コロナ禍での開催となり、玄関には消毒液と体温計測モニターが設置、物販コーナーもなく、高畑さんの時とは違った雰囲気でしたね...。
それでも濃密でもう二度と機会がないであろう登壇者の方々のお話が聞けました。まさにプライスレスな3時間でしたね(^_^)
登壇された方は順に、林静一さん、吉田茂承さん、南正時さん、友永和秀さん、小田部羊一さん、叶精二さん...。
林さんは東映動画時代、吉田さんは同郷にして学生時代からの想い出、南さんは鉄道、友永さんはテレコム時代、小田部さんはアニメーションの師匠として...そして叶さんは晩年のエピソードを...
それぞれレジェンドすぎて、とてもお伝えきれない深く素敵なエピソードを聞かせていただきました。
そのお話しの合間にいろんな映像を見せてもらえましたが、オープニングとして降る上映されたポパイの短編「THE JEEP」というのがなんだか印象的でした。
会の主催者にして司会進行のなみきたかしさんの弁によれば、むかし大塚康生さんが愛する軍用車両ジープ、その名称の由来がポパイに登場する謎の生きものらしい...ということで、一生懸命さがし、フィルムを購入したとのこと。
でも大塚さんご本人にお見せすることは適わなかったということでした。
事あるたびに上映するという80年代に撮影された業界関係者の結婚披露宴の映像...大塚さんが音頭をとり、小田部夫妻や宮崎駿さんらが余興で「太陽の王子ホルスの大冒険」の主題歌を大合唱するシーンは素晴らしかったです(*^o^*)
「わんぱく王子の大蛇退治」や「やぶにらみの暴君」など、所縁のある作品の曲をチョイス・アレンジした演奏会も良かったなぁ...。
偲ぶ会の案内パンフの一文「おちゃめな大塚さんの性格そのままに、気取らず飾らないお別れの夕べ」となりました。
会場で案内パンフと共に無料配布されていた大塚さんの写真集2冊(アニドウ・パノラマ堂)は少年期から晩年に至るまでの...そのほとんどが初見で貴重なものばかりで、ファンとしても嬉しく、有り難い贈り物をいただけました。
会の最後に...大塚さんの奥様・文枝さんのメッセージも深く心に沁みました。
まだ心の整理がついていない状態にあるとのこと...元同僚というお立場もあり、この度のお別れは他人には決してわからない特別な想いがあるとお察しします。
あらためて、文枝さんはじめご遺族の方々にお悔やみと...そして深い感謝の念を捧げつつ...20時半会場をあとにしました。