2016年のダート界を締め括る一戦・第62回東京大賞典(GⅠ・2000m 14頭立て)が29日、東京・大井競馬場で行われました。JRA勢からは、チャンピオンズカップを制した⑭サウンドトゥルーが、同レース連覇を目指して参戦。JBCクラシックを勝った⑧アウォーディーは、GⅠ2勝目に挑戦。さらには今年GⅠ3勝②コパノリッキー、元3歳ダート王の⑤ノンコノユメ&⑨カゼノコ、⑪アポロケンタッキー、④モズライジンの7頭が出走。対する地方勢は、⑥ハッピースプリント(大井)、⑦サンドプラチナ(大井)、⑬ストゥディウム(船橋)、①メジャープレゼンス(兵庫)などが参戦しました。
単勝の上位人気は、アウォーディーが1番人気(1.6倍)、サウンドトゥルーが2番人気(4.0倍)、3番人気コパノリッキー(5.4倍)。4番人気以降は、ノンコノユメ(8.8)倍、アポロケンタッキー、カゼノコ、モズライジン、ハッピースプリントと続きました。
正面スタンド前でのスタートは、目立った出遅れはなし。好スタートを決めたコパノリッキーが先手を取り、アウォーディーが2番手を確保。アポロケンタッキーとサウンドトゥルーも先行策。ノンコノユメは5番手につけ、ハッピースプリント7番手、カゼノコは中団、モズライジンはやや後方の位置でスタンド前を通過した。
2コーナーから向正面に入り、コパノリッキーが先頭、2番手にアウォーディー、アポロケンタッキーが3番手に浮上。サウンドトゥルー4番手、ノンコノユメは5番手。中団の6番手グループは、メジャープレゼンス・ハッピースプリント・ストゥディウム・カゼノコ・③スパイア(大井)の5頭が一団を形成する。その後ろの11,12番手の位置にモズライジンと⑫コスモカウピリ(大井)、後方は13番手⑦サンドプラチナ、しんがりに⑩ヴァーゲンザイル(浦和)という展開。
3コーナーを回り、リッキーがまだ先頭だが、アウォーディーが並びかける。外からアポケンとサウトゥルも迫り、この4頭が先頭を争う。ノンコは5番手だが、前に追いつくのは厳しいか?
最後の直線コースに差し掛かり、コパノリッキー、アウォーディー、アポロケンタッキー、サウンドトゥルーの4頭が横一線となり、アポケンが前に出る。ゴール残り200mを切り、アポケン先頭、アウォーディーは2番手、サウトゥルは3番手追走、リッキーは後退。ゴール前でアポロケンタッキーが完全に抜け出し、サウンドトゥルーとアウォーディーを抑えてゴールイン!アウォーディーが2着を死守し、サウンドトゥルーは3番手まで。
東京大賞典 全着順&払戻金
1着⑪アポロケンタッキー 2分5秒8
2着⑧アウォーディー 1馬身1/2
3着⑭サウンドトゥルー クビ
4着⑤ノンコノユメ 4馬身
5着②コパノリッキー 3馬身
6着④モズライジン
7着⑨カゼノコ
8着⑥ハッピースプリント
9着⑦サンドプラチナ
10着③スパイア
11着⑬ストゥディウム
12着⑩ヴァーゲンザイル
13着⑫コスモカウビリ
14着①メジャープレゼンス
単勝 ⑪ 1,630円
複勝 ⑪ 180円 ⑧ 100円 ⑭ 110円
枠複 [5]-[7] 1,140円
枠単 [7]-[5] 4,490円
馬複 ⑧-⑪ 1,050円
馬単 ⑪-⑧ 4,110円
ワイド ⑧-⑪ 280円 ⑪-⑭ 410円 ⑧-⑭ 130円
三連複 ⑧-⑪-⑭ 590円
三連単 ⑪-⑧-⑭ 10,780円
暮れの大井にダート界の新たなる王者が誕生しました!今年のダート総決算・東京大賞典は、単勝5番人気のアポロケンタッキーが優勝。圧倒的1番人気だったアウォーディーは、2戦連続のGⅠ2着。3,4コーナー中間でコパノリッキーに並びかけたけど、その後は上手く抜け出せず…。武豊騎手は先日の有馬記念に続いての2着です。2番人気のサウンドトゥルーは連覇ならず3着。今回は好位で進めながらも、伸びませんでしたなぁ。4番人気のノンコノユメは4着、3番人気だったコパノリッキーは5着に終わっています。7着までが中央勢が独占し、地方勢はハッピースプリントの8着が最高でした。
勝ったアポロケンタッキーは重賞2勝目で、GⅠ競走は2度目の挑戦で初制覇。鞍上の内田博幸騎手は、同レース4勝目。管理する山内研二調教師は、久しぶりのGⅠ勝利となりました。この日のアポケンは、スタートからアウォーディーをピッタリと付け、3コーナーで仕掛けると、直線でアウォーディーより先に前に出ると、そのまま抜け出して快勝でした。内田騎手の攻めの騎乗も素晴らしかったです。この勝利をきっかけに、さらに急成長するに違いない。
今年のダート界は、長年ダート戦線を引っ張ってきたホッコータルマエが現役を引退。アウォーディーが6連勝でGⅠ馬の仲間入りを果たし、この馬が次の主役になるかと思われましたが、チャンピオンズカップでサウンドトゥルーが勝ち、東京大賞典で4歳馬のアポロケンタッキーが勝利しました。GⅠ馬が続々と誕生したので、今年の「最優秀ダートホース」がどの馬に選ばれるのか全く分かりません。そして、ダート界も来年は世代交代の時かも。