7月30日から新潟・小倉・札幌の3場が同時にスタート。「7月最終日」だった31日は、札幌競馬場で牝馬重賞のクイーンステークス、新潟競馬場ではサマースプリントシリーズ第2戦・アイビスサマーダッシュが行われました。
札幌メイン・第64回北海道新聞杯クイーンステークス(GⅢ・芝1800m 13頭立て)は、昨年の1,2着馬だった⑫メイショウスザンナと④レッドリヴェールをはじめ、マーメイドステークス覇者⑬リラヴァティ、オークスに挑んだ⑧ロッテンマイヤー、福島牝馬ステークスを勝った②マコトブリジャール、同レース2着⑪シャルール、京都金杯を勝った⑥ウインプリメーラ、③テルメディカラカラ、⑦ナムラアンなどが出走しました。
13頭ほぼ揃ったスタートで始まったこのレース、マコトブリジャールが好スタートを切ったが、外からシャルールとリラヴァティが前を行き、1コーナーを回ったところでリラヴァティが先頭に立った。シャルールは2番手、ウインプリメーラは3番手グループの一角、ロッテンマイヤーは中団に控えた。
2コーナーを通過して向正面に差し掛かり、リラヴァティ先頭、2番手シャルール、ウインプリメーラが単独3番手。内側の4番手にマコトブリジャール、5番手の位置にロッテンマイヤー、6番手にテルメディカラカラ、7番手⑨ノットフォーマル、8番手①ダンツキャンサー、レッドリヴェールは9番手追走。10番手に⑩マイネグレヴィル、11番手⑤カトルラポール、12番手ナムラアン、そしてメイショウスザンナが最後方という展開。
3コーナーを回り、リラヴァティが快調に逃げ、シャルールがピッタリ2番手。プリメーラはまだ3番手をキープし、ロッテンが外から進出し、ブリジャールと並ぶ。ディカラカラは中団馬群に揉まれている。4コーナーから最後の直線に入るところで、シャルールがリラヴァティを抜いて先頭に浮上。このまま押し切るかと思いきや、2番手からマコトブリジャールが追い上げ、ゴール残り100mでシャルールとの差を詰め、ゴール手前で捕らえた!マコトブリジャールが差し切り勝ちで重賞2連勝を果たしました!
北の女王決定戦・クイーンステークスは、9番人気の伏兵・マコトブリジャールが、直線で早めに抜け出した1番人気のシャルールをゴール前でかわして優勝しました。シャルールはアタマ差で敗れました。福島牝馬Sでもブリジャール1着、シャルール2着。今回も福島と同様の決着となりました。3着に入ったダンツキャンサーは単勝で11番人気の低評価。伏兵2頭が馬券圏内に入り、3連単「②-⑪-①」で397,120円の高配当がつきました。
連覇を狙ったメイショウスザンナは7着、2番人気だったウインプリメーラは8着、3連勝を狙ったリラヴァティは9着、3番人気のロッテンマイヤーは10着に終わりました。
重賞2連勝のマコトブリジャールは、この勝利で通算7勝目。鞍上の四位洋文騎手は約1年ぶりの重賞勝利を挙げました。前走の福島牝馬ステークスは15番人気で勝利し、このレースでも9番人気の低い評価を覆しました。この馬は本当にローカル小回りコースとの相性良いなぁ。連勝の勢いに乗って札幌記念に行くってことは無いか…。
新潟のメイン・第16回アイビスサマーダッシュ(GⅢ・芝直線1000m 13頭立て)は、昨年の覇者④ベルカント、「韋駄天ステークス」組から⑥プリンセスムーン、⑬ネロ、③ローズミラクル、⑧フレイムヘイロー、昨年3着⑫アースソニック、⑪アットウィルなどが参戦しました。
注目のスタートは、13頭横一線。大外からネロが前を行き、ベルカントが外ラチ沿いに向かい、2番手を確保した。さらに第1グループにはローズミラクル、⑦ファンデルワールス、プリンセスムーンも加わり、先団は5頭が固まっている。第2グループには、アットウィル、フレイムヘイロー、②ヤサカオディール、①ヤマニンプチガトーの4頭。後方グループは⑫アースソニック、⑤マイネルエテルネル、⑩ブライトチェリー、⑨サトノデプロマット。
残り半分を切り、ネロとベルカントが競り合い、3番手からプリムンがインを突く。ラスト100mで内側のベルカントがネロに並び、最後はほぼ2頭並んでゴールしたが、わずかにベルカントが前に出た!ベルカントがネロとの叩き合いを制しました!
新潟名物・芝直線1000mを使って行われた最速決戦は、1番人気・ベルカントと2番人気・ネロのマッチレースのマッチレースとなりましたが、ベルカントがゴール前でネロをかわして優勝。ネロは大外枠を生かしてスタートから先頭を行ったものの、アタマ差で敗れました。3番人気のプリンセスムーンが3着に入り、人気通りの決着に終わりました。
勝ったベルカントと鞍上のミルコ・デムーロ騎手は、昨年に続いてのアイビスサマーダッシュ制覇。同レースの連覇はカノヤザクラ(2008&2009年)以来、史上2頭目の快挙です。昨年は外ラチ沿いから抜け出しての快勝、今年はスタートで外へ進路を取り、ゴール前で内から差しを決めました。勝ち時計「54秒1」は、昨年と同タイムです。
これで通算5度目の重賞制覇を飾ったベルカントですが、今年限りで現役を引退し、来年の春にはキズナ(2013年ダービー馬)と配合する予定とのこと。キズナの末脚とベルカントのスピードを併せ持つ馬が生まれるかもね。残り数戦で引退するけど、その前にGⅠタイトルを手にしたいですね。
来週は新潟で3歳ダート重賞・ユニコーンステークス、小倉でサマー2000シリーズ第3戦・小倉記念が行われます。
ユニコーンステークスには、ジャパンダートダービー2着のケイティブレイブ、ユニコーンステークス3着グレンツェント、兵庫チャンピオンシップ3着グランセブルス、3戦2勝・連対率100%のネクストムーブ、他にもピットボス、レガーロ、マインシャッツなどが出走予定。
小倉記念は、昨年のダービー2着馬・サトノラーゼン、昨年2着のベルーフ、3年前の勝ち馬・メイショウナルト、七夕勝2着・ダコール、「オルフェーヴルの弟」ことリヤンドファミユ、アングライフェンなどが登録しております。
8月5日からリオデジャネイロ五輪、さらに7日から夏の全国高校野球が始まりますが、その2つのスポーツイベントに負けないくらいの白熱した戦いに期待したい。