ダート交流重賞の総決算であり、地方競馬唯一の国際GI競走・第58回 東京大賞典(GI・ダート2000m 12頭立て)が29日、東京・大井競馬場で行われました。中央勢からは、川崎でのJBCクラシックを制した②ワンダーアキュート、ダートGI7勝の⑦エスポワールシチー、GI4勝の⑨トランセンド、ジャパンカップダート4着の⑧ローマンレジェンド、3歳ダート王④ハタノヴァンクール、2000m初挑戦①ナムラタイタンの6頭が参戦。迎え撃つ地方勢は、NAR年度代表馬4回の⑥フリオーソ(船橋)と⑩ボンネビルレコード(大井)の2頭はこのレースを最後に引退。ホッカイドウ競馬代表⑤モエレビクトリー、③フォーティファイド、⑪シャインモーメント、⑫ケイアイゲンブがエントリーしました。
直前の単勝オッズでは、1番人気がワンダーアキュート(1.8倍)、2番人気ローマンレジェンド(2.6倍)、ハタノヴァンクール3番人気(7.9倍)。4番人気以降はエスポワールシチー、フリオーソ、トランセンド、ナムラタイタンと続きました。
スタンド前でのスタートで、エスポワールシチーが躓いてしまい、後方からのスタート。先行争いで、フリオーソが先手を取り、モエレビクトリー2番手、ローマンレジェンドは4番手、その後ろにワンダーアキュート5番手から。トランセンド8番手、ヴァンクール9番手、エスポワール11番手、ボンネビルレコードはしんがりでゴール板を通過しました。
1,2コーナーを過ぎて向正面に入り、フリオーソが先頭、2番手にモエレビクトリー、ナムラタイタン3番手。少し離れた4番手のところにハタノヴァンクール、5番手にローマンがつける。中団の6番手グループにアキュート、フォーティファイド、トランセンド、ケイアイゲンブが固まっている。エスポワール10番手、ボンネビル11番手、最後方にシャインモーメントが追走。
3コーナーを回り、タイタンが2番手、ヴァンクール3番手に浮上し、ローマンレジェンドも進出。さらにワンダーアキュートも加わってきた。4コーナーから最後の直線に差し掛かり、ローマンがフリオーソを捉えて先頭に躍り出て、外からアキュートが迫って来る。2頭が叩き合うと、最内からハタノヴァンクールも来た!そしてラスト100mでローマンレジェンドが抜け出し、ハタノヴァンクールの追い上げるを抑えて先頭でゴールイン!ローマンレジェンドがジャパンカップの雪辱を晴らしました!
全着順&払戻金
1着⑧ローマンレジェンド 2:05:09(重)
2着④ハタノヴァンクール 1/2馬身
3着②ワンダーアキュート アタマ
4着①ナムラタイタン 7馬身
5着⑦エスポワールシチー 3/4馬身
6着⑥フリオーソ 2馬身
7着⑨トランセンド 1馬身1/4
8着③フォーティファイド 5馬身
9着⑩ボンネビルレコード 4馬身
10着⑫ケイアイゲンブ 10馬身
11着⑪シャインモーメント 6馬身
12着⑤モエレビクトリー 1馬身
単勝 8 260円
複勝 8 100円 4 140円 2 100円
枠複 4-6 900円
枠単 6-4 1,540円
馬複 4-8 1,040円
馬単 8-4 1,530円
ワイド 4-8 300円 2-8 130円 2-4 210円
三連複 2-4-8 390円
三連単 8-4-2 2,940円
ダート戦線の1年を締めくくる大一番は、ラスト100mでワンダーアキュート、ローマンレジェンド、ハタノヴァンクールの3頭が激しく叩き合い、最後は真ん中から抜け出したローマンレジェンドが先着し、東京大賞典を制しました。2着争いの方は、ハタノヴァンクールがゴール手前でワンダーアキュートをかわして2着になり、アキュートはアタマ差3着に敗れました。フリオーソはスタートから逃げを見せ、地方勢最上位の6着、ボンネビルレコードは10着でラストランを終えました。
GI初Vを成し遂げたローマンレジェンドは、今年のダート界で急激に成長した馬でした。昨年12月から今年11月のみやこステークスまで6連勝をマーク。ジャパンカップダートでは、初GIのプレッシャー、主戦の岩田康誠騎手の不在が響いて4着に敗れましたが、岩田騎手が戻った東京大賞典で見事勝利し、ダート界の世代交代を実現させました。今年は7戦走って6勝、重賞3勝の好成績。来年2月のフェブラリーステークスで、ニホンピロアワーズとの直接対決に勝てば、ドバイワールドカップ挑戦もあり得るのではないでしょうか?ダート戦線の主役に躍り出たローマンレジェンド、来年の活躍に期待しよう。