私たちに驚きと感動を与えてくれたパラリンピックが終わりました。
「失ったものを数えるな、残されたものを最大に生かせ」
大会創始者にあたる英国のグットマン博士の言葉通りに
どのアスリートたちも
残された機能をフルに使って全力でプレーしていました。
その中で特に
競泳で銀メダルに輝いた14歳の山田美幸選手には驚かされました。
生まれた時から両腕が無く
両足にも重い障害のある選手です。
私には、障害の無い三人の子供がいますが
それでも無事に育てるのには、いろいろと苦労がありました。
そう振り返ると
山田選手のご両親がどれほどのご苦労をされて
本人もどんなに苦しく悲しい思いもしただろうかと
気丈に足だけのキックで背泳ぎをする姿への驚き
また、全てを乗り越えてこの大会に参加している
その精神力に尊敬の念すら抱きました。
そして、このまだ幼いと思える彼女の座右の銘が
「無欲は怠惰の基である」とのことに再び驚かされたのでした。
私は中学校で陸上部に所属していて
年間を通して苦しい練習に明け暮れていたのですが
部活の先生からは「現在今に最善を尽くせ」
「苦しいのはお前だけじゃない」
そう発破をかけられ、グイグイと引っ張って頂きました。
この時の「現在今に最善を尽くせ」という言葉は
弱気になったり怠惰に流されそうになった時に
はっと我に立ち帰らせる大きな力を与えてくれました。
今回のパラリンピックは
自分が大人として、社会で生きる一員として
共に生きる喜びや、励まし勇気づける大切さなど
多くのことを感じさせてくれた大会だったように思います。
「開会式の片翼の飛行機が飛び立つ」演出に感動しましたが
閉会式では
多様な者たちが共に生きることの喜びを
明るく華やかに表現していて
私の中で
驚きと感動の余韻が美しく残るものとなりました。
アスリートの皆さんお疲れ様でした。
そして大会を支えて下さった皆さんには
心より「お疲れ様でした」有難うございました」
と言葉を贈りたいと思います。
※参考ー読売新聞朝刊