日刊魔胃蹴

暑すぎてつらい。

新装・京都競馬場の春の天皇賞を制したのはジャスティンパレス!タイトルホルダーは右前肢跛行で競走中止。

2023年04月30日 | 競馬


国内最強ステイヤー決定戦・第167回天皇賞・春(GⅠ・芝3200m 17頭立て)が30日、京都競馬場で行われました。2020年10月末から2年5カ月の改修工事を終え、先週リニューアルオープンを迎えた京都競馬場。改修後初のGⅠ開催となる今回の春天は、昨年の優勝馬③タイトルホルダー、昨年の菊花賞馬⑥アスクビクターモア、阪神大賞典で重賞初制覇①ジャスティンパレス、GⅠ2戦連続2着⑬ボルドグフーシュ、春天2年連続2着⑦ディープボンド、スタート即落馬の悪夢を払拭できるか⑯シルヴァーソニック、タイトルホルダーの姉④メロディーレーン、ジャスティンパレスの兄⑤アイアンバローズなどが参戦しました。


単勝の人気は、1番人気タイトルホルダー(1.6倍)、2番人気ジャスティンパレス(4.3倍)、3番人気ボルドグフーシュ(6.7倍)、4番人気アスクビクターモア(6.9倍)まで10倍以下でした。


向手面でのスタートは17頭綺麗に出揃い、アスクビクターモアも上手く飛び出し、シルヴァーソニックも無事にスタート完了。外回り3コーナーに向かっての先行争いで、タイトルホルダーが注文通りに先手を取るかと思ったら、⑰アフリカンゴールドがハナを奪い取った。アスクビクターモアは3番手につけ、4番手②ディープモンスター、5番手アイアンバローズ。6番手⑪ディアスティマ、7番手ディープボンド、8,9番手の位置にジャスティンパレスと⑭マテンロウレオが並んでいる。10番手⑨ヒュミドール、11番手⑫ブレークアップ、内側12番手メロディーレーン、13番手シルヴァーソニック、ボルドグフーシュは14番手を追走し、15番手⑧トーセンカンビーナ。後方は16番手⑮エンドロール、⑩サンレイポケットが最後方。
1周目の4コーナーから正面スタンド前に入り、先頭のアフリカンゴールドは最初の1000mを59秒7で通過。タイトルホルダー2番手、アスクビクターモア外側3番手。ディープボンド7番手、ジャスティンパレスは中団に控え、ボルドグフーシュは少しポジションを上げたか?シルヴァーソニックは後方に下がる。
ゴール板を過ぎたところで、タイホがアフリカンをかわして先頭に浮上。アフリカンは1コーナーの辺りでズルズルと後退していった。再び向正面に差し掛かるところで、タイホ先頭、2番手アイアン、3番手アスビク、4番手ディーモ、5番手ボンド、6番手ディアス、7番手ジャスパレ。8番手マテレオ、9番手ブレーク、10番手ヒュミ、中団より後ろの11番手にグフーシュがいる。12番手シルヴァー、13番手メロディー、14番手カンビーナ、15番手サンポケ、16番手エンド、アフリカンはレースを止めた。
勝負は2度目の外回り3コーナー。坂の頂上のところでタイホがアイアンに先頭を譲る。ディーモ2番手、ボンド3番手に上がる。ジャスパレも5,6番手に上がり、アスビクは中団に下がる。残り600m、タイホが一気にスローダウン!これはアクシデントだ!場内からも悲鳴が上がっている!そして4コーナーでタイトルホルダーは止まってしまった・・・。
最後の直線で、ディープボンドが前に出るが、ジャスティンパレスが先頭争いから抜け出す!後続からはシルヴァーソニック、ブレークアップ、ボルドグフーシュも猛追。しかし、ジャスパレが完全に抜け出し、ボンド2番手を守り、ゴール前でシルヴァーが3番手に上がるも、ジャスティンパレス先頭でゴールイン!4歳馬ジャスティンパレスが3年ぶりの京都春天を制しました!



