安田純平氏が無事帰国しました。
彼がどういうジャーナリストなのかは知りませんが、生命が軽んじられる地域からの帰還はまずは喜ばしいことでしょうね。
誰だって人が殺されることなど望みませんから。
戦場や紛争地域に赴くジャーナリストにつきまとうのは「自己責任論」です。
今回もネットは大賑わいでは・・・。
いわゆる戦場ジャーナリストには業が課せられます。
より危険地帯に踏み込むという。
戦場ジャーナリストの多くがフリー。
より危険な地帯でより危険な映像を撮らなければ誰も買ってくれず収入が得られません。
だから、彼らは止められても危険地帯に入り込んでいきます。
宿痾のようなものです。
多くの人たちが、そうしたジャーナリストたちの活動を支持します。
「彼らが報道しなければ、世界は真実を知ることが出来ない」と。
確かに美しい理念、尊き行動でしょう。
しかしながら、彼らが何をどう伝えようが、世界を変えることなど出来ないということも紛れもない真実です。
「世界を変えた世紀の写真」と呼ばれるものはたくさんあります。
確かに衝撃的な写真です。
でも本当に世界は変わったのでしょうか。
この世から戦争はなくなりましたか。
貧困はなくなりましたか。
人種差別はなくなりましたか。
テロはなくなりましたか。
世界の片隅で起きている惨状をつぶさに伝えても、世界は変わらぬ明日を迎え続ける。
そういうものです・・・といえば厭世的に過ぎるでしょうか。