前回、丸の内ピカデリー爆音映画祭から二週間半ぶりに。
今回は近隣の和光市サンアゼリアでの「
シネサロン・和光第37回上映会」に行ってきました。
40分ほどで到達できる感じです。
東武東上線・和光市駅から徒歩で向かいましたが、その途中にある商店街で今日の上映会のポスターを多く見かけ、街をあげて応援している雰囲気を感じて嬉しかったです(^_^)
19時の上映回、開場は18時15分ですが、現地に17時45分ころに現着。
ホール前は広い敷地があって暗くヒッソリとしていましたが、開場を待っていると思われる人が玄関前に5〜6人ほどいました。
係の人に聞いてみると、ロビーはまだ準備中なので外でお待ちくださいとのことで...。
閑散としてるし、もしかしてガラガラ?と心配になりましたけど(^_^;、開場時間近くになると20〜30人以上集まり始めてました。
8割以上が女性、年齢層も高めです。
開場時間になりロビーへ...。
すると素晴らしい光景が目に飛び込んできました!
「野田流創作切り絵」と言うのだそうです。
主線となる切り抜き用の黒い紙以外はすべて和紙に色入れしたもので、鮮やかな色彩とにじみ、そして黒のコントラストが独特の風合いを醸していて、「#この世界の片隅に」の素朴な世界感とマッチしていて(*´д`*)...しばし見とれてしまいました。
どの作品も素敵な仕上がりなので、一点一点紹介いたします。
写真にしちゃうと微妙な立体感が損なわれてしまい残念なんですが...すずさんが料理しているシーンの絵なんて立ち上る湯気が透明度のある薄い和紙が載せてあったりして、奥行きまで感じ取れる工夫がなされてました。
展示コーナーには切り絵を作成された福田さんという方が説明されていて、少しお話をすることができました。
福田さんの作品は、畑でこちらを振り向いているすずさんの絵です。
この方は作成スピードが早い方らしいのですが、それでも1ヶ月かかったそうで、他の方は大体2〜3ヶ月にもなるそうです。
本当にどの絵も美しい...まさに眼福でした(*´艸`*)
お陰様で開演までの時間もアッと言う間にすぎ、中に入るとお客さんでいっぱいになってました(^_^)
8割以上の入りになっていたんじゃないでしょうか。一階席だけで842席もあるので700人くらいになっていたかと!
開始のブザー(これがまたテアトルさんのオープニングロゴと同じ音色(^_^))が鳴り、華やかに描かれたしだれ桜の緞帳が開きます。
普段はコンサートなどを行うためステージに奥行きがあるので、スクリーンは引っ込んでいるので、前の方で座席でも快適に鑑賞できました。
客層は前述の通り、高齢者多めで大半が女性、チラホラと漏れ聞こえる会話から初見の方がほとんどの模様、非常に反応が楽しみに。
ちなみに字幕付きで理想的な上映です。主催者さんグッジョブ!d(^_^)
案の定、ユーモラスなシーンで穏やかな笑いが起き、後半の重みと哀しみに触れると啜り泣きの音が聞こえてくると言う嬉しい反応で満ちていました(*^o^*)
印象的だったのはラストシーンへと向かう、周作さんとすずさんが相生橋で会話しつつ背後をバケモンが通り過ぎていくところ...。
そのカゴからヒョッコリとワニのお嫁さんが顔を出したとき、今まであまり感じた事の無いザワザワした反応が起こりました。
「なにアレ?」
「え...どうして?」
「あぁ、そうだったのか!」
...と同行の人同士で小声で話し合いが始まったのです。これは凄く嬉しい現象が起きてるなと(^_^)
通常の映画館と違い、地元色の強いアットホームな上映会はもっとこういう空気があって良いと思うんです。
そしてさらに素晴らしかったのは「たんぽぽ」「すずさん」2種のエンディングで席を立つ人はほぼ無く、最後までシッカリと席についていたこと!
初見率が高い感じなのに、最後に右手が手を振るところまでが作品なのだと皆さん自然に理解されていた...本当に素晴らしかった...。
拍手も沸き上がりました。私も観客の皆さんと主宰者さんに感謝をこめて手を叩きました(^_^)
その穏やかで柔らかい雰囲気もあいまって、ジワ〜っと染みこんでくるような鑑賞となり、ジワジワ〜っと暖かい涙が止まらなかった...。
切り絵の展示といい、本当に行ってよかった...そんな上映会でした。