ゆうしゃケン  小心翼翼・平々凡々

団塊世代の技術系サラリーマンだった。引退した今は妻と二人で平和な生活を願いつつ、趣味と独り言でストレス発散

潮干狩り(2)

2006-05-02 22:35:26 | アウトドア
 潮は引き、現れた中州まで長靴の深さで行けるようになった。いよいよマテガイ掘りのスタートだ。長靴の中に海水が入らないように慎重に歩を進める。中州に着くと、もう次の中洲が見える。ここは遠浅なので大潮の今日は遠くまで陸地となる。次々と現れる中州に惹かれて沖に出る。同じように鍬を片手の若者や、熟年夫婦連れが沖を目指している。昔ながらのもんぺ?を着た近在の人も居る。早くも場所を決めて掘り出した人も居る。見ていると鍬で砂地の表面をさらい、穴を探している。弟から教わったとおりだ。穴があると塩を穴に掛ける。ほんの数秒でマテガイが飛び出す。それを待ち構えて捕まえる。簡単な話だ。見る目には。ところが実際には大変。引き始めの中州で砂の表面をさらうのだが、深く掘ると海水が湧き出てマテガイの呼吸穴は見つかるのだが、塩を掛けられない。浅いと穴が見つけにくい。穴を広げて行くのだが海水が流れ込む。このさじ加減が結構難しい。とはいっても、塩が引くにつれて海水の湧出も少なくなり、マテガイの穴も見つけることが容易になった。マヨネーズチューブを絞って、塩を掛ける。2,3秒すると穴から水が湧き出し、すぐにマテガイの目か口だか分からないが触手のような器官が穴から飛び出す。勢いがあるものは貝本体まで飛び出す。これを指でつまんで無理やりに引っ張り出す。マテガイも必死で穴にしがみ付いているので無理に引っ張ると簡単に身がちぎれる。穴に逃げ込まない力で捕まえ、貝の力が弱まるのを待って、徐々につまみ出すのが極意、と会得した。最初の1匹?目は感激した。マテガイが飛び出した。教わったとおりだ! 夢中で砂地を掘り、穴があれば見さかいなしに塩を撒く。捕まえるタイミングを逸して逃がしたのも居たが、結構マテガイを収穫した。ところが素人の浅はかさだった。掘り疲れて周りを見ると、皆さん大きなマテガイばっかり。私のは大きいのから小さいのまでバラエティ豊か。むしろ小さいのが殆どで、大きいのが混ざっている感じ。穴のサイズを見分けなくてはならなかったのだ。掘る途中から、何となく分かっていたのだが、ついつい穴があれば見捨てられない小心な性格が、災いしたのだと思う。次からは大きな穴に絞りたい。腰も疲れたし、潮も満ちてきたので浜近くに場所を変える事に。味噌汁用にあさりを掘ることにした。ところが絹貝が少々とあさりは数個しか採れなかった。やはり最近は稚貝を放流しないと駄目なんだろうと思う。弟が浜で待っていると携帯が鳴る。たどり着くと6時。獲物を見るとさすがにベテラン。大きいのばかり網に半分くらい。私は網の3割くらい。やはりはじめての弟の会社友達が4割くらいか。聞くと、1箇所で掘り続けたそうだ。私みたいに浮気であちこち掘りまわるのは、結局時間の浪費に過ぎなかったみたい。他の人を見ても結構大きいのを数多く採っている。魚釣りと同じで、糸を垂れている時間が釣果と比例しているようだ。
 この晩は愛妻が始めてというマテガイ料理を堪能。定番のバター焼きとワイン蒸し、マテガイのぬた。特にぬたがおいしかった。わけぎとマテガイが味噌になじんで味わい深かった。焼酎がおいしかった。

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潮干狩り(1)

2006-05-02 22:19:45 | アウトドア
4月29日。9連休の初日。朝早くから目が覚める。子供の頃からそうだが休みの日は朝が早い。もう少し寝ていても良いと思うのだが、体が勝手に起き出してしまう。いつものように妻が下拵えしている朝飯の準備。釜で飯を炊き、味噌汁をつくる。卸し金で大根をおろす。私は大根おろしが好きだ。しょうゆ味が概して好きで、大根に含まれているジアスターゼが健康に良い、と内心思っている。
 今日は大潮。朝食を早々に済ませ潮干狩りの準備。潮干狩りはもう10年ぶりになろうか。あさりを掘った。それより昔、20年前はあさりはどこにでも居たので、女子供に任せて、遠く沖まで出て赤貝を主に採ったものだ。今日の潮干狩りは弟のブロブに、潮干狩りでマテガイを掘ったと記事が出ていたので、今度はぜひとも一緒に、と無理を云った次第。
 天気は曇りだが、雨の心配は無いみたい。マテガイ採りは鍬と塩が必須とのことだが、鍬は持ってない。弟から小さな鍬とおまけに塩まで借用。塩は降り易いようにマヨネーズのチューブに入れるのだそうだ。その他、潮干がりセット(バケツ、網、アサリ堀道具など)を準備して、弟の車で目的地へ。12時過ぎに現地着。干潮は4時15分なので2時過ぎに浜に入る予定だが、駐車場はもう30台くらい車が止まっていた。漁協のおばさんが二人、自転車で駐車場を巡っている。買い物籠には何十本もの赤い布章を刺した紙が入っている。入漁料の徴収なのだ。二人分、千円を払い、胸にピンでさす。焼肉の良い匂いが漂っている。浜にはもう300人程度はいるだろうか。波打ち際で戯れている子供たち、浜のあちこちで焼肉パーティをしているグループ、シートに座って団欒している人達など。楽しそうに、どこで何が採れるかなどの情報交換をしているらしい。マテガイの掘り方を実演指導している人も居る。潮はかなり引いては居るがまだ1m位の潮高だ。私たちも浜のベンチに座り、コンビニで買ったインスタントラーメンに持参の湯を入れて昼食にする。終わると車から道具を出し、準備を始める。海を見ると、もう中州のように、砂地が見えているところもある。けれど、そこに渡るには膝上まで漬かる覚悟がいるようなので、もうしばらく待つことにする。アサリは浜辺近くの水が流れるところ、マテガイはもう少し沖合い、と場所を確認する。気分が高揚してくるのが分かる。バケツの中に塩チューブと網を入れ、鍬を持って浜辺へ。

コメント (1)
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