【天皇賞・春 全着順】
1着①ジャスティンパレス  3分16秒1
2着⑦ディープボンド     2馬身1/2
3着⑯シルヴァーソニック   1馬身
4着⑫ブレークアップ     1馬身1/4
5着⑭マテンロウレオ     クビ差
6着⑬ボルドグフーシュ
7着⑮エンドロール 
8着⑩サンレイポケット
9着⑪ディアスティマ 
10着⑨ヒュミドール 
11着⑥アスクビクターモア
12着④メロディーレーン 
13着⑤アイアンバローズ 
14着②ディープモンスター
15着⑧トーセンカンビーナ
中止⑰タイトルホルダー 
中止③アフリカンゴールド

【払戻金】
単勝 ① 430円
複勝 ① 160円  ⑦ 370円  ⑯ 400円
枠連 1⃣-4⃣ 3,610円
馬連 ①-⑦ 4,000円
馬単 ①-⑦ 5,990円
3連複 ①-⑦-⑯ 13,570円
3連単 ①-⑦-⑯ 65,060円
ワイド ①-⑦ 1,040円  ①-⑯ 1,000円  ⑦-⑯ 3,110円


3年ぶりの京都開催となった春の天皇賞は、2頭が競走を中止する波乱の展開の中、2番人気のジャスティンパレスが、2着に2馬身半差をつけての快勝で、GⅠ初制覇を果たしました。2着のディープボンドは「同一GⅠ3年連続2着」の珍記録を樹立。3着争いを制したシルヴァーソニックは、昨年の落馬の悪夢を少しは払拭できたんじゃないかと思います。3番人気のボルドグフーシュは6着、もう一頭の菊花賞馬・アスクビクターモアは11着と完敗。
圧倒的1番人気で連覇が期待されたタイトルホルダーは、2周目3コーナーの下りで馬体に故障を発症し、4コーナーで競走中止。レース後の検査で「右前肢跛行」と診断されました。前走の日経賞で8馬身差と圧勝し、春天でも横綱相撲が見られるかと思っていましたが、タイホが急ブレーキを起こした場面はとてもショックな気持ちになりました。こんなことが起きるなんて・・・。完治してまた戻ってほしいという思いもある一方で、ドゥラメンテまたはアドマイヤグルーヴの血を残すためにも種牡馬入りもあるでしょう。
このレースではアフリカンゴールドも心房細動で競走中止。平地GⅠで2頭も競走中止になったのは、1990年の桜花賞以来だそうで・・・。また、15着のトーセンカンビーナも左前浅屈腱不全断裂を発症しております。改装しても「淀の魔物」は健在です。

優勝したジャスティンパレスは、栗東・杉山晴紀厩舎所属で、父・ディープインパクト、母・パレスルーマー。重賞勝ちは神戸新聞杯、阪神大賞典に次いで3勝目。鞍上のクリストフ・ルメール騎手は、春の天皇賞で3勝目。先週のマイラーズカップ、前日の青葉賞でも勝っており、重賞3連勝と絶好調です。杉山調教師は天皇賞初勝利です。また、ディープインパクト産駒は今回の勝利でGⅠ71勝目を挙げ、サンデーサイレンスの持つGⅠ最多勝利の記録に並びました。
ジャスティンパレスは昨年のクラシックで皆勤賞を果たし、菊花賞では3着でした。前走の阪神大賞典では馬体重16キロ増やし、ボルドグフーシュとディープボンドを撃破。この日は序盤から中団を追走し、ラストの直線で抜け出して完勝。最後の走りっぷりは「これからの長距離界の主役は俺だ」と主張するかのようでした。もし宝塚記念に参戦するとなれば、ルメール騎手はイクイノックスに乗ると思うから、鮫島克駿騎手かミルコ・デムーロ騎手とのコンビになるでしょう。鮫島騎手のGⅠ勝利も見たいけどねぇ。今回のレースで故障した馬がいたので、ジャスパレに体調や脚に異常がないことを願いたいです。





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3歳牡馬戦線にも怪物現る!ソールオリエンスがキャリア3戦目で皐月賞制覇!

