どっと屋Mの續・鼓腹撃壌

引き続き⋯フリーCG屋のショーモナイ日常(笑)

この世界の片隅に、入湯の優しさと戦時の厳しさ

2017年10月31日 21時35分00秒 | 日記
本編の中盤でヒョッコリすずさんの前に現れる、幼なじみの水原哲さん。

少年時代はヒネクレな暴れん坊で強面キャラでしたが、青年期の彼はサバサバした快活な男に(^_^;

すずさんの作った食事を楽しみ、

風呂にはいって大声で歌い、

畳にゴロンと横になる...。

すずさんも少年時代とのギャップに戸惑っているようですが、よくもまぁ初めてきた他人の家でここまでリラックスできるなぁと(^_^;

軍人・兵隊さんへの敬いの気持ちがあってこそ成立するんですが、現代人の感覚からすると驚いちゃいますけどね...。

外泊許可の名目である「入湯上陸」ですが、軍隊...それも洋上の艦艇にずっといる身には本当にありがたいものだったようです。

今年の夏に亡くなった俳優・中島春雄さんの自伝「怪獣人生 元祖ゴジラ俳優・中島春雄」に実感を伴う記述があります。

中島さんはゴジラのスーツアクターとして有名な方ですが、戦時中海軍にいた人で、その時の思い出を綴っています。
 昭和一九年の三月に、正式に「海軍航空技術廠」の一員になった。
 海軍時代の一番の思い出は航空母艦「信濃」に配属されたことだよ。ものすごく大きくてね。戦艦武蔵、大和、あれと同型なんだ。最初は戦艦にする予定を空母に改造したから六万八千トンもあった。僕は「発着機部」に配属された。

海軍航空技術廠といえば、航空戦略に尽力した山本五十六が設置した機関で、しかも幻の空母・信濃でカタパルト要員だったという...それだけで凄い経歴に読んでてビックリなんですがっ!

 空母の中は皆が走るね。タラップでもタタタッ!って早足で駆け下りる。中は金気臭いのが苦手だったね。どこもペンキや鉄の匂いがしている。そこに二四時間はしんどいよ。周りは全て鉄だから、ぶつかったら痛いしさ。

金気臭い...なるほど、天井から床まで全体が金属製でできている中で長時間いるのは厳しいものがあるのだろうなぁと、この言葉がすごく印象的です。

 楽しみは「入湯上陸」だったね。軍に協力している家庭に行って一泊するんだ。海軍と契約した一般の民家があった。契約すると米の配給が多いんだ。上官も行くことがあるから気楽でもないけど、畳が恋しいから行くんだよ。軍艦の中で、いつも鉄に囲まれていると、畳が本当に恋しくなるんだよね。だから楽しみだった。

金気が鼻についてウンザリ気味なところに、木と紙と畳でできた柔らかい空間に浸れるのは、さぞかし夢のような心地だったんだろうなぁと思います。匂いも全然違っていたでしょうしね...哲さんのちょっと図々しいくらい伸び伸びと寛いでいる様子も少しは判るような気がしたんです(^_^)

普段の緊張から解き放たれ、すずさんと見て「温いのう」「柔いのう」「甘いのう」と弛緩してしまうのも無理からぬ自然の流れだよなぁともね...周作さんも察し過ぎなんだよなぁ(^_^;(原作だとリンさん絡みなのでニュアンスも微妙に違うんですけどね)

人生のすれ違いって残酷だよなぁとつくづく思い知らされる場面ですが、この「入湯」という温もりある言葉は「この世界の片隅に」によって深みあるものとして擦り込まれたなぁと感じています。

中島さんは入湯上陸のエピソードの他にも戦時中の体験談を語っていますが、迎撃する高角砲の弾丸が破裂する恐ろしさについても触れています。
 敵襲のときは、高角砲でボンボン撃って迎撃するね。迎撃するときに外にいると危険だよ。高角砲の砲弾は、高空でボーンと爆発して、ギザギザの鉄の破片になってバサーッと降ってくるんだ。

「この世界の片隅に」でも初の呉空襲で生々しく描写されていますが...



