この大カタツムリの写真は
2021年7月10日に投稿した写真です。

先日(7月4日)の読売新聞の編集手帳で心配な記事を見た。
かつてわんさかといたカタツムリが、市街地で姿を潜めて久しい。
環境省のレッドリストに数多くの種が
絶滅危惧種として並んでいる。
カタツムリは○○マイマイなどの形で
全国に300もの呼称があったという。
博物館の学芸員が「危機的な状況なのになぜか注目されない」
と嘆く記事を読んだことがある。
親しみのある生き物が減る一方なのに
あまり寂しがられていない不思議に気づかされる。
とあって
昨年のご講演で、養老孟子先生が
「世界で虫がどんどん減って来ている」
と指摘されていたことを思い出した。

そう言えば
我が家でも、その近辺でも今年はカタツムリを一回も見ていない。
この大カタツムリを見た年(2021年)だって見た覚えが無かったように思う。

見た覚えがないと「思う」、と曖昧なのも
博物館の学芸員が言われた
「危機的な状況なのになぜか注目されない」と嘆かれたことが
正に、自分にも当てはまっていたからなのだろう。

この大カタツムリは
この地に越して来てから40年以上経つのに
初めて見かけるカタツムリだった。
この年には
このカタツムリだけでなく
大型のナメクジ(ヤマナメクジ)や
大型の蛾(クチバスズメ)が次々と現れて
私に
気候変動が及ぼす恐ろしさのようなものを感じさせたのだった。
* * *
カタツムリにとっては、近年の暑さは堪えがたいことなのだろう。
私たち人間はクーラーも扇風機もあるが
自然の中で暮らす生き物には
そういった便利なものはないのである。
彼らが生き残っていくために必要なものを
奪ってはいけない。
そう、つくづく感じさせる記事だった。