ダート交流重賞の上半期の大一番・第34回帝王賞(ダート2000m)が29日、東京・大井競馬場にて行われました。今年はJRAから4頭、南関東地区から4頭、他地区3頭の合計11頭によって争われ、⑪エスポワールシチーと⑥スマートファルコンの「ダート2強」が揃って参戦。2頭は同じゴールドアリュール産駒、しかも同じ6歳馬。初めての直接対決の行方は?2強以外では、①バーディバーディ、④ボンネビルレコード(大井)、⑩マグニフィカ(船橋)が出走しました。
直前の単勝オッズでは、スマートファルコンが1番人気(1.2倍)、エスポワールシチー2番人気(3.2倍)。10倍以下はこの2頭で、3番人気以降はバーディバーディ、ボンネビルレコード、⑦シーズザゴールド(大井)と続きました。
注目のスタートは、スマートファルコンとエスポワールシチーの2頭が共に好スタートを切り、スタンド前での先行争いではファルコン、マグニフィカ、外からエスポワールが迫るが、わずかにスマートファルコン先頭でゴール板を通過。4番手にバーディバーディ、ボンネビルレコード5番手。1コーナー通過時点で早くも先頭集団と5番手集団が大きく離れる。
向正面に差し掛かり、ファルコンが単独先頭、マグニフィカが2番手追走。エスポワールシチーは3番手。その後ろにバーディバーディが4番手。大きく置かれた中団の5番手集団には、②フィールドルージュ、シーズザゴールド、ボンネビルレコード7番手。後方では、8番手に⑨タートルベイ(船橋)、⑤イーグルビスティーと⑧エーシンエヴァンが9番手で並走。③ナリタブラック(高知)がしんがり。
先頭集団は3コーナーを回り、スマートファルコンが依然として逃げ続け、2番手にエスポワールシチーが浮上。バーディバーディが3番手に接近。先頭争いはファルコンVSエスポワールの一騎打ちか?そして最後の直線コースに入ったところで、スマートファルコンがラストスパートを仕掛けて一気に突き放す。エスポワールシチーも懸命に追うが、その差は拡がるばかり。3番手のバーディバーディがエスポワールに接近するが、届きそうにないだろう。完全に独走となったスマートファルコンは悠々と先頭ゴールイン!エスポワールシチーはなんとか2着確保。
(全着順と払戻金)
スマートファルコンとエスポワールシチーの2強対決で注目が集まった今年の帝王賞は、スマートファルコンが逃げ切り勝ちを果たしました。2着にはエスポワールシチー、3着がバーディバーディで中央勢が上位独占。地方勢はボンネビルレコードの4着が最高でした。
スマートファルコンめっちゃ強かったですね~。スタートから鼻を奪うと、道中もハイペースで逃げ続け、直線では後続を引き離し、2着に9馬身差の圧勝でした。ムチを一発も入れずにぶっちぎり、2分1秒1は帝王賞レコード。武豊騎手も「最後までスピードが落ちなかった」と今回の走りに絶賛しておりました。これで統一GI3勝目、交流重賞も5連勝&通算15勝目。今の強さなら12月のジャパンカップダートでも勝てそうな気がします。たまには中央のレースにも出てくれー。
2着に敗れたエスポワールシチーは、初めての大井、ファルコンのペースに対応できなかったのが敗因といえそう。エスポワール陣営もこんなに離されて負けるなんて思わなかったでしょう。秋以降の巻き返し、ファルコンへのリベンジの機会はあるのかどうか。