スクリーン2、広々ゆったりした作りのハコです。
黒澤明作品において、もっとも脂ののりきった時期の一作で、映画館で観るのは約8年ぶりの2回目となります。
今回はK列で、真ん中よりチョイ前の席。適度な距離があり、TOHO SCOPE のワイド感を存分に楽しめました。
黒澤さんが初めてワイド画面サイズに挑んだ作品だけあって、左右隅々まで無駄なく効果的に絵作りしているのが実感できました。
冒頭の蓬莱峡をバックにアオリを多用して撮影しているので、映画館のスクリーンで見ると迫力が何倍にもなるのです(^_^)
この作品はルーカスに多大な影響を与えて「スター・ウォーズ」が生まれたように、SF的でもあり、アニメっぽい感じのする作品なんです。
上原美佐さん演じるヒロイン・雪姫なんて、ツンデレ系の元祖みたいなキャラだし、30年くらい前の宮崎アニメに出てきそう(*^m^*)
今回はなんとなくそんなイメージで、雪姫に注目してみていました。男勝りでツン要素がほとんどなんですけど、時折画面の端々で困ったり、悩んだりの表情を浮かべているんです。これがまた凄く可愛いんです(^_^)
細かな表情変化を見て取れるのも大画面ならではで...。
武家の姫君のオーラも凄かった...常に死と隣り合わせの人生観というか覚悟みたいなもの...今の俳優にこの凜とした表情と姿勢は出せませんね...何年か前にリメイクもされたけど、ほんと酷いものでしたし(´д`)
そんなオーラを感じる度に涙が出て、ラストの国境突破シーンは見事に涙腺崩壊(ToT)
最後に見せてくれる美しい姫君となって現れるシーンはもう眩しくて眩しくて...!
本当に凄い作品です、エンドマークで大きな拍手が沸きましたよ(*^o^*)
今回の上映、やはり古いフィルムによるもので、特有の円やかさを存分に味わえて、それはそれで貴重な鑑賞にはなりました。
でもこの作品も早くデジタル修復して、シャキッと鮮明な映像で見てみたいもんです!
大満足で日劇を後にしました(^_^)
次回はいよいよ個人的に、さよなら日劇となる「シン・ゴジラ」鑑賞でございます。