原題は「Hidden Figures」、直訳すると「隠された数値」とニュアンスが判りづらい馴染めない感じだったなのか、非常に安易な邦題に(^_^;
なので、もっと軽いタッチの作品なのかと思ってしまいました...。
マーキュリー計画時の、NASAを舞台にした開発ストーリーで実話を元にしているらしく、非常に重みを含みのある作風になってました。
原題は、その開発の裏に多くの名も無き黒人(実際にはアジア系などの有色人種も含まれているのではないかと思われます)の存在があった事を現しているのかもしれません。
NASAのような最先端技術の粋を集めたような場であっても、酷い人種差別があったのだということを克明に描かれていて、日本人の感覚からすると驚くことも多かったです。
その上、主役は女性、人種に加えて性差別まで受けていたワケで...その針のムシロのような状況で闘い、地位を確立させていったんですよねぇ...本当に頭の下がる思いでした。
主役の三人も良かった。見栄えよりもリアリティを出すため、ベテランで実力派の俳優で固めて、作品に強い芯を与えていました。
ケビン・コスナーも貫禄あって格好良かったねぇ...。黒人との組み合わせのせいか、なんとなく昔の作品「ボディーガード」を彷彿とさせてもくれましたしね(^_^)
映画で描かれている60年代前半は、それまでの人力に頼っていた計算をコンピューターに任せようとした移行期でもあります。
パンチカードを読み込ませ、オープンリールが駆動する昔のコンピューターの姿も愛おしいものがあり、これが現代のIT社会とも繋がっているんだよなぁと思うと感慨深いものもあったり。
観る前に予想していたものとは、良い意味で裏切られた感じで、色々と考えさせられる作品でしたねぇ...。
極音上映で、音響効果もバッチリでしたよ(*^o^*)
中高音域が豊かで、低音も締まりがあって、時折流れる楽曲にパンチがあって聴き応えタップリでした!
やはり立川シネマシティは、音を楽しむ映画館としてピカイチなものがありますねぇ...(´д`)
同行したカミサンには最後の最後まで何を観に行くのかを「隠して」鑑賞に臨みましたが、満足してもらえたようで、良かった良かった(^_^)
帰りにトンカツ定食ガッツリ食しながら感想会となって楽しかったです!