国際交流レース・第38回ジャパンカップ(GⅠ・芝2400m 14頭立て)が25日、東京競馬場で行われました。史上5頭目の三冠牝馬①アーモンドアイが、ジャパンカップで古馬に挑戦。迎え撃つ古馬勢は、昨年の勝ち馬⑨シュヴァルグラン、2年ぶりのGⅠ制覇を目指す③サトノダイヤモンド、秋の天皇賞では惨敗した⑪スワーヴリチャード、粘りの走りで秋天3着⑧キセキ、宝塚記念&香港ヴァーズ覇者④サトノクラウン、さらにはアイルランドダービー馬⑫カプリ(アイルランド)、カナダのGⅠで2着⑥サンダリングブルー(英国)、ホッカイドウ競馬所属②ハッピーグリンなどが参戦しました。
単勝のオッズは、アーモンドアイが1.4倍と断然の1番人気。2番人気はスワーヴリチャード(6.5倍)、3番人気サトノダイヤモンド(7.1倍)、4番人気のキセキ(9.2倍)まで10倍以下。その後はシュヴァルグラン、カプリ、サンダリングブルー、⑤ミッキースワロー、サトノクラウン、⑭ウインテンダネスと続きました。
注目のスタートで、アーモンドアイはまずまずの飛び出し。スワーヴリチャードは出遅れなかった。スタンド前の先行争いで、キセキが前に出る。さらには⑬ノーブルマーズ、⑩ガンコも先行し、アーモンドアイは4番手、スワーヴリチャードは5,6番手につけ、シュヴァルグラン8番手、サトノダイヤモンドは9番手で1コーナーを回る。
2コーナーを過ぎたところで、キセキが先頭を走り、2番手にノーブルマーズ、アーモンドアイが内側3番手を進み、4番手にガンコ、5番手にスワーヴリチャード。6番手ウインテンダネス、ハッピーグリンとシュヴァルグランが7,8番手で並走。その後ろの9番手にサトノダイヤモンド、外側10番手に⑦サウンズオブアース。11番手サトノクラウン、12番手にカプリ、13番手ミッキースワロー、最後方にサンダリングブルー。
3コーナーを回り、キセキが後続を引き離しにかかり、アーモンドが2番手に浮上。スワリチャは4,5番手を維持し、シュヴァルは中団待機、サトダイは外に持ち出した。
4コーナーを過ぎで最後の直線コースに入っても、キセキが粘りを見せる。アーモンドアイもキセキの背後にピタリとついている。スワーヴリチャードが3番手に上がり、後続ではシュヴァルグランとサトノダイヤモンドが追い込みをかける。ゴール残り300mでアーモンドが外側に進路を取ると、残り200mでキセキを捕らえてついに先頭!ラスト100mで引き離し、堂々と先頭でゴールイン!アーモンドアイ古馬にも完勝!ジャパンカップで今年のGⅠ4勝目です!
ジャパンカップ 全着順&払戻金
1着①アーモンドアイ 2分20秒6
2着⑧キセキ 1馬身3/4
3着⑪スワーヴリチャード 3馬身1/2
4着⑨シュヴァルグラン クビ差
5着⑤ミッキースワロー 2馬身
6着③サトノダイヤモンド
7着②ハッピーグリン
8着⑭ウインテンダネス
9着④サトノクラウン
10着⑥サンダリングブルー
11着⑫カプリ
12着⑩ガンコ
13着⑬ノーブルマーズ
14着⑦サウンズオブアース
単勝 ① 140円
複勝 ① 110円 ⑧ 160円 ⑪ 150円
枠連 1⃣-5⃣ 600円
馬連 ①-⑧ 590円
馬単 ①-⑧ 700円
3連複 ①-⑧-⑪ 960円
3連単 ①-⑧-⑪ 2,690円
ワイド ①-⑧ 230円
①-⑪ 240円
⑧-⑪ 470円
秋の東京競馬場のフィナーレを飾るジャパンカップは、メンバー唯一の牝馬であるアーモンドアイが人気に応えて完勝しました。3歳牝馬の優勝は、2012年のジェンティルドンナ以来史上2頭目の快挙。勝ちタイムはなんと、2分20秒6を叩き出しました!2005年にアルカセットが記録した「2分21秒1」を1秒5も更新する府中2400mのレコードを樹立。驚異的なタイムで古馬の壁をぶち破りました。
2着のキセキは、ハイペースで先頭を走り続け、最後はアーモンドアイに屈しましたが、2分20秒台で2400mを走り切りました。キセキの粘り強さもすごかったし、川田将雅騎手も強気の騎乗をしましたね~。このコンビはもっと評価されてもいいんじゃないか?
3着には2番人気のスワーヴリチャードが入り、連覇を狙ったシュヴァルグランは4着。3番人気のサトノダイヤモンドは6着。サトダイも京都大賞典で復活したと思ったけど、このレースで掲示板圏外…。地方馬のハッピーグリンが7着と健闘し、外国勢はサンダリングブルー10着、カプリは11着という結果に終わっています。
GⅠ4勝目のアーモンドアイは、シンザン記念から5連勝。鞍上のクリストフ・ルメール騎手は、今年のGⅠ7勝目。JBCスプリントを含めると年間8勝目です。また、この勝利で今年199勝目となり、史上2人目の年間200勝に王手。武豊さんの年間最多勝記録「212勝」にも射程圏内に入っています。これは間違いなく超えるね。
アーモンドアイにはもう恐れ入りました!もう「女傑」の名を通り越して「化け物」としか思えない。牝馬三冠に続いてジャパンカップまで優勝して、GⅠ年間4勝だから、年度代表馬は確定ですね。序盤から2,3番手を追走し、直線で前を行くキセキを風除けにして、残り200mであっさりとかわして1着でゴール。強豪ぞろいの古馬を蹴散らし、2400mの世界記録を打ち出してしまいました…。こりゃ「ロンジンワールドベストレースホースランキング」の最新ランキングで上位に入って来そうですね。
国内ではもう敵がいないから、次の目標は海外GⅠ制覇でしょう。3月下旬のドバイシーマクラシックで始動し、凱旋門賞ではエネイブルと直接対決するってこともあり得る。アーモンドアイには「世界№1ホース」になってほしい。そのためにも体調とケガだけは気を付けてもらいたい。