2020年の東京競馬場のフィナーレを飾る大一番・第40回ジャパンカップ(GⅠ・芝2400m 15頭立て)が29日、東京競馬場で行われました。今年のジャパンカップは、父子初の三冠馬⑥コントレイル、初の無敗三冠牝馬⑤デアリングタクトに加え、歴代最多GⅠ8勝の②アーモンドアイも参戦し、三冠馬3頭が揃う日本競馬史上最大のドリームマッチが実現!今回が引退レースとなるアーモンドアイが、有終の美を飾るのか?それともコントレイルとデアリングタクトが世代交代を起こすのか?
3強以外にも、おととし2着④キセキ、昨年の菊花賞馬③ワールドプレミア、香港GⅠ馬⑮グローリーヴェイズ、シルバーコレクター①カレンブーケドール、2016年ダービー馬⑫マカヒキ、フランスから参戦の⑧ウェイトゥパリスなども参戦しました。
単勝の人気は、1番人気はアーモンドアイ(2.2倍)。2番人気コントレイル(2.6倍)、3番人気デアリングタクト(3.7倍)。その後はグローリーヴェイズ、カレンブーケドール、キセキ、ワールドプレミアという順で続きました。
注目のスタートで、アーモンドアイがポンと飛び出し、デアリングタクトとコントレイルも好スタートを見せる。スタンド前の先行争いで、キセキ、⑨トーラスジェミニ、⑭ヨシオの3頭が前に出て、キセキとヨシオが競り合う。グローリーヴェイズ4番手、アーモンドアイは5番手、デアリングタクトとコントレイルの無敗三冠コンビは中団につけた。カレンブーケドール7番手、ワールドプレミア9番手で1コーナーを回った。
1,2コーナー中間のところで早くも縦長となり、向正面に差し掛かって、先頭のキセキが大逃げに打って出る。トーラスジェミニとヨシオが2,3番手で並び、グローリーヴェイズが4番手、アーモンドアイはその後ろの5番手を追走。6番手に⑪クレッシェンドラヴ、7番手デアリングタクト、8番手カレンブーケドール、9番手コントレイル、10番手にワールドプレミア。11番手⑩パフォーマプロミス、12番手⑦ミッキースワローと続き、後方勢はマカヒキ、⑬ユーキャンスマイル、ウェイトゥパリスが最後方という展開。
3コーナーを通過し、キセキが2番手以降に大差をつけて先頭をひた走る。ヴェイズ2番手、ジェミニ3番手、アーモンド内側4番手、ブーケドール外側5番手、デアタクとコントレはまだ中団グループ。
4コーナーを回り、いよいよ最後の直線コースの攻防へ。先頭のキセキは残り400mを切ってもまだ大差をキープ。アーモンドアイは馬場の真ん中から追い上げ、残り200mで2番手に浮上。コントレイルは一番外から追い込み、デアリングタクトは馬群に入る。残り100mでアーモンドが逃げるキセキをかわして遂に先頭。コントレイルが差を詰め、ゴール前でデアタクとブーケドールもやってきたが、アーモンドアイが先頭でゴール!コントレイル2番手、デアリングタクトとカレンブーケドールが3着争い。
【ジャパンカップ 全着順】
1着②アーモンドアイ 2分23秒0
2着⑥コントレイル 1馬身1/4
3着⑤デアリングタクト クビ差
4着①カレンブーケドール ハナ差
5着⑮グローリーヴェイズ クビ差
6着③ワールドプレミア
7着⑦ミッキースワロー
8着④キセキ
9着⑫マカヒキ
10着⑧ウェイトゥパリス
11着⑩パフォーマプロミス
12着⑬ ユーキャンスマイル
13着⑪クレッシェンドラヴ
14着⑨トーラスジェミニ
15着⑭ヨシオ
【払戻金】
単勝 ② 220円
複勝 ② 110円 ⑥ 110円 ⑤ 120円
枠連 2⃣-4⃣ 350円
馬連 ②-⑥ 330円
馬単 ②-⑥ 610円
ワイド ②-⑥ 170円 ②-⑤ 190円 ⑤-⑥ 220円
3連複 ②-⑤-⑥ 300円
3連単 ②-⑥-⑤ 1,340円
三冠馬3頭が激突した夢の対決は、最強女王・アーモンドアイに軍配が上がりました。最後の直線でグローリーヴェイズをかわすと、残り200mで先頭で抜け出し、コントレイルとデアリングタクトを抑えて1着。引退レースを勝利で飾り、9つ目のGⅠタイトルを獲得しました。コントレイルは大外から追い込んで2着に入り、上がり600mでメンバー最速の34.3秒をマーク。デアリングタクトはカレンブーケドールとの3着争いを制し、ブーケドールはハナ差の4着。
昨年の有馬記念以来の実戦だったワールドプレミアは6着、大逃げを見せたキセキは8着。海外から唯一参戦してきたウェイトゥパリスは、ゲート入りがうまくいかず、レースも10着に終わりました。
芝GⅠ9勝目のアーモンドアイは、ジャパンカップでは2勝目。2018年は2分20秒6の衝撃的レコードタイムで勝ちましたが、今年は2分23秒0というタイムでした。鞍上のクリストフ・ルメール騎手は、このレース3勝目で、自身もGⅠ4連勝。今年だけでGⅠ8勝を挙げております。
終わってみればアーモンドアイの強さが目立った一戦でしたが、コントレイルも「状態がよくない」と言われながらも力強い末脚を使ったし、デアリングタクトも馬群の中から脚を伸ばしてきました。アーモンドが最強を証明し、コントレとデアタクが三冠の意地を見せ、グローリーヴェイズもカレンブーケドールも力を出し切ったから、本当に見ごたえのあるレースでした。
常に競馬ファンを熱狂させたアーモンドアイも現役最強のままこれで引退。通算成績15戦11勝、芝GⅠ歴代最多9勝の実績を残してターフを去ります。この後は12月19日に引退式を行い、繁殖後の初交配の相手はエピファネイアが濃厚だそうです。アーモンドアイ産駒からGⅠレースを勝つような立派な馬が現れてほしい。アーモンドアイの強さと輝きは永遠に不滅です!