2023年04月16日 | 競馬

2023年の3歳牡馬クラシックの第1戦・第83回皐月賞(GⅠ・芝2000m 18頭立て)が16日、中山競馬場で行われました。朝日杯FS優勝・ドルチェモア、ホープフルステークス優勝・ドゥラエレーデの2歳GⅠ馬がいない今年の皐月賞は、例年にない大混戦と言われていました。共同通信杯を勝った⑦ファントムシーフ、弥生賞ディープインパクト記念を制した⑭タスティエーラ、スプリングステークス優勝⑮ベラジオオペラ、京成杯を勝った①ソールオリエンス、きさらぎ賞を勝った⑤フリームファクシといった今年の3歳重賞の勝ち馬たちに加え、ホープフル2着⑧トップナイフ、若葉ステークスを制した④ショウナンバシット、朝日杯2着⑪ダノンタッチダウン、武豊&幸四郎の兄弟タッグ⑯タッチウッド、⑨ホウオウビスケッツ、⑪シャザーンなども参戦しました。


単勝の人気は、1番人気がファントムシーフ(3.8倍)、2番人気ソールオリエンス(5.2倍)、3番人気ベラジオオペラ(6.3倍)、4番人気フリームファクシ(7.7倍)、5番人気タスティエーラ(9.0倍)、6番人気のタッチウッド(9.6倍)までが10倍以下でした。

正面スタンド前のスタートで、⑬グラニットがポンと飛び出した勢いそのままに先手を奪い取る。ホウオウビスケッツ、ベラジオオペラ、ダノンタッチダウン、タスティエーラも先団につけ、大外からタッチウッドが先団に加わる。フリームファクシは中団より前のほう、ファントムシーフとシャザーンは中団、ソールオリエンスは後方4番手でゴール板を通過した。
1,2コーナーを過ぎて向正面に入り、グラニットが先頭、タッチウッドが2番手まで押し上げるが掛かり気味か?3番手グループにはベラジオオペラ・③グリューネグリーン・ダノンタッチダウンが控える。内側6番手ホウオウビスケッツ、7番手タスティエーラ、8番手⑩ラスハンメル、9番手⑰メタルスピード、10,11番手のところにファントムシーフとフリームファクシが並んでいる。12番手にショウナンバシット、13番手シャザーン、14番手⑥ウインオーディン、15番手ソールオリエンス、16番手②ワンダイレクト、17番手トップナイフ、最後方に⑱マイネラウレア。
3コーナーを通過し、タッチウッドが先行するグラニットをかわして先頭に立つ。グリューネが3番手に上がり、ベラジオ4番手、タスティが5番手。タッチダウン7番手、ファントムとフリームは中団馬群、シャザーンが外に持ち出すと、オリエンスは後方2番手に下がると馬場の良い外側に進路を取った。
4コーナーを回り、最後の直線。先頭争いは内からグラニット、グリューネグリーン、タッチウッド、ショウナンバシット、タスティエーラ、メタルスピードと横一線。外からはシャザーンやファントムシーフも追いかける。残り200mでタスティが抜け出し、バシット2番手、後続からファントムが追い上げ、外からメタルとシャザーン、一番外からソールオリエンスも来ている。そして残り100mを切ったところで、オリエンスの末脚が爆発!ファントム、メタル、先頭のタスティエーラを一気に捕らえてゴールイン!ソールオリエンスがデビュー3戦3勝で皐月賞制覇!


【皐月賞 全着順】
1着①ソールオリエンス   2分00秒6
2着⑭タスティエーラ    1馬身1/4
3着⑦ファントムシーフ   1馬身3/4
4着⑰メタルスピード     アタマ差
5着④ショウナンバシット   3/4馬身
6着⑪シャザーン 
7着⑦トップナイフ 
8着⑥ウインオーディン
9着⑤フリームファクシ
10着⑭ベラジオオペラ 
11着③グリューネグリーン
12着⑬グラニット 
13着⑯タッチウッド
14着⑱マイネルラウレア
15着②ワンダイレクト 
16着⑩ラスハンメル 
17着⑨ホウオウビスケッツ
18着⑫ダノンタッチダウン

【払戻金】
単勝 ① 520円
複勝 ① 220円  ⑭ 270円  ⑦ 160円
枠連 1⃣-7⃣ 1,280円
馬連 ①-⑭ 3,510円
馬単 ①-⑭ 5,520円
3連複 ①-⑦-⑭ 3,770円
3連単 ①-⑭-⑦ 24,780円
ワイド ①-⑭ 1,290円  ①-⑦ 560円  ⑦-⑭ 620円



