私的美遊空間

美しく愛しいものたちへのつぶやき

もう、春でちゅよ!

2015年01月31日 | 「いと をかし」なものたち

あらあら、どうしたのでしょう?
カタツムリの赤ちゃんじゃないですか、、

まだふかふかのお布団でねんねしてなきゃだめでしょ
お外はまだ寒いんだからね
ママはどうしたの?
ママはまだねんねしてるのに、一人でおっきしたの?

~だって、あったかーいでちゅよ
もう春でちゅよ!

違うよ!今日はあったかいけど、まだ冬なんよ
明日からまた寒くなるって、天気予報のお姉さんが言ってたよ

~うそでちゅ!あったかーいでちゅ
もう春でちゅ!

困ったなあ!でも、、ママのところに帰らなきゃね

* * *

三日ほど前のポカポカ陽気の日
春と間違えて目が覚めてしまったカタツムリの赤ちゃん
どうやってここまで来たのかわかりませんが
わずか1センチにも満たない小さな体で
一人でここまで来ることはできません
何かにくっついて来たのでしょう


~わーい!わーい!春でちゅよ♪

喜んで這っている姿に、可愛らしいと思いはしても
まだしばらくの寒さを、この小さな体で凌ぐのは大変だろうと心配する
冬は、冬らしく寒くて、春は、春らしく暖かいように
赤ちゃんが間違えませんように
そうなりますよう願います
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ふしのたかねに雪はふりつつ

2015年01月27日 | 茶の湯便り

先日、ある方のブログに、冠雪した富士山の、飛行機からの画像が掲載されていた。
何も遮るものがなくて、裾を引く富士山の全体の姿が見えて、それはそれは美しかった。

そう感動していた時に、お茶屋さんに用事があって行ったところ、このお茶碗が
待ってました!とばかりに飾られているのが目に入った。
ふわあー!富士山だ!しかも、その茶碗は一目で、私が好きな「よし三」の作品と分かってさらに感激!
そして、富士山、冠雪、よし三、の三要素にプラスして書付けの和歌が良かった。
「田子の浦ゆ うち出て 、、、ふしのたかねに 雪はふりつつ」
百人一首にもある山部赤人の、今の私の気持ちにぴったりの歌だった。

~ * ~ * ~

こうも、あうんの呼吸で出会うとは、、、

喜び勇んで買って帰り、早速にお稽古に登場させた。
そしてお弟子さんに「このお茶碗いいでしょう!、、、」とひとしきり話を聞いてもらい
一服頂いて楽しんできた。

もし、このお茶碗に「田子の浦ゆ、、」の歌が無ければ買わなかったことだろう。
なぜなら、富士山だけのお茶碗だったらすでに持っているし、たとえよし三の作品であっても
今の場合、富士山だけだったら私の気持ちに沿うものではないからである。
だからこのお茶碗は、作家と使い手の気持ちがぴったりと合った
相思相愛のお茶碗だったのだと感じている。
これも自己満足でハッピー♪ハッピー♪である。
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台湾の高校生ワイワイお茶体験♪

2015年01月26日 | 茶の湯便り
~先日、台湾の高校生30名が日本文化を体験したいと茶道部を訪問した~

大勢なので男子組と女子組に分かれて、それぞれ二名ずつの生徒が、皆を代表してお抹茶を飲むことに。
さて、どうなることか、、反応はいかに?

* ~ * ~ *

彼らにしてみれば貴重な経験だから、茶道部員のお点前が全員によく見えるように、
また、お茶を飲む者の様子がよくわかるように、全員を近くに座らせてみた。
すると、さらに近寄って来る者あり、覗き込む者あり、話しかける者ありで、みな興味津津の様子♪
女子組の代表は「美味しい」と言って難なく飲み干したが、
男子組の二人は少々苦戦!だけど何とか飲み切ってふーっと深く息ををついた。
その様子を見ていた他の生徒たちからワーア!と歓声が上がった。
始めてのお茶体験はこうしてワイワイと楽しく終了した。
この後、ほとんどの生徒たちは足がしびれて立てなくなった。
そして、よろよろと歩いたり、ひーひー言ったりしていたが、それも良い思い出になったことだろう。

