国内最高峰のGⅠレース「ジャパン・オータムインターナショナル ロンジン賞ディープインパクトメモリアル 第39回ジャパンカップ」(GⅠ・芝2400m 15頭立て)が24日、東京競馬場で行われました。日本初の国際招待レースですが、今年は史上初の外国馬ゼロ。その一方で海外からのトップジョッキーが府中に集結しました。JC通算3勝のランフランコ・デットーリ騎手(イタリア)は⑨ルックトゥワイスとのコンビで参戦。「大英帝国の豪腕」ライアン・ムーア騎手はディープ×アパパネの良血馬⑮ジナンボーに騎乗。さらに「アイルランドの若き天才」オイシン・マーフィー騎手は⑤スワーヴリチャード、2年前の覇者⑪シュヴァルグランにはクリストフ・スミヨン騎手(ベルギー)、今年限りで引退の⑧レイデオロは「北欧の名手」ウィリアム・ビュイック騎手が手綱を執ります。
他には、平成最後のダービー馬②ワグネリアン、2016年ダービー馬⑭マカヒキ、今年のオークス2着①カレンブーケドール、秋天4着⑥ユーキャンスマイル、アルゼンチン共和国杯を制した④ムイトオブリガード、⑬エタリオウ、⑩ダンビュライトなども参戦しました。
単勝の人気は、レイデオロが4.2倍で1番人気、ワグネリアンが4.3倍と僅差の2番人気。3番人気スワーヴリチャード(5.1倍)、4番人気のユーキャンスマイル(6.5倍)まで10倍以下。その後はカレンブーケドール、ムイトオブリガード、ルックトゥワイス、シュヴァルグラン、エタリオウと続きました。
正面スタンド前でのスタートで、マカヒキが少し出遅れる。最初のポジション争いで、⑦ダイワキャグニー、ダンビュライト、③ウインテンダネスが先行し、ワグネリアン,カレンブーケドール,シュヴァルグラン,エタリオウが4番手グループを形成。レイデオロとスワーヴリチャードとムイトオブリガードは中団につけ、ユーキャンスマイルは12番手で1コーナーを通過した。
1,2コーナーから向正面に入り、ダイワキャグニーが先頭、外側2番手にダンビュライト、3番手ウインテンダネス、4番手にカレンブーケドール、5番手エタリオウ、その後ろの6番手にワグネリアンが控える。7,8番手のところにスワーヴリチャードとシュヴァルグランが並走し、9番手にムイトオブリガード、10番手にジナンボー、その直後にレイデオロがいる。集団から離れた12番手にユーキャンスマイル、13番手にルックトゥワイス、さらに遅れた14番手に⑫タイセイトレイル、最後方にマカヒキという展開。
3コーナーを過ぎて、先頭を行くキャグニーが少し後続に差をつけ、ダンビュラは2番手。3番手集団にはブーケドール,エタリ,テンダネスの3頭が並ぶ。中団より前のグループにシュヴァル,スワリチャ,ワグネリの3頭。レイデオロは中団より少し後ろの11番手。ユーキャン12番手、トゥワイスは後退気味。
4コーナーを回り、勝負は最後の直線コースへ。ダイワキャグニーがまだ先頭で粘り、2番手からカレンブーケドール、外からエタリオウ、内からスワーヴリチャードが追ってくる。ワグネリアンはまだ6,7番手あたり、ユーキャンスマイルは大外に持ち出し、レイデオロはまだ馬群の中。残り300mを切って、内側のスワリチャと外のブーケドールがキャグニーをかわすと、残り200mでスワリチャが抜け出した!ワグネリも残り100mで3番手に浮上。しかし、スワーヴリチャードが先頭でゴールイン!最内突いたスワーヴリチャード、混戦のジャパンカップを制しました!
【ジャパンカップ 全着順】
1着⑤スワーヴリチャード 2分25秒6
2着①カレンブーケドール 3/4馬身
3着②ワグネリアン 1馬身1/2
4着⑭マカヒキ 1馬身3/4
5着⑥ユーキャンスマイル クビ差
6着⑦ダイワキャグニー
7着⑬エタリオウ
8着④ムイトオブリガード
9着⑪シュヴァルグラン
10着⑨ルックトゥワイス
11着⑧レイデオロ
12着③ウインテンダネス
13着⑮ジナンボー
14着⑩ダンビュライト
15着⑫タイセイトレイル
【払戻金】
単勝 ⑤ 510円
複勝 ⑤ 180円 ① 280円 ② 170円
枠連 ⑴-⑶ 2050円
馬連 ①-⑤ 2900円
馬単 ⑤-① 4810円
ワイド ①-⑤ 880円 ②-⑤ 490円 ①-② 700円
3連複 ①-②-⑤ 2900円
3連単 ⑤-①-② 19850円
令和元年の東京競馬場のフィナーレを飾る一戦は、単勝3番人気のスワーヴリチャードが優勝。5番人気で2着のカレンブーケドールは、オークス、秋華賞に続き、GⅠ3度目の2着。2番人気のワグネリアンも直線追い上げたものの3着まで。4着のマカヒキは、スタートで出遅れて最後方の位置にいましたが、大外から脚を伸ばしました。12番人気の低評価を覆す健闘を見せました。
2年前の勝ち馬・シュヴァルグランは9着、デットーリ騎手が鞍上のルックトゥワイスは10着。1番人気だったレイデオロは道悪の馬場に苦しみ、見せ場なく11着と惨敗。ラストランとなる次の有馬記念で、GⅠ馬の意地を見せたいところだが…。
優勝したスワーヴリチャードは、昨年の大阪杯以来の勝利を挙げ、GⅠ競走2勝目をマーク。鞍上のオイシン・マーフィー騎手は、JRAのGⅠ競走初制覇。レース後のインタビューでは「自分の夢が叶った」と喜びを露わにしました。マーフィー騎手は今年の英国リーディングジョッキーを獲得し、「ナッソーステークス」でディアドラを海外GⅠ初勝利に導きました。
スワリチャは大阪杯の後、1年7か月も勝利から遠ざかり、昨年のジャパンカップでは3着、今年もドバイシーマクラシックと宝塚記念で3着という結果でした。今回はマーフィー騎手との初コンビで臨み、最内の経済コースを終始走り続け、直線でイン突きを決めて見事勝利。内側の馬場は見た目的に荒れていたけど、意外と伸びましたなぁ。スワリチャは舌を出しながら走るという可愛らしいところもありましたが、あれは癖なのでしょうか?
年末の有馬記念の参戦も期待したいところですが、中山コースは3回走って全て4着以下と相性が悪いから、回避すると思います。来年はドバイ再チャレンジ、3つ目のGⅠタイトル奪取となるでしょうか?