本命不在と言われていた今年の皐月賞を制したのは、単勝2番人気のソールオリエンスでした。序盤は後方4番手を追走すると、3コーナーで後方2番手に下がりますが、最後の直線で大外からグイグイ追い上げ、ゴール前でタスティエーラを捕らえて差し切り勝ち。キャリア3戦目での皐月賞制覇は史上最少記録。京成杯優勝馬のGⅠ制覇はエイシンフラッシュ以来ですが、皐月賞馬になったのは史上初となります。
2着には弥生賞馬のタスティエーラ、1番人気のファントムシーフは3着。もう1頭の無敗馬・ベラジオオペラは好位を追走するも、3コーナー辺りから後退して10着という結果に終わりました。
皐月賞馬のソールオリエンスは、前走の京成杯に続いての重賞2連勝。社台ファーム生まれで、父・キタサンブラック、母・スキア。鞍上の横山武史騎手は、2021年のエフフォーリアに次ぐ同レース2勝目。おととしはエフフォーリアで3勝、菊花賞でタイトルホルダー、ホープフルステークスでキラーアビリティで勝ち、年間GⅠ5勝を挙げましたが、翌年は一転してGⅠ未勝利。自身にとって1年4カ月ぶりのGⅠ勝利です。オリエンスを管理する手塚貴久調教師は、皐月賞初勝利。日本ダービーで勝てば、クラシック競走完全制覇となります。
先週の桜花賞でリバティアイランドが後方から一気の末脚で差し切り勝ちを果たしましたが、この日のソールオリエンスは大外ぶん回しからの直線ごぼう抜き。残り100mでの急加速っぷりは半端なかったです。京成杯の時は4コーナーで外に膨れながらも、直線で加速して2馬身半差の圧勝。あの時は馬が幼かったのかなって思いました。この日は横山武史騎手がオリエンスを馬場の良い所にエスコートしました。
今年の3歳牡馬クラシックは主役がいないなぁと思いましたが、ソールオリエンスの1強に変わりました。キタサンブラック産駒は、先日のドバイシーマクラシックで完勝したイクイノックスが「ロンジンワールドベストレースホースランキング」で1位を獲得しましたが、今年もまた怪物クラスの馬が現れましたな。
皐月賞を最内枠で勝った馬は、平成になってからは1994年のナリタブライアン、2020年のコントレイルの2頭のみで、共に三冠馬になっています。もしかすると、ソールオリエンスも三冠獲っちゃう?次走の日本ダービーでは、リバティアイランドとの夢の対決が実現しないだろうか?






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ジャンプ界の新王者はイロゴトシ!九州産馬初のGⅠ馬誕生!

2023年04月15日 | 競馬

2023年春の障害王者決定戦・第25回中山グランドジャンプ(J・GⅠ 芝4250m 10頭立て)が15日、中山競馬場で行われました。J・GⅠ通算9勝の「絶対王者」と言われたオジュウチョウサンが引退。ここから障害界の新たなスターが誕生するのか期待が高まります。昨年末の中山大障害を制した③ニシノデイジーをはじめ、ペガサスジャンプステークスを勝った⑥ビレッジイーグル、障害オープン3連勝中⑧テーオーソクラテス、イルミネーションジャンプステークス覇者⑩ミッキーメテオ、中山新春ジャンプステークスを制した⑦ダイシンクローバー、九州産馬②イロゴトシ、①ジューンベロシティ、④スマートアペックス、⑨クリノオウジャ、⑥エミーリオの10頭が参戦しました。