* ~ * ~ *

こうして国際交流のお役に立てることは嬉しいことである。
茶道部員たちも、異国の生徒たちとの交流で得たものは大きかったに違いない。
お互いの成長過程で役に立つのだから、このような訪問はいつでも大歓迎だ!
次回はどんな訪問者があるのか楽しみにしておこう。
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ブルービゼンのふくら雀香合

2015年01月24日 | 時空を超えて来たものたち

これは骨董市で見つけたふくら雀の香合
初めて見た時、その雀は小首をかしげてこちらを見ていた。
愛らしいまなざしで何か語りかけてくるような、
今にも「チュンチュン」と寄って来そうな雰囲気だった。

* ・ * ・ *

ふくら雀は、厳寒の頃、寒さをしのぐために羽毛を膨らませた雀のことをいい
そのぷくぷくとした姿から「福来雀」や「福良雀」などの縁起の良い字を当ててもらっている。
この雀も、まりのように膨れていて、小さいけれど充分に福を運んで来てくれそうである。

* ・ * ・ *

普通、備前焼と言えば茶褐色を思い浮かべるが、これは青灰色をした青備前と言われるもの。
店主の話によると、江戸後期に焼かれたもので、今ではこのような色を出すのは難しいとのことだった。
そして、現代の作家さんでも焼く人はいるが、焼く時のリスクが高くロスも多いので、作品としての数は
非常に少なくて、数ある焼物の中でも稀少なものだということだった。

この香合は表面がとても滑らかで硬くて、石を彫ったような美しさがある。
それと、灰色に青と緑を混ぜたような複雑で深みのある色合いも魅力的だし、
小さいけれどずっしりとした重みがあって結構な貫禄が感じられるところも良かった。
店主の話を鵜呑みには出来ないが、なかなか良い出会いだったと満足している。
結局、骨董品の良し悪しは誰にも責任はなくて、自己満足でいいのだという結論である。




これは100円で買った桐箱

同じ店でちょうどよく、桐の小箱を売っていた。
香合を入れるとぴったりだったのでついでに買って帰った。
この蓋に「青備前 福来雀」と達筆で表書きがあれば
どれほど立派になることだろう。


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姫路城がかわいいお饅頭になった

2015年01月22日 | 各地の旨いもん

~これは五層六階のあの白亜の大天守を持つ国宝姫路城をかたどったお饅頭~

姫路城は1993年に法隆寺とともに、日本で初の世界文化遺産に指定された日本が誇る第一級のお城である。
その堂々たるお城がぐっとミニサイズのかわいいお饅頭になった。
いつこのお饅頭が出来たのかは知らないが、私はつい先日、初めて和菓子屋で発見したのである。
デフォルメされていても特徴がよく捉えられていて、ひと目で姫路城とわかる。
手のひらに入れて愛玩したくなるような可愛らしさだ。

それで、お茶のお菓子に使ったら楽しいだろうと思い買ってみた。
東京で云えば「人形焼き」、広島で云えば「もみじ饅頭」、それらと同じようなカステラ饅頭と言われるもので、
お味は、きめ細かなカステラの中に、程よい甘さの滑らかなこしあんが入っていて、とても上品な味だった。
と言うわけで早速お稽古のお菓子として使うことに、、




お饅頭と言えど国宝姫路城、世界文化遺産でもある。
だからそんじょそこらの器では申し訳ない。
そう思って出したのがこの器。

この器はバリ島のお土産で、アメリカ人の青年から頂いたものだ。
5、6年も前になるが、彼は高校の英語教師として来日していた。
繊細な心を持っていて、日本人より日本人らしい人だった。

茶道に興味を持っていて「お茶の稽古がしたい」と希望して、生徒に交じって茶道部の一員となった。
そして彼は、三年間の滞在中にみるみる腕を上げ、基本的な薄茶点前と立礼のお点前をマスターして
本国に帰っていった。

その間、彼は学校の休みを利用してよく東南アジアに遊びに行っていた。
最後の、三年目の夏休みにこの器を見つけて買って来てくれたのであった。
塗物で表側が黒、内側には金が蒔かれ"金のボウル"という感じで、球体を半分に切ったような形状。
この、今までに見たこともない異質な文化の香りがする器に、彼がアメリカ人であって日本人のような
繊細さもある中でも、日本人にはない感性があるのだと気付かされたのである。

