日本馬と外国馬が激突する第44回ジャパンカップ(GⅠ・芝2400m 14頭立て)が24日、東京競馬場で行われました。今年のJCは、海外GⅠ6勝の実績を持つ⑧オーギュストロダン(イギリス)、キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークス覇者①ゴリアット(フランス)、ドイツGⅠ2勝⑬ファンタスティックムーン(ドイツ)の3頭が来日。日本勢は秋の天皇賞を勝った③ドウデュース、オークス&秋華賞の牝馬2冠⑨チェルヴィニア、宝塚記念を勝った②ブローザホーン、2023年春の天皇賞馬④ジャスティンパレス、2022年の2冠牝馬⑭スターズオンアース、菊花賞馬⑩ドゥレッツァ、皐月賞馬⑫ソールオリエンス、さらには凱旋門賞に挑んだ⑦シンエンペラーも参戦しました。
単勝オッズは、1番人気ドウデュース(2.3倍)、2番人気チェルヴィニア(4.0倍)、3番人気ジャスティンパレス(6.2倍)、4番人気のオーギュストロダン(9.8倍)までが10倍以下でした。
スタンド前でのスタートで、⑤シュトルーヴェが出遅れる。最初のポジション取りでシンエンペラーが⑥ダノンベルーガをかわして先手を奪い、ソールオリエンスとスターズオンアースも先団に加わる。オーギュストロダンとチェルヴィニアは中団より前、ジャスティンパレスは中団、ドウデュースは後方2番手でゴール板を通過した。
1コーナーを回ったところで、シンエンペラーが先頭、ソールオリエンスが2番手、スターズオンアース・ダノンベルーガ・チェルヴィニアが3番手集団を形成する。ただ、向正面に入ると順位が大きく変動。スローペースにしびれを切らせたドゥレッツァが、シンエンペラーをかわし一気に先頭。2番手集団にシンエンペラー・スターズオンアース・ソールオリエンス、5,6番手の位置にチェルヴィニアとゴリアット、外側7番手にオーギュストロダン、8番手ジャスティンパレス、9番手ダノンベルーガ。10番手⑪カラテ、11番手ブローザホーン、12番手シュトルーヴェ、13番手ファンタスティックムーン、ドウデュースは最後方に下がった。
3コーナーを通過し、ドゥレが先頭、スターズ2番手、シンエン3番手、ソール4番手、ゴリアット5番手。チェル6番手、ロダンとジャスパレは中団変わらず。ドウデュは一番外に持ち出すと、徐々にポジションを上げていく。
14頭一団で最後の直線コースへ。ドゥレッツァがまだ粘り、真ん中からチェルヴィニアも上がるが、大外からドウデュースの末脚が飛んできた!残り300Mで早くもドウデュースが先頭に浮上するが、ドゥレッツァも引き下がらない。残り200mでシンエンペラーが最内から追い上げる。チェルヴィニアとスターズオンアースは4番手争いか?ゴール前でドウデュがわずかに前に出て、シンエンがグイッと伸びてくるが、ドウデュース先頭でゴールイン!ドウデュースが日本総大将の意地を見せつけジャパンカップ制覇!
【ジャパンC全着順】
1着③ドウデュース
2着⑦シンエンペラー
同着⑩ドゥレッツァ
4着⑨チェルヴィニア
5着④ジャスティンパレス
6着①ゴリアット
7着⑭スターズオンアース
8着⑧オーギュストロダン
9着⑥ダノンベルーガ
10着⑤シュトルーヴェ
11着⑬ファンタスティックムーン
12着②ブローザホーン
13着⑪カラテ
14着⑫ソールオリエンス
【払戻金】
単勝 ③ 230円
複勝 ③ 150円 ⑦ 470円 ⑩ 340円
枠連 3⃣-5⃣ 320円 3⃣-6⃣ 190円
馬連 ③-⑦ 1,510円 ③-⑩ 1,150円
馬単 ③-⑦ 1,890円 ③-⑩ 1,540円
3連複 ③-⑦-⑩ 12,230円
3連単 ③-⑦-⑩ 22,390円 ③-⑩-⑦ 18,940円
ワイド ③-⑦ 980円 ③-⑩ 800円 ⑦-⑩ 2,990円
国内外のGⅠ馬10頭が参戦した今年のジャパンカップは、1番人気のドウデュースがドゥレッツァ&シンエンペラーとの叩き合いを制しました。2着争いは写真判定となりましたが、GⅠでは珍しい同着。ドゥレッツァは向正面で一番前に出て、直線でドウデュにかわされても粘り続けました。昨年の菊花賞を彷彿とするような走りでしたね。シンエンペラーは馬場の内側から脚を伸ばしてました。ドゥレとシンエンはともに海外遠征帰りで、単勝の人気も中位にいましたが、予想外の好走でした。
2番人気だったチェルヴィニアはスローペースに泣かされ4着、3番人気のジャスティンパレスも5着。海外勢はゴリアットの6着が最高。ディープインパクト産駒のオーギュストロダンは8着。ディープ産駒の最終世代にして最高傑作と言われるロダンが、現役ラストランを父の故郷である日本を選んだのは嬉しかったです。数年後にはオーギュストロダン産駒の馬が日本で走るときが来るでしょう。日本に来てくれてありがとう。もう1頭の外国馬のファンタスティックムーンは11着でした。
優勝したドウデュースは、前走の秋の天皇賞に続いてのGⅠ連勝で、通算5勝目。鞍上の武豊騎手は歴代最多のジャパンカップ5勝目をマーク。レース後の表彰式では、プレゼンターを務めた元メジャーリーガーのイチローさんと握手を交わしました。競馬界と球界のレジェンド同士の競演にファンも盛り上がったと思います。友道康夫調教師は2017年のシュヴァルグラン以来となるJC2勝目。ハーツクライ産駒としてはシュヴァルグラン、スワーヴリチャードに次いで3勝目となります。
この日は序盤から掛かりっぱなし、向正面で一旦は最後方まで下がるシーンもありました。それでも3コーナーで大外に持ち出すと、残り400mのところで早くも先頭に躍り出ました。ダービーや秋天に比べると仕掛けが早かったけど、後続勢を完封しました。やっぱりドウデュースは強いというか凄い!自身初のGⅠ連勝を果たし、秋古馬GⅠ3冠制覇に王手。引退レースとなる有馬記念ではどのような走りでファンを驚かせてくれるのか楽しみです。