スタートで1番人気のニシノデイジーが出遅れるという波乱の幕開け。最初の5号障害をビレッジイーグルが先頭で飛越。ニシノデイジーも最後方でジャンプ。1周目のスタンド前に差し掛かり、ビレッジイーグルが先頭、2番手テーオーソクラテス、3番手スマートアペックス、クリノオウジャとミッキーメテオが4,5番手で並び、イロゴトシ6番手、7番手ダイシンクローバー、8番手ジューンベロシティ、9番手エミーリオ、ニシノデイジーは最後方追走。
1,2コーナー中間の障害→2コーナーのバンケット→向正面のところでかなり縦長となり、いよいよ大障害コースへ。最初の難所・大竹柵障害をビレッジイーグルが先頭で飛越すると、ミッキーメテオとテーオーソクラテス、その後も続々と飛び越え、ニシノデイジー8番手、最後方のエミーリオまで全馬クリア。
逆回りコースとなり、ビレッジ先頭、2番手ソクラテス、メテオ3番手、イロゴトシ4番手、5番手アペックス、6番手オウジャ、7番手ダイクロ、8番手デイジー、9番手ジュンベロ、最後方にエミーリオという展開。
3コーナーの坂を過ぎて2度目の大障害コースに入るところでソクラテスが外に膨らむ。デイジーも5番手までポジションを押し上げた。10頭は2つ目の難所・大生垣障害に挑み、ビレッジが先頭で飛越すると、ソクラテスもメテオ、イロゴトシ、デイジーと続々飛越し、後方のジュンベロとエミーリオも無事に飛び越えた。
順回りに戻り、2号障害の手前で、先頭のビレッジイーグルから5番手ニシノデイジーまでの差が凝縮。2号障害でクリノオウジャが少し躓くも大丈夫。
3号障害を飛び越え、2コーナーのバンケットから外回りの芝コースへ。芝コースでは3つの置き障害が待っている。向正面のハードル障害で、今度はテーオーソクラテスが先頭に上がり、ニシノデイジーが3番手に浮上。残り800mのところでイロゴトシがスパートを仕掛け、9号ハードル障害の手前でソクラテスを抜いて先頭に躍り出る。ビレッジは4番手に下がり、デイジーは3番手を追うが苦しそう。
先頭を行くイロゴトシは2番手との差をぐんぐん拡げて最後の直線コースへ。最終障害を無事にクリアすると、あとはゴールに向かって走るだけ。イロゴトシは完全に独走し、2番手争いではテーオーソクラテスが2番手を守るが、ミッキーメテオが残り100mでソクラテスを抜き去る。さらにダイシンクローバーも追い上げる。それらを尻目にイロゴトシが大差をつけて先頭でゴールイン!イロゴトシが障害界の新チャンピオンに輝きました。



【中山グランドジャンプ 全着順】
1着②イロゴトシ      4分54秒1
2着⑩ミッキーメテオ     大差
3着⑦ダイシンクローバー  1馬身1/2
4着⑧テーオーソクラテス   アタマ差
5着④スマートアペックス  2馬身1/2
6着①ジューンベロシティ
7着⑤ビレッジイーグル
8着⑥エミーリオ
9着③ニシノデイジー
10着⑨クリノオウジャ

【払戻金】
単勝 ② 1,710円
複勝 ② 320円  ⑩ 180円  ⑦ 260円
枠連 2⃣-8⃣ 3,870円
馬連 ②ー⑩ 3,520円
馬単 ②ー⑩ 9,950円
3連複 ②-⑦-⑩ 7,760円
3連単 ②-⑩-⑦ 78,090円
ワイド ②ー⑩ 1,030円  ②ー⑦ 1,290円  ⑦-⑩ 640円



雨の中、重馬場で行われた今年のグランドジャンプは、最終周回の3コーナーでスパートを掛けたイロゴトシが、先頭に立ってから2番手との差をどんどん拡げ、最後は2着に3秒差をつけての大勝を果たしました。2着には単勝2番人気のミッキーメテオ、3着にはダイシンクローバーが入りました。
4番人気のテーオーソクラテスは4着、3番人気のビレッジイーグルは7着。単勝オッズで1.8倍と圧倒的1番人気だったニシノデイジーは、スタートで出遅れた後、徐々にポジションを上げていきましたが、終盤に失速してしまい、ブービーの9着に終わりました。

勝ったイロゴトシは、障害転向4戦目で重賞初制覇。鞍上の黒岩悠騎手はデビュー22年目で悲願のGⅠ初制覇、牧田和弥調教師も厩舎開業13年目でGⅠ初勝利。イロゴトシの父・ヴァンセンヌ産駒もJRA重賞初勝利となりました。
父・ヴァンセンヌ、母・イロジカケの間に生まれたイロゴトシは、熊本県の本田土寿牧場出身。熊本産馬のJRA重賞制覇は、昨年の北九州記念のヨカヨカ以来ですが、GⅠ競走は初制覇。(ヨカヨカも同じ牧場で生まれました)九州産馬は過去にコウエイトライやテイエムトッパズレといった障害重賞で活躍した馬を輩出。イロゴトシは今年1月に障害レースに転向し、わずか4カ月で障害界の王者に輝きました。オジュウチョウサンでも障害GⅠ初勝利まで10戦かかったので、とても早い数字じゃないかと思います。イロゴトシにはオジュウの後継者を目指して頑張ってほしいものです。



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この末脚は規格外だ!リバティアイランドまずは1冠奪取!

