大相撲の大麻問題が再び起きてしまいました。尾車部屋所属の力士・若麒麟関が大麻取締法違反の疑いで逮捕されました。日本人力士が大麻で逮捕されたのはこれが初めてとなります。
逮捕された若麒麟こと鈴川真一容疑者は、30日の午後1時ごろに港区六本木の音楽事務所で乾燥している大麻を隠し持っていた疑いがあるそうです。同じく逮捕されたミュージシャン・平野力容疑者とは友人関係で、大麻を共有していたとされています。調べに対し、鈴川容疑者は「葉巻に混ぜて吸っていた」と容疑を認めたのに対し、平野容疑者は否認しています。警察では夜に尾車部屋を家宅捜索、入手経緯などを追求しているとのことです。
若麒麟が所属していた尾車部屋の尾車親方は会見で、「ただびっくりした。逮捕された事実や状況が把握できていないのが現状だ」と話し、事件の一方はニュース速報で知ったとのことです。鈴川容疑者については「ぶん殴ってやりたい」と怒り心頭でした。大相撲協会の武蔵川理事長は、「二度とこういうことを起こしてはいけないと頑張っている中、本当に情けない」と呆れ返り、除名処分も検討していることも考えてます。
鈴川容疑者は平成11年の春場所に初土俵、平成16年の秋場所に十両に初昇進。右ひざのケガの影響で幕下に2度落ちたこともありましたが、一昨年の九州場所で悲願の幕内入りを果たし、九州場所では前頭15枚目で10勝5敗で勝ち越しましたが、昨年の初場所は前頭9枚目で4勝11敗と負け越し。前頭15枚目の春場所は6勝9敗、2場所連続の負け越しで十両転落となります。十両後も負け越しが続きましたが、九州場所で9勝6敗と勝ち越し、先日の初場所は十両3枚目で9勝6敗でした。返り入幕まであと一歩まで来たところでの逮捕、相撲人生を自ら絶たれてしまうことになりました。通算成績279勝232敗22休(60場所)、幕内では20勝25敗の成績でした。
昨年夏に若ノ鵬が大麻所持で逮捕されたことで始まった大相撲の大麻問題。9月に露鵬と白露山のロシア人力士が検査で大麻の陽性反応が出て、2人とも潔白を主張していましたが、最終的には解雇処分。白露山の師匠である北の湖親方が理事長を辞任するということが起こりました。新たに就任した武蔵川理事長が再発防止にむけ努力しているところで、若麒麟容疑者が大麻所持で逮捕されるニュースが入りました。師匠や女将さん、尾車部屋の力士たち、そして支え続けているタニマチや全国の大相撲ファンを裏切るような愚考を犯したことで、復帰の道は完全に閉ざされるでしょう。
大麻問題と横綱・朝青龍の品格に揺れる大相撲、信頼回復の道はまだまだ先のようです。大相撲以外にも薬物事件が起きていて、元グラビアアイドルの小向美奈子さんが覚醒剤所持の疑いで逮捕されるというのがありました。同容疑者は容疑を否認していましたが、尿検査で覚醒剤の陽性反応が出ていたことにより、再逮捕も時間の問題となってきました。皆さんも大麻や覚醒剤は絶対に所持したり使ったりしてはいけません。薬物に手を出すと人間は脆く崩壊し、警察に捕まるので気をつけてください。