これまでの戦争映画に空中で弾丸が破裂する様子はあっても、その破片が地表に落ちてくる(というより抉り突き刺す...)描写はなかったように思います。


直撃しなくても破片で敵機に被害を与えるためだね。だから下にいる者は鉄兜を被っていないと、死ぬか大怪我だよ。僕らは屋根の軒下に急いで潜ったね。凄い音で降ってくるんだ。バラバラバラッ!て。

敵味方の区別なく襲ってくる鉄の塊...害を被っても国が補償してくれるわけでもない時代。

「この世界の片隅に」はテンポが速く、1カット・1シーンは短くても、実に多くのことを映像で語っています。

中島さんの語り口は軽妙洒脱で、「怪獣人生 元祖ゴジラ俳優・中島春雄」はタイトル通りゴジラのスーツアクターとしての体験談がメインで、戦時中の話しはごく一部ですが、それだけに真に迫る重みを感じます。



終わってもらって良いんだけどなぁ...(´д`)

2017年10月30日 20時00分00秒 | アニメ
引退撤回の話題作?のタイトルが公表されたようですね。

「君たちはどう生きるか」という戦前の児童文学作家・吉野源三郎による同名作から因んだものだそうです。

なんだか「君は生き残ることができるか」と混同しそうなフレーズ(^_^;

1年近く前に放送したNHKスペシャル「終わらない人」の終盤...3DCGによる短編アニメですっかり嫌気がさしてしまった宮崎さん、変な勢いがついてしまい、鈴木敏夫さんに話しをするところ。







「いや〜...(また始まったよぉ...)」と(ハの字に眉を寄せる鈴木さんが印象的(笑))言いながらも、何とかしたんでしょう...宮崎さんがアニメを作るって言うんなら...とお金出してくれるところはいっぱいありそうだしね(^_^;

作品は3〜4年後に完成予定...生誕80年記念作とか冠だしそう(^_^;

「風立ちぬ」は美しく、劇場で5回くらい鑑賞するほど好きになりましたし、これで引退か!と個人的にもピリオド打った気持ちになったので、今回の撤回・復帰は辟易とした気分で見ております...。

庵野秀明さんのいう「パンツ」を脱ぐのか?履くのか?

新作「君たちはどう生きるか」...なんとなく説教くさいタイトルだよなぁ...というイメージ以外、作品内容についてはサッパリわかりませんが、今のところは生温かい目で見ている次第です...(´д`)



今見ている放映中のアニメ

2017年10月29日 20時00分00秒 | アニメ
TVアニメはそんなに見る方でもないのですが、今期は割と粒ぞろいな感じです(^_^)

ボールルームへようこそ

社交ダンスをスポ根的に、時にバトルアクションのように描いてみせる作風が絶妙!

エッジの効いたキレッキレのダンスシーンの作画が素晴らしいです(^_^)


ブラックラグーン

片渕須直さんが監督・脚本・絵コンテを手がけています。

10年以上も前のTVアニメシリーズの再放送ですが、力点の置き方が凄まじく、今の視点で見ると「マイマイ新子と千年の魔法」や「この世界の片隅に」とは真逆の世界をキッチリ描いていて、片渕さんの力量というか、振り幅の大きさに舌を巻きっぱなしで見ております(^_^;


いぬやしき

黒澤明作品「生きる」と、大友克洋作品「童夢」を足して二で割ったような(?)作品。

正体不明な地球外知的生命体みたいなものに肉体改造され、超絶な能力を持ってしまった二人の闘いを描く...と今のところはそんな風に思ってみてますが、この先の展開は判らず。

定年間際の老け込みショボくれた主人公が戸惑いながらもヒーローと化していく様が面白く、どうなっていくのか楽しみです(^_^)