2023年04月09日 | 競馬

2023年の3歳クラシックの開幕戦・第83回桜花賞(GⅠ 芝1600m・18頭立て)が9日、阪神競馬場で行われました。昨年の2歳女王③リバティアイランド、ディープインパクト産駒最終世代②ライトクオンタム、⑤ハーパーと④ドゥアイズの「クイーンカップ組」、アルテミスステークスで2才女王を下した⑰ラヴェル、チューリップ賞を勝った⑥モズメイメイ、エフフォーリアの妹⑭ペリファーニア、キタサンブラック産駒⑨コナコースト、フィリーズレビュー覇者⑫シングザットソング、札幌2歳ステークスを勝った⑬ドゥーラ、重賞2勝⑧キタウィング、3連勝でアネモネステークスを制した⑱トーセンローリエなどが参戦しました。


単勝オッズは、リバティアイランドが1.6倍で断然の1番人気、2番人気ライトクオンタム(8.0倍)、ハーパー3番人気(8.7倍)。その他、ドゥアイズ、ペリファーニア、コナコースト、モズメイメイ、ドゥーラ、⑪シンリョクカと続きました。

スタートでリバティアイランドがわずかに遅れ、ドゥーラも後方から。外回りコースに向かっての先行争いで、モズメイメイが先手を奪うと、コナコーストが2番手につけ、トーセンローリエとシングザットソングが3,4番手で並ぶ。5番手ペリファーニア、6番手①ブトンドール、その後ろの7番手にライトクオンタムが控えるも折り合い悪い。クオンタムの隣の8番手にハーパーがいる。9番手ドゥアイズ、10番手⑦コンクシェル、11番手シンリョクカ、12番手⑯ムーンプローブ、13番手⑩エミュー、14番手ラヴェル。15番手ドゥーラ、リバティアイランドは16番手追走。後方に⑮ジューンオレンジとキタウィングが並ぶ。
外回り3,4コーナー中間のところで、先頭のメイメイは前半800mを45.9秒で通過。コナ2番手、ローリエ3番手、シングザット4番手、ペリファー5番手。ハーパーは外側7番手、アイズとクオンタムは中団に控え、アイランドはまだ後方3番手。
4コーナーからラストの直線に差し掛かり、リバティアイランドは一番外に持ち出した。直線に入ってもモズメイメイが先頭を走っていたが、コナコーストが残り300mでメイメイを抜いて先頭に立つ。外からペリファーニアが脚を伸ばし、後続からシングザットソング、ハーパーも追い上げ、さらに大外からリバティアイランドもやってきた!残り200mでペリファーとコナが競り合うと、残り100mでアイランドが3番手に浮上。そしてゴール前でリバティアイランドがコナコーストとペリファーニアを一気に抜き去り先頭ゴールイン!2歳女王リバティアイランド、豪快に差し切って最初の1冠を手にしました!


【桜花賞 全着順】
1着③リバティアイランド 
2着⑨コナコースト 
3着⑭ペリファーニア
4着⑤ハーパー
5着④ドゥアイズ 
6着⑪シンリョクカ 
7着⑫シングザットソング
8着②ライトクオンタム 
9着①ブトンドール
10着⑩エミュー 
11着⑰ラヴェル 
12着⑧キタウイング
13着⑥モズメイメイ
14着⑬ドゥーラ
15着⑦コンクシェル
16着⑮ジューンオレンジ
17着⑯ムーンプローブ 
18着⑱トーセンローリエ

【払戻金】
単勝 ③ 160円
複勝 ③ 110円  ⑨ 310円  ⑭ 330円
枠連 2⃣-5⃣ 1,160円
馬連 ③-⑨ 1,280円
馬単 ③-⑨ 1,520円
3連複 ③-⑨-⑭ 4,750円
3連単 ③-⑨-⑭ 13,220円
ワイド ③-⑨ 560円  ③-⑭ 570円  ⑨-⑭ 2,540円


牝馬三冠の初戦は、最後の直線で大外から追い込んだリバティアイランドが、ゴール前でコナコーストとペリファーニアをかわして1着。圧倒的1番人気に応え、最初の1冠目を獲得。前走の阪神ジュベナイルフィリーズに続いての連勝でGⅠ2勝目を果たしました。コナコーストとペリファーニアは、ともにチューリップ賞組で、コナはエルフィンステークスから3戦連続2着、ペリファーは2戦連続3着となりました。
3番人気のハーパーは4着、2番人気のライトクオンタムは序盤で折り合いを欠いたのが響いて8着。武豊騎手&幸四郎調教師の兄弟タッグのGⅠ制覇の夢はまたも叶わず。この馬は初めての右回り、それに多頭数も初体験だったので、苦しいレースになったと思います。

