今回の上映会で唯一のカラー作品だけあって、その彩りの鮮やかさをスクリーンでタップリと堪能してまいりました(*^o^*)
若尾さんピチピチのエロ可愛さ、小悪魔ぶりについては、前売り券購入時にも触れましたど、張り艶やのあるお肌がとても瑞々しくて、ハニートラップ仕掛けるシーンなんか、こっちが照れちゃうほど色香が漂って、川口隊長じゃなくても探検したくなりますわ(*^m^*)
今流行り風に言うと正に「加代(若尾さんの役名)ハンパないって!!」って感じですわ(*^m^*)
「浮草」はTV画面でしか見たことはなくて、今回の上映会で初めて映画館のスクリーンで観ましたけど、4Kの高画質とは別にローアングルの効果にハッとさせられることが多かったです。
特に嵐駒十郎一座の公演シーン。
映画館の座席とスクリーンの高低差が計算されているようで、目の前のステージで本当に演者が立って芝居しているような生々しさと立体感を感じました(*゜ロ゜)
これはTVでは味わえない感覚で、ローアングルの理由は諸説あるけど、私としては映画館での鑑賞に最適化させる画角を意識しての事じゃないのかなと思っています。
土砂降りの激しい雨のシーンも鮮明で良かった(^_^)
アグファのフィルム特性を活かし、赤いものを効果的に配置する...言葉で説明するのは難しいんですが、小津さんのデザインセンスが存分に味わえます。
そして...4Kデジタルリマスターになって際だってしまったためか、作品冒頭のシーンに謎のコマ落ちが...。
このカット、途中でいきなりコマ落ちが生じているんです。海面を見ているとパカッと全体の表情も変わるので一目瞭然です。
数コマどころではない、分単位の尺で飛んでいる気がします。
これは今回の編集ミスではないようで、今期リリースのBlu-rayでも、以前のDVDでも全く同じ。
ということはオリジナルから変えてない事になりますし、修正もされていない...コマ単位の精度で編集する小津さんがミスでそのまま残す筈がない...ということは意図的に仕込んだものなのか???
時報に引き続き、また一つ気になる謎が増えてしまいました(^_^;
あ、そうそう。謎ってほどでもないけど団扇ネタもありました。
座員が手にする団扇に女性のカラー写真が...。
見やすいように引き延ばしたりして加工してみましたが、判別できない...(´д`)
大映の看板女優・山本富士子さんかな?
小津作品の隠れキャラ的な菅原通済さんも、落ちぶれた一座を前にして爽やかにソロバン弾く古道具屋として登場(^_^)
あともう一つ忘れちゃならない超強力なインパクトのあるこの人!
梅廼家という座員が遊びに行く店(まぁ今で言うフーゾクですね)の女給・八重を演じる賀原夏子さん。
私の世代のイメージは、チャコちゃん・ケンちゃんの優しいお祖母ちゃんなんで、初めて見た時はビックリしたもんです(*゜ロ゜)
小津さんの演出の意地悪さもチョッピリ感じたりもして(^_^;
いや〜掘れば掘るほど色々あるわコレ\(^o^)/
本当に楽しい作品ですよねぇ!
上映終了後、本日お楽しみの若尾文子さんによる舞台挨拶が行われました。
写真撮影は禁じられましたし...あれ?そう言えば取材メディアも入っていませんでしたね。ニュースには出ないのかな?
<追記>
その後、公式から当日のお姿のお写真が公開されました(^_^)
「小津4K 巨匠が見つめた7つの家族」@角川シネマ新宿、本日6/30(土)は『浮草』上映終了後に若尾文子さんをゲストに、立花珠樹さんを聞き手にお招きしたトークショーを実施。満席でお入り頂けなかった多くのお客様、申し訳ありませんでした。※トークショー後、楽屋に戻られた若尾文子さんをパチリ。 pic.twitter.com/ieUgb0JV5b
— シネマクラシックス (@CINEMACLASSICSS) 2018年6月30日
若尾さん、そのお姿は最近TVなどでも拝見することはなかったので..流石にお歳を感じましたし、体調も大丈夫なのかな?無理されているのかな?とちょっと心配になりました。
スタッフに手を添えて支えられるように歩き、ステージに上がるのもちょっと大変そう...中央に据えられた椅子にすぐ腰掛けてトークを。
お話しっぷりはシッカリとされていたので、まぁちょっと安心しましたけど。
今回の舞台挨拶された方の中では一番年少ですが、御年84歳ですし、この年代になると体調の個人差も大きくなるものです。
トークは概ね40分弱って感じでしたけど、終始ポスターの小津さんを愛おしそうに見ているお姿が印象的でしたね。
小津さんと同世代の映画監督・溝口健二さんへのディスりっぷりも楽しかったです(^_^;
「浮草」に寄せて共演した俳優陣のお話しもいろいろされていましたが、中でも杉村春子さんへのリスペクトは気持ちをこめてお話しされていました。
確かに役を演じる上での幅と深さが色んな作品を見ていると伝わってきます。
ソワソワしておっちょこちょいなお節介オバサンのイメージが強い杉村さんですが、「浮草」でのシットリした奥ゆかしさは凄味さえ感じます。
若尾さんも微妙なリアクションと表情の出し方が凄いと仰ってましたが、この作品での真の主人公は小料理屋のお芳を演じる杉村さんではないかと思わせるほどの絶品を感じます(^_^)
終演後も余韻あって、すぐに映画館を出る気が起きなくて(^_^;、しばしロビーを見て回り反芻いたしました。
今回で出演女優さん達によるトークイベントは終了。
次週7日(土)の楽日で「早春」と「麦秋」を観て締めにしようかと思っております(^_^)