そのことをはっと思い出して、お饅頭(お城の形をしたものはお城焼きというらしい)を入れてみると
やあ!そのよく似合うこと!
金屏風を背に、お饅頭の姫路城はちっとも負けていなかったのである。
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愛しのマイコーヒーカップ

2015年01月19日 | 「いと をかし」なものたち

人は誰でも見るだけでほっとするものがあるだろう。
私にとってはこのコーヒーカップがそうだ。

このコーヒーカップとの出会いは、まだ学生の頃。
下宿に帰る途中の骨董店の店先だった。
ころんと丸い器体に白い釉薬がとろんとかけられ、
まるで砂糖菓子のよう、、
ふっくりと彫られた梅のつぼみも私の目を引き付けた。

~ * ~ * ~

いつもそうだが、ここまでくると胸がドキドキしてきて、
ここで帰ったらもう二度と会えないかも知れない、、
自分の心の声が「ダメだ!帰ったら!」と押してくる。
そして、どうにもならなくなった時に
「これ下さい!」と口が勝手に動くようなのである。

そうやって下宿に持ち帰ってから40年も経った。
今でも傍らにあって私の心をほっこりと温めて続けてくれている。

~ * ~ * ~

なぜか骨董屋に置かれていたこのコーヒーカップ。
そもそも骨董品でない京焼の陶工さんの作品だということだったが、
そこが物との出会いの不思議なところ。
妙な所で出会っても、出会いは出会い!
出会うべくして出会った。
そう思える愛しのマイコーヒーカップである。
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ちょっと詩人、ちょっと哲学者

2015年01月16日 | 思うこと

三畳一間の小さな部屋
木枠の小さな窓
小さな机に小さなランプ
すべて小さな空間
静かな私だけの世界

本棚には詩集や哲学書
ちょっと詩人
ちょっと哲学者
そんなふりしながら
立ち昇るコーヒーカップの
白い湯気を見ていた

そんな青い頃
人間とは、、
人生とは、、
自分とは、、
探し求めていた

ことりとカップを置く音
やわらかく昇る白い湯気
あの世界はずっと
自分の中で充満している
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心で買った伊万里焼八角皿

2015年01月13日 | 時空を超えて来たものたち


骨董市での出会いは「一期一会」、その時に気になった物との出会いは二度とない。
そんな思いを毎回強くする。
会場内を一巡しただけで、もう二度と手にすることができない。そんなことが度々あった。
だから、骨董市で気に入った物を手に入れると言うことは、即断即決を要する「真剣勝負」なのである。

そして、最近思うことだが、迷うような物は買ってはいけない!ということである。
人間には「見る」「聞く」「嗅ぐ」「味わう」「触れる」という五感の他に第六感というものがあって、
どうやら骨董品の即断即決の基準となるものはこの第六感ではないか、、と思うようになった。

* ~ * ~ *

父の遺伝で、若い時から陶磁器や古い物に興味があって、その頃は迷うことなく「欲しい!」という気持ちのまま買い物をしていた。
そして、その時に手に入れた物は今でも見ていて気持ちがいいのである。

ところが、いろいろと勉強する内に、その知識で物を見るようになって、あれこれと迷うようになった。
そして、その時迷った末に買った物は時間をかけて選んだわりには、その後あまり魅力を感じなくなってしまうのである。
さらに傍にあると目ざわりになったり、気持ち悪いとさえ思えてくる。これはどこからくるのか、、

考えてみると、知識を持って頭で買った物は自分の感性に沿った物ではなかったということだったのだと思う。
第六感とは、「鋭くものの本質をつかむ心の動き」と辞書にあった。
そうか!物の本質を瞬時につかみ、自分の感性に合った物を選ぶ、これが大事なんだ!
第六感を大事にすること。
これは当たり前かも知れないが、いろいろと失敗してきた中で、ようやく私が気づいたことである。

* ~ * ~ *

この八角皿はひと目で気に入った第六感物である。骨董屋の説明によると幕末から明治初め頃の伊万里焼とのこと。
まるで陶工が遊んでいるかのように、描き、堀り、塗っている。
元気が良くって大胆、はみ出しも気にしない、梅はふわっと、軸はサーっと器面に広がり、波に遊ぶ千鳥、、
どれも脈絡のないものの寄せ集めのようだが、何の違和感もない。
よくここまで遊びましたね!そう言って拍手を送りたいくらいである。
どんな陶工さんが作ったのか、、私の第六感に訴えた陶工さん、会えるものなら会ってみたいものである。




