上半期のダート王者決定戦・第45回帝王賞(GⅠ・2000m 9頭立て)が29日、大井競馬場で行われました。昨年の優勝馬⑧テーオーケインズ、ドバイワールドカップ3着②オメガパフューム、大井巧者⑥チュウワウィザードの「3強」の他に、今度こそGⅠ初V⑦クリンチャー、重賞2勝⑨メイショウハリオ、①スワーヴアラミス、⑤オーヴェルニュのJRA勢と、昨年2着③ノンコノユメ(大井)、④ネオブレイブ(大井)の地方馬2頭が参戦しました。
スタンド前でのスタートは9頭横一線。先行争いでクリンチャー、オーヴェルニュ、テーオーケインズの3頭が先手を主張するが、オーヴェルニュが前に出る。テーオーケインズは3番手に控え、メイショウハリオ4番手、チュウワウィザード5番手、オメガパフュームは後方2番手でゴール板を通過。
1,2コーナーを過ぎて向正面に入るところで、先頭を行くオーヴェルニュにクリンチャーとテーオーケインズが並びかける。さらにスワーヴアラミスも先頭集団に加わる。メイショウハリオ5番手、チュウワウィザード6番手、チュウワウィザードが7番手に上がり、ノンコノユメ8番手、ネオブレイブがしんがり追走。
外回り3コーナーに差し掛かり、オーヴェルとクリンチャーが並び、ケインズ3番手、4番手アラミスは外に持ち出す。5番手のハリオは前の4頭をじっくり見つめる。ウィザードは内側6番手、オメパはまだ7番手。
4コーナーを回って最後の直線で、クリンチャーがわずかに先頭だが、テーオーケインズが迫る。オメガパフュームが内を突くと、外からメイショウハリオ、オメガパフュームも先頭争いに加入し、残り300mで5頭が並ぶ。残り200mでクリンチャーとケインズが下がり、ウィザード・ハリオ・オメパの3頭の叩き合いに。ラスト100mでハリオが先頭に立ち、内側のウィザードも逆転を狙うが、メイショウハリオが先頭でゴールイン!オメガパフューム届かず2番手、オメガパフューム3番手まで、テーオーケインズは4着入線。
【帝王賞 全着順】
1着⑨メイショウハリオ 2分03秒3
2着②チュウワウィザード クビ差
3着⑥オメガパフューム 1馬身1/2
4着⑧テーオーケインズ 4馬身
5着⑦クリンチャー クビ差
6着③ノンコノユメ
7着①スワーヴアラミス
8着④ネオブレイブ
9着⑤オーヴェルニュ
【払戻金】
単勝 ⑨ 1,920円
複勝 ⑨ 270円 ⑥ 190円 ② 140円
枠連複 6⃣-8⃣ 500円
枠連単 8⃣-6⃣ 660円
馬連複 ⑥-⑨ 3,960円
馬連単 ⑨-⑥ 11,700円
ワイド ⑥-⑨ 770円 ②-⑨ 620円 ②-⑥ 330円
三連複 ②-⑥-⑨ 3,180円
三連単 ⑨-⑥-② 40,390円
上半期のダート頂上決戦は、地方初参戦のメイショウハリオが、テーオーケインズ、チュウワウィザード、オメガパフュームの3強を退けて優勝。3番人気のチュウワウィザードは直線でインを突きながらもクビ差の2着。2番人気のオメガパフュームも大外猛追及ばず3着。連覇を狙った1番人気のテーオーケインズは、オメパから4馬身離れての4着。GⅠ初Vを狙ったクリンチャーも5着。ケインズとクリンチャー、さらにはスワーヴアラミス、オーヴェルニュといった先行勢は総崩れでした。
ダートGⅠ初制覇のメイショウハリオは、昨年のみやこステークス、今年3月のマーチステークスに次ぐ重賞3勝目。鞍上の浜中俊騎手、岡田稲男調教師は帝王賞初勝利。浜中騎手がGⅠを勝ったのは2019年の日本ダービー以来3年ぶりで、地方の交流GⅠに至っては2013年のJBCレディスクラシック以来じゃないかと思います。
道中は先行グループが競り合う中、メイショウハリオは5番手をキープ。残り200mで先頭に立った後、オメガパフュームとチュウワウィザードとの競り合いとなりましたが、粘って粘って1着。浜中騎手とハリオ共に会心の勝利といえるでしょう。秋シーズンはダートのビッグレースが続きますが、ハリオは2つ目のGⅠタイトルを手にすることができるか楽しみです。