8月23日は札幌競馬場で夏競馬唯一のGⅡ競走・札幌記念、小倉競馬場ではサマースプリントシリーズ第3戦・北九州記念が行われました。札幌記念は、ラッキーライラック,ノームコア,ペルシアンナイト、北九州記念ではモズスーパーフレアとGⅠ馬が参戦してきました!
第55回テレビ西日本賞北九州記念(GⅢ・芝1200m 18頭立て)は、高松宮記念を勝った⑩モズスーパーフレアの他に、⑧ラブカンプー、⑮アンヴァル、④レッドアンシェル、⑰タイセイアベニール、⑪アウィルアウェイ、⑯ジョイフルのCBC賞組、アイビスサマーダッシュ覇者⑱ジョーカナチャン、昨年の勝ち馬⑨ダイメイプリンセス、⑤トゥラヴェスーラと①プリディカメントの福島テレビオープン組上位2頭、⑫マイネルグリットと⑦カリオストロの3歳世代も参戦しました。
スタートでジョーカナチャンがポンと飛び出したが、モズスーパーフレアがスッと先手を奪う。②ゴールドクイーンが3番手につけ、ラブカンプー4番手。5番手集団にはトゥラヴェスーラ・カリオストロ・⑭メジェールスーの3頭が並ぶ。中団8番手にレッドアンシェル、9番手⑬メイショウキョウジ、10番手ダイメイプリンセス、11番手アンヴァル、12番手③ブライティアレディ、外側からタイセイアベニールが進出し始める。後方勢はアウィルアウェイ、プリディカメント、⑥クライムメジャー、マイネルグリット、ジョイフルという順で続く。
3コーナーを過ぎ、先頭のモズフレは前半600mを32.4秒と速いペースで通過。カナチャンが2番手を追走し、ゴルクイ3番手、トゥラヴェとカンプーは4番手グループ。ダイプリとアベニールとアンシェルとプリディカは中団、アンヴァルまだ後方。
4コーナーを回って最後の直線に入り、モズスーパーフレアが先頭、ジョーカナチャンが外から並びかけるが、モズフレがまだ粘る。後続からはトゥラヴェスーラとレッドアンシェルが追い上げる。残り100mでモズフレが二の足で盛り返すところを、アンシェルがゴール前でモズフレを捕らえてゴールイン!2着争いは粘るモズスーパーフレア、さらに大外からアウィルアウェイ、アンヴァルが突っ込んできた。
GⅠ馬とCBC賞&アイビスSD覇者、さらには前回の覇者も参戦した北九州記念は、単勝8番人気のレッドアンシェルが、逃げ粘るモズスーパーフレアをゴール前で差し切り優勝しました。2着争いは接戦となりましたが、1番人気のモズフレが2着を確保し、10番人気のアウィルアウェイがアタマ差の3着。モズフレは序盤からハイペースで逃げ続け、残り100mで突き放しにかかりましたが、アンシェルの末脚に屈しました。休み明けだったけどGⅠウィナーの力は見せたかと。なお、このレースでの1番人気馬は13連敗となりました。
3番人気のトゥラヴェスーラは6着、アイビスサマーダッシュを勝ったジョーカナチャンは7着、2番人気のタイセイアベニールは9着、前回の優勝馬ダイメイプリンセスは13着、藤田菜七子騎手鞍上のラブカンプーは16着でした。
勝ったレッドアンシェルは、昨年のCBC賞以来となる重賞2勝目をマーク。この日はトップハンデの57キロを背負いましたが、直線で鋭い伸び脚を披露しました。今回初めてブリンカーを使用したとのことで、その効果が早速現れましたね。春のスプリント女王を破って、秋のスプリンターズステークスに弾みがついたのではないでしょうか。
第56回札幌記念(GⅡ・芝2000m 12頭立て)は、大阪杯を制した⑥ラッキーライラック、昨年のヴィクトリアマイル覇者①ノームコア、2017年マイルCS覇者②ペルシアンナイトのGⅠ馬3頭に加え、函館記念を勝った⑪アドマイヤジャスタ、昨年の札幌2歳ステークスを制した⑦ブラックホール、札幌コース3勝⑩ポンデザール、③トーセンスーリヤ、⑧カウディーリョなどが出走しました。
スタンド前からのスタートで、ラッキーライラックと④ドレッドノータス、ノームコアが好スタートを見せる。最初のポジション争いで、⑫トーラスジェミニが先頭に立ち、2番手争いではドレッドノータス、トーセンスーリヤ、カウディーリョ、さらにラッキーライラックも加わり、ゴール板通過時点でラッキーライラックが2番手を奪う。ノームコアは5番手、ポンデザール6番手、ブラックホール7番手、ペルシアンナイト8番手で1コーナーを回る。
2コーナーから向正面のところで、トーラスジェミニが先頭、ラッキーライラック単独2番手、カウディーリョとドレッドノータスが3,4番手並走。5番手トーセンスーリヤ、6番手ポンデザール、その後ろの7番手にノームコアが控える。8番手にブラックホール、9番手ペルシアンナイト、10番手アドマイヤジャスタ、後方には⑤ルミナスウォリアー、⑨イエッツトという展開。
3コーナーを通過し、ジェミニが先頭、ライラック2番手、カウディ3番手、スーリヤは5番手。ポンデ6番手、ノームは内側の7番手、ペルシアン9番手と変わらない。
4コーナーを回ったところで、ラッキーライラックが早くも先頭に浮上。ノームコアが3番手から追撃し、ペルシアンナイトとポンデザールも追い上げてきた。残り200mを切ってライラックとノームの差が縮まり、残り100mをノームが先頭!ペルシアンが2番手に上がったが、ノームコアが先頭ゴールイン!ゴールと同時に横山典弘ガッツポーズ!ラッキーライラックは3着入線。
真夏の大一番を制したのは、芦毛の牝馬・ノームコアでした。道中は中団で追走し、3コーナーで馬群を縫うように上昇。最後の直線で外に持ち出し、先行するラッキーライラックを抜き去り、最後は1馬身の差をつけてフィニッシュ。
2着のペルシアンナイトも外から脚を伸ばしてきました。近走は低迷が続きましたが、久しぶりに馬券圏内で好走しました。単勝1.9倍の1番人気だったラッキーライラックは、2番手追走から直線で早めに抜け出しましたが、残り200mで脚が止まり3着。終わってみればGⅠ馬3頭が上位を独占しました。3番人気のポンデザールは4着、4番人気のブラックホールは9着でした。
ノームコアはこれで通算4度目の重賞制覇。中距離戦での勝利は2018年の紫苑ステークス以来となります。昨年のヴィクトリアマイルで優勝、今年のVMで3着、安田記念4着と府中のマイル戦で活躍するイメージが強く、中距離戦でのレースに出るのは実に久しぶり。距離延長で勝ったのは大きいと思います。秋の天皇賞とマイルCSが目標だと思うけど、クロノジェネシスとの姉妹対決も一度は見たいですね。