2019年の夏休みももうすぐ終わり。26日から新学期が始まる地域もあるかと思います。8月最後の日曜日だった25日は、札幌競馬場で短距離重賞のキーンランドカップ、新潟競馬場では2歳世代最初のマイル重賞・新潟2歳ステークスが行われました。
札幌メイン・第14回キーンランドカップ(GⅢ・芝1200m 16頭立て)は、高松宮記念以来の実戦となる⑬ダノンスマッシュをはじめ、⑨カイザーメランジェ、⑩アスターペガサス、⑦タワーオブロンドンら「函館スプリントステークス組」、アイビスサマーダッシュを勝った⑪ライオンボス、昨年の勝ち馬①ナックビーナス、前走CBC賞で3着④セイウンコウセイ、札幌1200mで2勝⑯リナーテ、3歳馬⑥ハッピーアワー、京都牝馬ステークスを勝った②デアレガーロなどが参戦しました。
スタート後の先行争いで、絶好の飛び出しを見せたダノンスマッシュが行くかと思ったが、ナックビーナス,ライオンボス,セイウンコウセイの3頭が先頭集団を形成。4番手グループには⑫ダイメイフジ,⑤ペイシャフェリシタ,カイザーメランジェの3頭が固まり、ダノンスマッシュは7番手追走。中団勢はリナーテ,デアレガーロ,アスターペガサス,⑧シュウジの4頭。外側12番手に⑭ライトオンキュー、13番手③サフランハート、タワーオブロンドンは14番手。15番手にハッピーアワー、⑮パラダイスガーデンがポツンとしんがり。
3,4コーナー中間のところで、ナックとライオンの2頭が並び、コウセイとフェリシタが3,4番手に控える。ダイフジが5番手につけ、ダノスマは外に回す。リナーテとレガーロは中団、タワロンとアスターは中団より後ろのポジション。
最後の直線に入り、ナックビーナスが後続を突き放して逃げ切りを図るが、2番手からペイシャフェリシタ、真ん中からセイウンコウセイ、大外からダノンスマッシュ、リナーテ、ライトオンキューが追い込む。さらにタワーオブロンドンが馬群を割って突っ込んできた。残り100mを切ってダノスマが逃げるナックを捕らえ、内からタワロン、外からリナーテとライトオンが強襲するが、ダノンスマッシュ先頭でゴール!ダノンスマッシュが仕切り直しの一戦で結果を残しました!
サマースプリントシリーズの第5戦は、1番人気のダノンスマッシュがゴール前抜け出して1着。接戦の2着争いは、内側のタワーオブロンドンが2着、3着にリナーテ、11番人気のライトオンキューが4着。結果的には上位人気3頭が人気順通りに入りましたね。前回覇者のナックビーナスは5着、重賞連勝を狙ったライオンボスは11着、カイザーメランジェは12着に終わっております。
ダノンスマッシュは今年1月のシルクロードステークス以来となる重賞3勝目。高松宮記念では1番人気になりながらも4着に敗れ、その次の函館スプリントステークスでは禁止薬物問題の影響で競走除外。今回が実に5か月ぶりのレースでしたが、外から追い込んでの差し切り勝ち。実力通りの強さを見せました。この勝利でスプリンターズステークスの優先出走権を獲得。今度こそはGⅠ初勝利を手にしたいところです。
鞍上の川田将雅騎手は、先週の札幌記念に続いての重賞勝ち。この夏の札幌重賞で3勝目でございます。土曜日に年間100勝一番乗りを果たし、国内外のトップジョッキーが集結するWASJ(ワールド・オールスター・ジョッキーズ)で70ポイントを獲得して総合優勝を飾りました。サマージョッキーズシリーズでも現在38ポイントで暫定首位です。WASJとサマージョッキーズの2冠獲得もありそうですね。
第39回新潟2歳ステークス(GⅢ・1600m 16頭立て)は、新潟マイルの新馬戦を圧勝した⑥ウーマンズハート、重賞4勝アイムユアーズの子⑪モーベット(オルフェーヴル産駒)、中京新馬戦勝ちの⑬ペールエール、キズナ産駒②クリアサウンド、デビュー2戦2勝でダリア賞を勝った①エレナアヴァンティ、1800mのレースで勝ったことがある⑫ウインカーネリアン、エピファネイア産駒⑩グライユル、⑨タイムマシンなどが出走しました。
レースはバラついたスタートで始まり、⑯サナチャンが出遅れる。3コーナーに向かっての先行争いで、エレナアヴァンティがハナに立ち、⑦ビッククインバイオが2番手、3番手に⑧トロワマルス、内側4番手にクリアサウンド。5,6番手の位置にペールエールとウーマンズハートが並走。その内側から③グランチェイサーがいて、後続は固まって④セツメンノトビウオ、タイムマシン、⑭カイアワセ、その後ろにトライフォーリアル、モーベット、ウインカーネリアン、⑮シコウとつづき、後方はサナチャンとグライユルという展開。
外回り3,4コーナーのところで、アヴァンティ先頭、ビッククイン2番手、トロマル3番手。4番手サウンドの隣にペールが5番手まで進出。ウーマンズは中団、モーベットとタイムマシンは後方で新潟の長い直線コースへ。
残り600mを切ってもエレナアヴァンティが先頭だが、ビッククインバイオが外から接近する。3番手からペールエール、外からウーマンズハートが追い込む。一番外に持ち出したモーベットはまだ後方の位置。残り200mを切り、今度はビッククインが先頭になり、クリアサウンドが内を突けば、外からペールエールとウーマンズハートが脚を伸ばす。残り100mでペールとウーマンズが抜け出し、最後はウーマンズハートが先頭ゴール!ウーマンズハートが令和最初の新潟2歳チャンピオンに輝きました!
新潟2歳ステークスは、1番人気のウーマンズハートが、ペールエールとの叩き合いを制して優勝。デビュー2戦目で重賞初制覇を果たしました。2着のペールエールも強い競馬をしていたんですが、勝った馬が強かったですね…。3着には8番人気のビッククインバイオが入り、2番人気のモーベットは8着に終わりました。
勝ったウーマンズハートは、父・ハーツクライ、母・レディオブパーシャの間に生まれた馬。新馬戦では直線突き抜けて3馬身半差の圧勝。2戦目もキレ味抜群の末脚で牡馬を捻じ伏せました。上がり3ハロンはメンバー唯一の32秒台(32.8秒)を計測。将来はマイル~短距離路線で活躍しそうだなぁ。