパンカップも圧勝したイクイノックス、これでGⅠ6連勝!



【全着順】
1着②イクイノックス 
2着①リバティアイランド
3着⑰スターズオンアース
4着⑤ドウデュース 
5着③タイトルホルダー
6着⑩ダノンベルーガ 
7着⑨ヴェラアズール 
8着④スタッドリー 
9着⑦イレジン 
10着⑭ディープボンド
11着⑮ショウナンバシット 
12着⑧パンサラッサ 
13着⑯インプレス 
14着⑥フォワードアゲン 
15着⑱ウインエアフォルク
16着⑪トラストケンシン 
17着⑫チェスナットコート
18着⑬クリノメガミエース

【払戻金】
単勝  ② 130円
複勝  ② 110円  ① 110円  ⑰ 210円
枠連  1⃣-1⃣ 180円
馬連  ①-② 180円
馬単  ②-① 260円
ワイド ①-② 130円  ②-⑰ 310円  ①-⑰ 440円
3連複 ①-②-⑰ 600円
3連単 ②-①-⑰ 1,130円


世界ランク1位VS三冠牝馬の頂上決戦は、イクイノックスがリバティアイランドを捻じ伏せ、4馬身差の完勝という結果に終わりました。リバティアイランドは序盤からイクイノを見続け、向正面では気合い入りすぎたのか掛かり気味でしたが、2着に持ち込みました。54キロの軽斤量ならイクイノに勝てるんじゃないかと思いましたが・・・。3着にはスターズオンアースが入り、ドウデュースが4着、タイトルホルダーが5着と人気上位馬が独占しました。
前回の覇者・ヴェラアズールは7着。ライアン・ムーア騎手の代役を務めたドイル騎手は、女性騎手の中で最先着でした。大逃げで場内を湧かせたパンサラッサは、最後に力尽き12着。これがラストランでしたが、レースを盛り上げてくれました。唯一の外国馬・イレジンは9着。日本人女性騎手として初めてJCに参戦した藤田騎手騎乗のウインエアフォルクは15着でした。

イクイノックスは昨年の天皇賞(秋)から芝GⅠ6連勝を達成。テイエムオペラオー、ロードカナロアに次いで3頭目となります。鞍上のクリストフ・ルメール騎手は、ジャパンカップ4勝目をマーク。父・キタサンブラックは2016年のこのレースを勝っており、史上6組目のJC親子制覇を果たしております。
イクイノックスはこの勝利で1着賞金5億円を獲得。総獲得賞金額が22億1544万6100円となり、史上初となる「20億円ホース」が誕生。同時にドバイシーマクラシック優勝馬に与えられる200万ドル(日本円で約3億円)の報奨金も手にしました。1レースで8億も稼ぎましたな。でも、パンサラッサはサウジアラビアで13億円、ウシュバテソーロはドバイで9億円以上も稼いだんだよな・・・。

世界ランキング1位はやっぱり強かったですねぇ。前走の秋天で同世代のダービー馬にリベンジしたし、今回は三冠牝馬を寄せ付けなかったから、もう日本にライバルはいないかもしれません。「ロンジンワールドベストレースホースランキング」の年間1位は決定的だけど、レーティング130以上つけてほしいところ。暮れの大一番「有馬記念」で秋古馬三冠制覇&GⅠ7連勝が期待されているけど、そのまま引退→種牡馬入りの可能性もありそうな気がします。個人的には、もうイクイノが今後使いそうなレースも限られちゃってるし、キタサンブラックの血を残すためにも、元気なうちに種牡馬入りした方がいいと思っています。