仮面ライダー、陰影感が強いヒーロー

全身黒ずくめで目だけが仄かに赤い異形なシルエット。

それまで正義の味方とかヒーローといえば白や赤・青など明るい色のイメージでしたが、真逆をいく不気味で怪異な姿を目にした小学４年生だった私は衝撃を受け、ドンドン引き込まれていきました。

記事にもあるように、最初期のシリーズに変身ポーズはなく、バイクに乗ったり、敵怪人による攻撃による爆風を全身にうけ、ベルトの風車を回転させることによってパワーを最大限に増強させる...。

仮面を被るのは、顔面に浮き出る改造手術痕を隠すため...そのデザインは大自然の使者、そしてバッタの能力を象徴的に現すため...。

ＴＶドラマ以上に石森章太郎さんの漫画版は暗く悲しみに満ちた作風で、小学生の私にとって受け止めるには重すぎな感じでした。

１２人のショッカーライダーに取り囲まれ、残虐な殺され方をするシーンもトラウマになるくらい...それだけ私の心に大きく深い爪跡を残した作品です。

恐らく庵野さんも同じイメージを引き摺っているはず...その重みと悲しみをどのように織り込んで「シン・仮面ライダー」を見せてくれるか...！