~ 桃井ミュージアム・大島黄谷生誕200年記念展ポスター ~
~ 桃井ミュージアムパンフレット ~
雲火焼(うんかやき)は
江戸時代後期から明治時代初期にかけて
大島黄谷(おおしまこうこく)が
赤穂の地で生み出した独特の焼き物です。
雲火焼の特徴は
象牙色の陶膚に茜色、黒色の夕焼け空にも似た
美しい窯変が現れていることです。
大島黄谷は嘉永5年(1852)
この雲火焼の焼成に成功し
第一回内国勧業博覧会でその発明の功績により
花紋褒賞を受賞しました。
しかし
技法は弟子に伝えることなく生涯を終えました。
~ 雲火焼展示館 桃井ミュージアム ~
黄谷亡き後、その陶法を伝える人もなく文献もなく
雲火焼は幻となってしまいました。
その雲火焼の素朴で気品あふれる作品に魅せられて
瀬戸内窯の桃井氏、長棟氏の両氏が
復元への夢を抱いて試行錯誤しながら
ようやくその復元にこぎつけました。
※以上、桃井ミュージアムパンフレットより
* * *
当初より夢を追って一生懸命だった姿を思い出しますと
夢を叶えたお二人の努力が実って
心から良かったねと私も嬉しく思います。
この度の展示では
大島黄谷の御子孫から、門外不出だった陶土をご寄付頂き
その土で焼いた作品も展示されています。
こちらのミュージアムでは展示だけでなく
花器やお茶碗、小物などの作品を展示販売しています。
年代物の美しいお盆で出されるお抹茶
ミュージアム特製のお饅頭も美味しかったですよ。
~ 赤穂市立工芸美術館 田淵記念館 ~
田淵記念館は
江戸時代初期より塩田、塩問屋などを営んできた田淵家より
平成6年、美術品、古文書類、茶道具、婚礼道具などが
赤穂市に寄贈され、それを展示、保存施設として
平成9年に開館しました。
~ 田淵記念館・大島黄谷生誕200年記念展のポスター ~
今回は特別展として
雲火焼の始祖「大島黄谷」の作品と共に
黄谷に陶技を教えた「作根弁次郎」の作品も展示されていました。
今まで名前が似ていて、混乱していた雲華焼と雲火焼との違いも
この度の展示、解説でよく分かり、有難い特別展でした。
田淵記念館の特別展は終了しましたが
桃井ミュージアムでの特別展は3月14日まで。
まだ時間はありますので
是非、幻の雲火焼と再現された雲火焼をご覧下さい。