28日の有馬記念はジェンティルドンナの優勝で幕を下ろしましたが、今年の競馬界はまだまだ終わりません。29日は地方・大井競馬場でダート競馬の1年を締め括る「第60回 東京大賞典(GⅠ・2000m 16頭立て)」が行われました。地方競馬唯一の国際GⅠ競走であるこのレース、今年はアメリカから⑩ソイフェットが参戦してきました。JRA勢は先日のチャンピオンズカップを制した⑥ホッコータルマエ、今年GⅠ3勝⑦コパノリッキー、2012年の勝ち馬⑯ローマンレジェンド、帝王賞馬⑭ワンダーアキュート、②クリソライト、⑤ロイヤルクレストの6頭が参戦。地方勢からは、浦和記念で中央勢を蹴散らした⑬サミットストーン(船橋)、東京ダービー馬⑫ハッピースプリント(大井)、勝島王冠で優先出走権を獲得した④ハブアストロール(大井)などが出走しました。
単勝上位人気は、1番人気ホッコータルマエ(1.7倍)、2番人気コパノリッキー(4.1倍)、ワンダーアキュートが3番人気(6.6倍)、ローマンレジェンドが差のない4番人気(6.8倍)。5番人気以降はクリソライト、ハッピースプリント、ソイフェット、サミットストーン、ロイヤルクレストと続きました。
スタートでホッコータルマエが好ダッシュを見せるが、コパノリッキーがすぐにかわして先手を奪い、ソイフェットが2番手につけ、サミットストーン4番手、ワンダーアキュートとクリソライトが5,6番手、ローマンレジェンドとハッピースプリントは中団でスタンド前を通過した。
1・2コーナーから向正面に出て、リッキーが単独先頭、タルマエが2番手追走。ソイフェットとクリソが3,4番手で並び、5,6番手にサミットとアキュート、後方からロイヤルクレストが一気に進出し、先頭集団に追いつく。中団グループにはローマン、①キタノイットウセイ(北海道)、⑨トーセンアレス(浦和)の3頭が並走。集団から離れた11番手にハッピースプリント、12番手③トウホクビジン(笠松)、13番手シルクメビウス(北海道)14番手フォーティファイド(大井)。後方は⑮プレティオラス(大井)、ハブアストロールがしんがり追走。
3コーナーを回り、コパノリッキーとホッコータルマエが並び、クレストは先頭集団から後退。ワンダーアキュートとサミットストーンが3番手で争い、ハピスプが大外に持ち出した。最後の直線に入り、タルマエがリッキーとの競り合いから抜け出して先頭に立つ。残り200mを切った所で一気に後続を引き離す。後方ではサミットストーンが3番手に立つと、ハッピースプリントが大外から追い込んで上位進出。それらを尻目にホッコータルマエが堂々と先頭でゴールイン!ホッコータルマエ東京大賞典2連覇!
東京大賞典 全着順&払戻金
1着⑥ホッコータルマエ 2分03秒0(重)
2着⑦コパノリッキー 4馬身
3着⑬サミットストーン 1馬身1/2
4着⑫ハッピースプリント 1馬身3/4
5着⑯ローマンレジェンド 1馬身3/4
6着⑨トーセンアレス 1/2馬身
7着⑭ワンダーアキュート クビ
8着②クリソライト 1馬身1/2
9着⑮プレティオラス 3馬身
10着⑧フォーティファイド 1馬身
11着⑪シルクメビウス 3馬身
12着⑤ロイヤルクレスト 3/4馬身
13着④ハブアストロール 2馬身1/2
14着③トウホクビジン 2馬身
15着①キタノイットウセイ 1馬身1/2
16着⑩ソイフェット 10馬身
単勝 ⑥ 170円
複勝 ⑥ 110円 ⑦ 150円 ⑬ 470円
枠複 [3]-[4] 290円
枠単 [3]-[4]480円
馬複 ⑥-⑦ 300円
馬単 ⑥-⑦ 520円
ワイド ⑥-⑦ 190円 ⑥-⑬ 1,010円 ⑦-⑬ 2,770円
三連複 ⑥-⑦-⑬ 4,310円
三連単 ⑥-⑦-⑬ 10,170円
今年最後のGⅠレース・東京大賞典は、圧倒的1番人気だったホッコータルマエが、2着に4馬身差の圧勝を見せました。3コーナーあたりでコパノリッキーに並びかけ、直線で先頭に立つと、そのまま独走態勢を築きました。強いタルマエが戻ってきましたね~。コパノリッキーが2着を確保し、サミットストーンが3着、ハッピースプリントが4着と大健闘。サミットはゴール前でリッキーに迫り、ハピスプは大外から追い上げて掲示板圏内に載せました。6着だったトーセンアレス、ワンダーアキュート(7着)に先着。中央勢を相手に地方の意地を見せましたね。その他ですが、ローマンレジェンドは5着、クリソライト8着、ロイヤルクレストは中央勢ワーストの12着、アメリカから参戦してきたソイフェットは最下位の16着。アメリカ馬に右回りは合いません。
東京大賞典連覇を成し遂げたホッコータルマエは、チャンピオンズカップに続きGⅠ2連勝。同レースの連覇は、アジュディミツオー、スマートファルコンに次いで史上3頭目。鞍上の幸英明騎手はこのレース3勝目を挙げました。GⅠも通算7勝目を果たし、ヴァーミリアンとエスポワールシチーの持つ「ダートGⅠ9勝」にあと2勝。来年は川崎記念から始動し、ドバイ再挑戦を検討しているとのこと。開催地のメイダン競馬場がオールウェザーからダートに変わるので、リベンジできるチャンスはあるかも。
今年のダート界は、コパノリッキーがフェブラリーステークス、かしわ記念、JBCクラシックを勝ち、「コパノリッキー時代」の到来を予感させましたが、ホッコータルマエが12月のダートGⅠで連勝して「王者復権」を印象付けました。「最優秀ダートホース」争いは、タルマエが一歩リードといえるでしょう。来年もタルマエとリッキーの2強時代が続くのか?あるいは2強を脅かす新星と伏兵が現れるか?2015年のダート戦線も目が離せません。