リバティアイランドはこれで通算成績4戦3勝。鞍上の川田将雅騎手は、昨年に続いての桜花賞2連覇で、同レース3勝目。ドゥラメンテ産駒は昨年のスターズオンアースに続き、同レース連覇を達成しています。中内田充正調教師はこのレース初勝利であり、クラシック競走初制覇。中内田厩舎といえば「2歳GⅠには強いが、クラシックには縁がない」というイメージがついていたけど、やっと勝てました。
前走の阪神JFは直線で外から一気に抜け出すと、最後は2着に2馬身半差の圧勝。この日はスタートで若干失敗して後方3番手の競馬を余儀なくされましたが、4コーナーで大外に持ち出すと、直線で前の15頭をごぼう抜き。9年前のハープスターの再現みたいだったけど、アイランドの方がインパクトあるかもしれない。あの時も川田騎手が乗ってましたな。
これだけ異次元の末脚を見せつけられたから、3歳世代最強はリバティアイランドで決まりじゃないかって思ってしまいます。次はオークスなのか、それとも日本ダービーで牡馬に挑むのか?2400mで勝てば、秋華賞も楽勝だろう。



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ジャックドール見事な逃げ切り!武豊は史上最年長GⅠ勝利&JRA・GⅠ80勝到達!

2023年04月02日 | 競馬

春の中距離王者決定戦・第67回大阪杯(GⅠ・芝2000m 16頭立て)が2日、阪神競馬場で行われました。昨年の2冠牝馬⑪スターズオンアース、エリザベス女王杯覇者①ジェラルディーナ、昨年の優勝馬⑩ポタジェ、ホープフルステークス歴代勝ち馬⑬ダノンザキッド&⑫キラーアビリティのGⅠ馬5頭のほかに、ジャパンカップ3着⑥ヴェルトライゼンデ、中山記念を勝った⑭ヒシイグアス、逃げたら怖い⑨ジャックドール、②マリアエレーナ、中山金杯を勝った⑧ラーグルフ、④ノースブリッジなどが参戦しました。


単勝オッズは、1番人気がスターズオンアース(3.4倍)、2番人気ジャックドール(3.6倍)、3番人気ヴェルトライゼンデ(6.6倍)、4番人気ヒシイグアス(8.1倍)、5番人気ジェラルディーナ(8.5倍)まで10倍以下でした。

スタンド前のスタートで、ジャックドールが好スタートを決めたのに対し、スターズオンアースは少し遅れる。先行争いで、いつものように先手を取るジャックドールに対し、⑯ノースザワールドが並びかけるが、結局はジャックドールが前に出る。ダノンザキッド4番手から、ポタジェ6番手、ヒシイグアス7番手、ヴェルトライゼンデとスターズオンアースとキラーアビリティは中団から、ジェラルディーナは13番手で1コーナーを回った。
やや速いペースで2コーナーから向正面に入り、ジャックドール先頭、2番手ノーズザワールド、3番手⑦マテンロウレオ、4番手ダノンザキッド。外側5番手にヒシイグアス、内側6番手④ノースブリッジ、7番手ポタジェ、8番手⑮ヒンドゥタイムズ、9番手ヴェルトライゼンデ、10番手マリアエレーナ。中団より後ろのグループにはキラーアビリティ・スターズオンアース・ジェラルディーナの3頭。14番手③モズベッロ、15番手⑧ラーグルフ、⑤ワンダフルタウンがポツンと最後方。
内回り3コーナーを過ぎて、先頭のジャックは前半1000mを58.9で通過。3,4コーナー中間でも折り合い十分。ノースザ2番手、キッドとマテレオが3,4番手で並び、イグアス・ポタジェ・ノーブリが5番手争い。中団で控えているヴェルトラは外に持ち出す。スターズは11番手、ジェラル13番手で4コーナーへ。
最後の直線に差し掛かり、先頭をひた走るジャックドールが二の足を使ってラストスパート。ダノンザキッドが2番手に上がり、マテンロウレオが3番手。後続からはヒシイグアス、ヴェルトライゼンデ、スターズオンアースが猛追。残り200mを切ってキッドが逃げるジャックに迫ると、残り100mでスターズが3番手まで上がって来た。ゴール前でスターズとキッドがジャックとの差を詰め、スターズが捕らえようとするが、ジャックドールがそのまま先頭でゴールイン!スターズオンアースはわずかに届きませんでした・・・。