八角皿の裏銘
「丸にキ」印
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初釜の装い

2015年01月08日 | 着物の楽しみ

これは1月3日にあった社中の初釜でのひと揃えです
「初釜」というと、ついつい張り切ってしまいそうになりますが、
熟年世代に突入した私はこの度、
初春を寿ぐ気分を表しつつ、落ち着いた装いを心がけてみました。

* ~ * ~ *

着物

グレーに近い、薄いモスグリーン色の付け下げです。
裾、胸、襟、袖に「ホタルぼかし」の上に「宝尽くしの刺繍」が施されています。
その文様は目立ちませんが、小さいながらも祝意を十分に表していて
地味な地色に華やかさと格調を与えています。

背中に縫い紋を一つ付けてありますので、軽い訪問着風にも着こなせます。
その時には、少し金糸や銀糸の入った帯や有職文様、正倉院文様などの帯を
合わせて着物の格を上げ、重厚さを加えるようにします。
着物自体の文様が小さく邪魔にならないので、帯合わせがしやすい便利な着物です。
初めての着物を考えておられる若い方にお勧めの着物です。

* ~ * ~ *

宝尽くしの文様

着物に散りばめられた宝尽くしの刺繍です。福徳招来の願いが込められています。
元々は宝物を集めた中国の文様ですが、日本風にアレンジされて現在に至っています。
この着物の宝尽くしの文様はデザイン化され可愛らしい雰囲気です。
この可愛さで、地味な地色の着物が地味になり過ぎず「大人可愛い」魅力になっているように思います。





黒地ですが真っ黒ではなく「墨色」と言われ、茶を含んだ濃い灰黒色で微妙な色合いです。
この地に細かい金粉が控えめにまき散りばめられ、その上に松竹梅などの吉祥文様の
日本刺繍が施されています。緑を中心にした中で梅や牡丹の花々の色がチャーミングで、
おとなしい着物を生き生きさせていると思います。

帯締め

カラフルな帯の魅力を引き立てるために、ここでは薄い藤色の帯締めを使いました。
藤色の組みひもの中央に金糸が組み込まれています。
初春の寿ぎと初釜の慶びを金糸の明るさに託しました。

* ~ * ~ *

先日、京都の華道家元池坊の道場で初生け式があり、振袖姿のお嬢さんたちが
花材を抱えて道場に入って行く姿がニュースで放映されました。
新年を迎えた晴れ晴れしさと、初生け式に向かう緊張感がその盛装した姿から感じられ
こちらも嬉しく、背筋もぴっと伸びたようでした。

人が大勢集まる中で、その場にふさわしく装うことは「たしなみ」のひとつと言えます。
礼を尽くし、装い過ぎず、自分らしく、、これが難しいのですが着物の楽しみでもありますね。
年齢と共に、過不足なく、貫禄を増し、味わいのある装い、これがこれからの課題です。
まだまだ発展途上、諸先輩方からいろいろと学んでいこうと、気持ちも新たにした新年の幕開けでした。

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幻想的初日の出

2015年01月02日 | 「いと をかし」なものたち

~ * ~ * ~ * ~

2015年の初日の出
昨日、当地方では珍しい元旦の雪
山の端に太陽が雪のベールをまとって現われた
初めて見る光景だ
青い空は雪で覆われ灰白色に染まり
片片と舞い散る雪も白黒に
辺りはモノクロームの世界になった
太陽のまわりだけの輝く色彩が美しい
一年の計は元旦にあり
早々に良いものを見たものである

~ * ~ * ~ * ~


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初春のご挨拶

2015年01月01日 | 思うこと
松竹梅の舞扇



~新年明けましておめでとうございます~
皆さまにはお健やかに新年をお迎えのことと存じます
昨年は、泣いたり、笑ったり、怒ったりの拙ブログに
お付き合いを頂き、誠に有難うございました
本年もまた皆さまとの語らいを楽しみにしております
相変わりませず、よろしくお願い致します

平成二十七年 元旦

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