カメムシは強烈な臭さと、農作物を荒らすことで害虫のイメージを持つ昆虫です。
彼らの最大の特徴ともいえる臭いは、あくまでも身を守るために発するものです。
外部から刺激を受けると分泌されます。種類によって臭いは異なります。
種類が豊富で、個体ごとの個性もあるため、実は観察のしがいがあるカメムシ。
活発に活動するのは5~10月頃です。
植物を好む種がほとんどで、かじって食べるのではなく、ストロー型の口器を突き刺し、
水分や養分を吸って栄養を補給しています。
<カメムシ目>
▼キマダラカメムシ
カメムシ科カメムシ亜科 20-23mm 4-11月
黒褐色で、黄色の小斑紋が散布されている。頭部から小楯板にかけて黄色の縦条がある。
街路樹などでよく見られる。この付近では一番多く見られる。
▼キマダラカメムシの幼虫
若齢幼虫は淡褐色に黒と朱の横縞模様が背面全体にならぶ、老齢幼虫は粉をふいたような暗灰色になる。
▼クサギカメムシ
カメムシ科カメムシ亜科 16mm前後 4-11月
細かいまだら模様のある暗褐色のカメムシ。
最も普通に見られるカメムシのひとつ。クワ、クサギなどに付く。
茎や葉から吸うだけでなく、成虫は果実も好んで吸う。
和名はクサギ(臭木)によくいることによるから。
▼ヒメナガメ(姫菜亀 )
カメムシ科カメムシ亜科 6-9mm 5‐9月
橙地に黒の紋(逆に言えば黒地に橙の条紋)を持つ。
胸部の黒紋は前方に2つ、後方に4つが横に並んで計6つある。 (ナガメは左右に2つ)
▼チャバネアオカメムシ
カメムシ科カメムシ亜科 11mm前後 4-10月
美しい黄緑色で、その名のとおり翅の部分が茶色いカメムシ。
カキ、ナシなど、果樹園の果実を食害するので嫌われる。夜、灯火にも良く飛んでくる。
頭部が尖っていて胸部は左右に張りだし、翅をたたんだ腹部は楕円形になり次第にすぼまっていきます。
▼アオクサカメムシ(青臭亀虫 )
カメムシ科カメムシ亜科 12-16mm 4-11月
光沢のない緑色のカメムシ。色彩変異が多い。
▼ホオズキカメムシ
ヘリカメムシ科ヘリカメムシ亜科 14-17mm 4-11月
濃茶色で、腹部側面に縞模様があるカメムシ。体表面に細かい短毛がはえている。
ホオズキやヒルガオ科の植物上で見られる。サツマイモ、トマト、ナスなども食害する。
これもホオズキカメムシかな。
▼ホソヘリカメムシ
ホソヘリカメムシ科ホソヘリカメムシ亜科 14-17mm 4-10月
茶色で、後脚が長い、スマートなカメムシ。成虫は、飛ぶとアシナガバチに似ている。
雄の成虫の後脚腿節が不釣り合いに太く、その内側に棘の列がある。
カメムシには珍しく匂いがない・
▼ホソハリカメムシ(細針亀虫)
ヘリカメムシ科ヘリカメムシ亜科 9-11mm 4-10月
淡褐色で、やや細長いカメムシ。胸部の両端が鋭く尖っている。
体色は茶色で地味な色をして、腹部は白い縁取りがある。
イネ科の植物でよく見られる。水田のイネも食害する。
▼クモヘリカメムシ
ホソヘリカメムシ科クモヘリカメムシ亜科 15-17mm 5-10月
淡い緑色で背中が茶色っぽい、とてもスマートなカメムシ。死ぬと、体色が黄色に変わる。
イネ科の雑草がはえている草むらに多く見られ、しばしば水田に入ってイネを食害する。
▼ヨコヅナサシガメ
サシガメ科モンシロサシガメ亜科、大きさ 16-24mm、時期 4-7月、肉食性、
光沢のある黒色で、腹部側面が広く張り出し、
張り出した部分が黒白の縞模様になった大きなカメムシ。
側面の張り出しが小さいので終齢幼虫と思います。(3/17撮影)
サシガメ科モンシロサシガメ亜科、大きさ 16-24mm、時期 4-7月、肉食性、
光沢のある黒色で、腹部側面が広く張り出し、
張り出した部分が黒白の縞模様になった大きなカメムシ。
側面の張り出しが小さいので終齢幼虫と思います。(3/17撮影)
▼シマサシガメ *ヨコズナサシガメ 9/6訂正
*脚に白黒の模様がないのでヨコズナサシガメの方が適当。himesijimiさんありがとうございました。
▼アカシマサシガメ
サシガメ科ビロウドサシガメ亜科 12mm前後 4-10月
黒地に赤の斑紋があって美しい。頭部は黒く、先端は尖っており、側面にある複眼はよく目立つ。
カメムシ目には、以前投稿のセミや今回のカメムシの他にも、ヨコバイ、ウンカ、
ハゴロモ等がありますが、少し長くなりましたので、別の機会回しとします。
撮影の最中も臭い等、特にきになるようなことがありませんでしたので良かったです。
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