サウジアラビアから快挙が飛び込んできました!日本時間26日未明にサウジアラビアの首都・リヤドにあるキングアブドゥルアジーズ競馬場で行われた国際GⅠレース「サウジカップ」(ダート1800m・13頭立て)で、日本から参戦したパンサラッサが優勝を果たしました。このレースには、⑦パンサラッサの他にも、昨年の皐月賞馬⑤ジオグリフ、昨年の最優秀ダートホース①カフェファラオ、チャンピオンズカップを勝った⑤ジュンライトボルト、③クラウンプライド、⑪ヴァンドギャルドと日本から6頭が出走しました。
スタートで⑪ヴァンドギャルドと④エンブレムロード(サウジアラビア)が少し遅れる。パンサラッサがいつも通り先頭に立つと、⑩テイバ(アメリカ)2番手、クラウンプライド3番手、ジオグリフが4番手につける。②カントリーグラマー(アメリカ)5番手、6番手にカフェファラオ、7番手⑧リモース(UAE)、ジュンライトボルトは8番手、9番手にサンセットフラッシュ(サウジアラビア)、ヴァンドギャルドは中団追走。その後は⑫ラゲルタライム、④エンブレムロード、⑨スコットランドヤードとサウジ勢が続く。
3コーナーを回り、パンサが依然として先頭、2番手にグリフが上がり、テイバ3番手、クラプラ4番手、ファラオが最内に入り、グラマー6番手。ジュンボル中団、ヴァンギャは後方の位置。
4コーナー手前でパンサラッサ先頭、ジオグリフ2番手、カフェファラオとクラウンプライドが3,4番手と前は日本勢が独占。ラストの直線コースに入ってもパンサラッサが逃げ粘る。ジオグリフ、カフェファラオ、クラウンプライドも追いかけ、ジュンライトボルトも内から追い込むが、残り200mを切ってもパンサが止まらない!残り100mを切ったところで、カントリーグラマーが大外から襲い掛かり、ゴール前でファラオ・グリフ・クラプラをかわしたが、パンサラッサがそのまま先頭でゴールイン!パンサラッサがダートの舞台で見事に逃げ切りました!
1着賞金が1000万ドル、日本円で約13億6400万円(1ドル=136円で計算)の「世界最高金額レース」であるサウジカップを制したパンサラッサ、昨年のドバイターフに続き、海外GⅠ2勝目を手にしました。芝とダートの海外GⅠを制したのは史上初の快挙です。日本勢はカフェファラオ3着、ジオグリフ4着、クラウンプライド5着と健闘。ジュンライトボルトは7着、ヴァンドギャルドは11着に終わっています。
パンサラッサは2020年の師走ステークスで一度ダートを走ったんですが、その時は11着と大敗。それ以来のダート戦でしたが、地元のサウジ勢、日本のダートGⅠ馬、さらには昨年のドバイワールドカップ優勝を勝ったカントリーグラマーを撃破。それだけでなく、出走メンバー唯一の日本人騎手である吉田豊騎手とのコンビで勝ったから凄いですよ。
1レースで13億6000万円を手にし、これまでの獲得賞金額の約5億2600万円を足すと、なんと約18億9000万円!一瞬でディープインパクトやオルフェーヴル、キタサンブラックの獲得賞金額を上回り、日本馬の歴代獲得賞金額で2位に躍り出ることになります。ドバイターフでの同着優勝、秋の天皇賞の大逃げ、サウジカップで13億円ゲットとパンサラッサはいろんな伝説を残してくれてます。
次走はドバイターフを目標にしていますが、サウジカップを勝ったことで「ドバイワールドカップ」に向かう可能性も浮上。ドバイWCだとサウジよりもっと格上の馬が参戦しそうな予感。ドバイターフならドウデュースやセリフォスとの対決が見られるし、ワールドカップならダートGⅠ連勝の期待がかかります。パンサラッサは何処へ向かうのか、矢作芳人調教師の決断が気になるところです。
「サウジカップデー」だったこの日は、前座のレースで日本馬が活躍しました。「1351ターフスプリント」では、レシステンシア、ソングライン、ラウダシオン、バスラットレオンの4頭が参戦し、バスラットレオンが逃げ切り勝利。昨年のゴドルフィンマイル以来となる海外重賞2勝目を挙げました。矢作芳人厩舎と広尾サラブレッド倶楽部の馬は、サウジで2勝を挙げました。これが「SEKAI NO YAHAGI」の実力だ!
3000mの長距離重賞「レッドシーターフハンデキャップ」はシルヴァーソニックが快勝。春の天皇賞でスタート直後に落馬した馬が、ステイヤーズステークスとサウジ重賞で2連勝です。
また、1週間前に国内での騎乗を終えた福永祐一騎手が、サウジアラビアで2レースに騎乗。「サウジダービー」でエコロアレスに騎乗して12着、現役最後の騎乗となった「リヤドダートスプリント」はリメイクとのコンビで3着に入りました。福永騎手、27年間の騎手生活お疲れさまでした。
※先週のブログで「サウジカップでカフェファラオに騎乗する」と書きましたが、騎乗機会はありませんでした。心よりお詫びいたします。