いわゆる"宮崎アニメ"で公開中に二度観したのは初めてかも(^_^)
それだけ心に引っ掛かる(久々に!)作品だったんだろうなと感じています。
この記事のような評価は多いんだろうなぁと思いますが、自分としてはちょっと違うかなと。
今回の主演も務めた
庵野秀明氏と富野由悠季氏の対談で宮崎アニメについて触れていますが、まさに同じ印象でした。
「宮さんの最近の作品は『全裸の振りして、お前、パンツ履いてるじゃないか!』という感じが、もうキライでキライで。『その最後の一枚をお前は脱げよ!』というのがあるんですよ」ってところですね。
まぁこれは「紅の豚」を指して言ってることなんですけど、私なりには「もののけ姫」~「ポニョ」までの作品群に強く感じてます。
「風立ちぬ」にはこのパンツを久しぶりにちょっとズラしてくれたなと(^_^;
初見は、この映画、どう見て良いのかちょっと戸惑ったんですけど、二度目は二郎と菜穂子の恋愛モノとして観ました。
そうすると、宮崎さんの剥き出しの感情が垣間見えて、感傷的ですらあるなと。
こんなに主観的で非冷静的な作品は初めてなんじゃないかなぁと思いましたねぇ?。
周囲の人々が菜穂子をなぜ入院させないのか?と二郎に投げかけますが、自分達には時間がないのだと?。
戦時中までの日本人には、長寿に対して諦念というか、今この瞬間をどう生きるかだけで、将来の事など頭から消してしまっているワケです。
その要因は戦争でもあり、不治の病からきているものでもありで?。
今の人間から観れば、刹那的に見えてしまいますが、人生観のギャップは相等な隔たりがあることを、この映画は教えてくれているのかもしれませんね。
ただやはり二つの異なった作品を併せた作品なので、飛行機少年の夢と、菜穂子との物語は水と油という感じが拭えず、うまく消化できていないと今回観ても思いました。
休日のお昼だったので、小さな子供連れの客も多く、彼らが相等戸惑っているのも面白かったです(笑)
まぁ飛行機開発はオマケ程度で、恋愛とその時代を観るべき、大人対象の映画作品なのでしょう。
そう言う意味で、ジブリの英断(子供層の断ち切り)は評価すべきものがあると思いました。