【大阪杯全着順】
1着⑨ジャックドール    1分57秒4 
2着⑪スターズオンアース   ハナ差
3着⑭ダノンザキッド     クビ差
4着⑦マテンロウレオ     2馬身
5着②マリアエレーナ     3/4馬身
6着①ジェラルディーナ
7着⑭ヒシイグアス
8着④ノースブリッジ
9着⑥ヴェルトライゼンデ
10着⑩ポタジェ 
11着⑧ラーグルフ 
12着③モズベッロ 
13着⑫キラーアビリティ
14着⑤ワンダフルタウン
15着⑯ノースザワールド
16着⑮ヒンドゥタイムズ
 
 【払戻金】
単勝 ⑨ 360円
複勝 ⑨ 150円  ⑪ 150円  ⑬ 510円
枠連 5⃣-6⃣ 740円
馬連 ⑨-⑪ 830円
馬単 ⑨-⑪ 1,580円
3連複 ⑨-⑪-⑬ 8,980円
3連単 ⑨-⑪-⑬ 31,240円
ワイド ⑨-⑪ 370円  ⑨-⑬ 1,760円  ⑪-⑬ 1,900円



GⅠ馬5頭も参戦した今年の大阪杯は、単勝2番人気のジャックドールがスタートから先頭をひた走り、後続の追撃を抑えて見事な逃げ切り勝ちでGⅠ初制覇を果たしました。1番人気のスターズオンアースは、直線で追い上げを見せるもハナ差届かず2着。前走の秋華賞の時もスタートで少し遅れて、ラストの直線で猛追も及ばずという、前走と全く同じ展開となりました。スターズは小回りが合わないのだろうか?3着のダノンザキッドは、中山記念の大敗&ゲート再審査が響いて10番人気でしたが、低評価を覆す好走ぶり。もともと昨年秋のマイルCSで2着、香港カップでも2着と健闘しているのでね。
GⅠ2勝目を狙ったジェラルディーナは6着、4番人気ヒシイグアスも7着、3番人気のヴェルトライゼンデは9着、昨年の優勝馬・ポタジェは10着に終わっています。

優勝したジャックドールは、昨年の札幌記念以来となる重賞3勝目。ジャックドールを管理する藤岡健一調教師は、2016年の桜花賞以来となるGⅠ勝利。モーリス産駒は大阪杯初勝利で、ピクシーナイト、ジェラルディーナに次ぐ、3頭目のGⅠウィナーを輩出しました。
鞍上の武豊騎手は、2017年のキタサンブラック以来6年ぶりの大阪杯勝利。GⅠ昇格してからは2勝目で、GⅡ時代を含めると8勝目。またこの勝利で、54歳19日のJRA史上最年長GⅠ制覇とともに、JRA・GⅠ競走通算80勝目を挙げました。昭和63年に「最年少GⅠ制覇」の記録を打ち立て、約35年後の令和5年に「最年長GⅠ」の記録を樹立。これはユタカさんでしかできません。そんな武豊騎手は、来週の桜花賞でライトクオンタムに騎乗予定。ディープインパクト産駒最終世代の馬で2週連続GⅠ勝利と最年長記録更新を狙います。

昨年の大阪杯では落鉄の影響もあり5着と敗れた後、札幌記念では3番手待機からパンサラッサを刺し切り勝利。しかし、秋の天皇賞では4着、香港カップでは武豊騎手との初コンビで臨むも良い所なく7着。ここ数戦は控えた競馬が続いていましたが、この日は久しぶりに逃げを打ち、前半1000mで58秒9、後半も1ハロン11秒台のラップを刻み続けました。
最近の古馬中長距離路線は、サウジカップのパンサラッサ、ドバイシーマクラシックのイクイノックス、日経賞のタイトルホルダー、大阪杯のジャックドールと先行逃げ切りが多いですね。
今後のプランについては、「2000m」にこだわるのなら札幌記念→秋天→香港カップとなるのか。「2000以外」だと、宝塚記念でイクイノックス・タイトルホルダー・ドウデュースの対決も見たいし、安田記念でも意外といけるんじゃないかと思います。


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