3月のライオン

第二シーズンです。これも作画のクオリティが素晴らしく、原作の持ち味が良い感じで表現されています。

カミサンが原作ファンなので、頼みもしないのにどんどん解説してくれます(^_^;


以上4作品をまとめて日曜に鑑賞して楽しんでいるのですが...俯瞰するように見ると、まぁ自分の好みがそうなのかもしれませんが、どの作品も、自分がどこから来てどこへ向かって行くのか...そして自分の居場所はどこなのか...そんなテーマが通底している気がしてます。

日本人のどこか所在ない感じとか、自信のなさというか...こういう自分探しみたいなのが好きなんでしょうね。



10月28日(土)のつぶやき

2017年10月29日 05時33分59秒 | 日記

シン・ゴジラ、17回目鑑賞(2)

2017年10月28日 21時12分00秒 | 映画
行ってきました〜(*^o^*)

このポスターを目にするとテンション上がりますねぇ。

やはりチケットは完売に!

リピーター率が高い雰囲気で、やはりこの日を待ち焦がれていたという空気でいっぱいでしたね(^_^)

今回私の席はF-18、前から5列目でベストポジション。

通路側なので、画面はチョイ左方向になりますが、ここaスタのスクリーンは湾曲しているので非常に見やすいのです。

映画の中身については今更語ることはありませんが、久々の爆音...やはり大満足なクオリティでしたね。

爆発音やビルなどの倒壊する衝撃音は大きな塊となって全身に響く一方、人物の発する声や音楽については歪みもなく通常レベルを維持...つまりは分離とバランスが絶妙に良いんです。

ここまでのキッチリ感は他では味わえない...改めてここで「この世界の片隅に」を鑑賞したいものだと思いました...。

「シン・ゴジラ」の爆音上映はチネチッタ川崎だけが比較対象なんですよね(そこでの感想は以前書いた通りです)。

「終」マークが出て、自然に拍手が沸き上がりました。嬉しさと再上映への感謝の表れだったと思います。

同行の弟も最初半信半疑だったのですが、終わって感想を聞いたら、「凄かった...これぞという作品があったらまた来てみたい」と言ってました(^_^)

「この世界の片隅に」ですが、来る11月12日の公開一周年以降の上映で、内容がリテイク版に切り替わるという噂が出始めています。もしかしたら立川シネマシティもそのタイミングを狙っているのかもしれません。

そしたら是非っ、aスタで上映してほしい!よろしくです\(^o^)/

シン・ゴジラ、17回目鑑賞

2017年10月28日 15時50分00秒 | 映画
やっと帰ってきてくれた...立川シネマシティ極爆上映に(ノД`)

もちろんaスタ!一番大きなハコ(*^o^*)

今現在(15時)の予約状況はほぼ満席で、上映開始時(17時20分)には完売必至でしょう!

いや〜まだまだこれだけのパワーがあるワケだし、皆まっていたんですよね(^_^)

先月に行ったチネチッタ川崎の LIVE ZOUND との比較もポイントになってます。パワーは感じたけど、やはりクオリティ的には立川シネマシティだったよなぁ...という印象でしたしね。

ここでの再上映は本当に待ちに待ったという感じなんです(^_^)

同館において早くも9ヶ月振り、久々の再会を楽しみに、友人と弟を伴ってイソイソ向かいま〜す(*^o^*)



10月27日(金)のつぶやき

2017年10月28日 05時29分29秒 | 日記

台風22号サオラー接近中...(´д`)

2017年10月27日 20時30分00秒 | 話題
サオラーって...さおりファンのことかよみたいな...花かなんかの名前らしいけど(^_^;

先週の21号と同じようなコース...まぁちょっと海側だし上陸はない見込みだけど...な〜んか嫌らしい感じの動きですなぁ...。

明日も出かける予定ありだけど、傘もって行くハメ...毎週これだし...。

いや〜もうウンザリです><

これで今年は最後にしてくれや〜(゜´Д`゜)



10月26日(木)のつぶやき

2017年10月27日 05時34分19秒 | 日記