一昨日の夜は、お月さまがとてもきれいだった。
くっきりと優美な三日月で、地球照も水晶玉のように見えた。
しばらくぼうっと眺めていたら、
昔むかし
幼い頃に、伯父に背負われて帰宅した時のことが思い出された。
野良仕事の帰りだったか、町に出た帰りだったか覚えていないが、
暗くなりかけの空に上がった月が、いつまでも自分について来るようで、
「お月さまが、あちについて来るよ、なんでついて来るの?」
そう尋ねると
「お月さまは、アッコ が好きなんど!」
と伯父が答えた。
たったそれだけの会話だったが、アッコの心は満足感でいっぱいになった。
お月さまにはそんな思い出があって、その時の伯父の言葉は、
思い出す度に、今でも私の心を温めてくれるのである。
※ あち ー 「 私 」の幼児語
なんど ー 「 なんだよ 」の方言
アッコ ー 私の愛称
~ 幼い頃は伯父宅 ( 母の実家 )に預けられていた ~
その様子はこちら
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「素朴に生きることは美しいこと」