私的美遊空間

美しく愛しいものたちへのつぶやき

今年は稚子大将を出しました

2015年04月28日 | 「いと をかし」なものたち

昨日は暑かったですね。
京都では29度近くあったとか、、初夏を通り越して夏のようでした。
そんな中、来週には5月というのに、ようやく兜を出しました。

持ち主の息子は、もう立派な?おっちゃんですが、未だに兜を出すと
「刀も出した?」と聞くほど刀が気になるようです。
お雛様には関心はないけれど、やっぱりね。男の子だな。




これは、私が作った木目込み人形の稚子大将です。
昨年は兜だけの木目込みでしたが、今年はこちらです。

おかっぱ頭にちゃんと兜を被って、手には菖蒲の花を持っています。
兜が重くて倒れそうなのに、得意顔のところが小さくても男の子ですね。




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藤波の花は盛りに

2015年04月27日 | 花便り

藤波の花は盛りになりにけり
奈良の都を思ほすや君

大伴四綱(よつな)

藤の花がいっぱい咲きました
これを見ると奈良の都を思わずにはおれないでしょ、あなたは、、

* * *

また今年も我が家の藤が咲いてくれました。
ちゃんとこの季節を覚えているんですね。

桜が終われば藤、、季節はめぐります。






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十よりかへるもとのその一

2015年04月26日 | 茶の湯便り

先日、ある方のブログでこの「日日是好日」という題の茶道関連の本を紹介されていた。
確か、同名の本を読んだことがあったが、その時の本は手放してしまったので、
早速図書館で借りて読んでみることにした。

~ * ~ * ~

その本は、飛鳥新社出版で著者は森下典子氏。以前に読んだ本かも知れなかったが、
この本を紹介されていた方によると、内容は初心者向きとのことだったので、この際に
初心者向きだからこそ、以前に読んだ本であっても、また読んでみたくなったのである。

内容は、著者が初めてお茶に出会ったところから始まり、その後25年間にわたる
お茶の稽古から得た心のあり方を、具体例を通して分かり易く教えてくれるものだった。

その著者が歩んで来た道筋は、私自身のものと重なることも多く、その師匠の教えも、
そうだった!私もよく言われたことだった!と来し方を振り返るのに丁度よかった。

~ * ~ * ~

今、私は茶道教室と高校の茶道部で茶道を教えている。
その中で感じたことは、簡単なことでもきちんと成し切ること、
心がいつもそこにあること、の二つを教えることの難しさだった。
これは、教える側も教えられる側も難しいのである。

稽古は、地味で同じような動作の繰り返しだが、その退屈さを
乗り越えなければ、いつまで経ってもその二つのことが分からずに
それが出来た時の尊い楽しみが得られないのである。

この楽しさが分かると、一段精神的にも技量的にも昇格する。
その繰り返しによって段々と高みを目指していくことになるが、
そこで大事なことは、基本に立ち戻り、土台を広く厚くしていかなければ
ならない、と言うことである。
広く厚くなった土台から、また新たに出発するということである。

~ * ~ * ~

「稽古とは一より習い十を知り、十よりかへるもとのその一」

利休さんの教えを覚えやすいように和歌で表したものである。
教えることは、自分の拙い技量がいつも試されること。
だから、呪文のように「、、十よりかへるもとのその一」を唱えて
私自身も常に勉強、勉強、更に勉強の努力を重ねようと思うのである。

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絶景かな大名庭園・岡山後楽園

2015年04月25日 | 旅の楽しみ



こちらは岡山県岡山市にある大名庭園、岡山後楽園です。
金沢の兼六園、水戸の偕楽園と並んで日本三名園に数えられています。

江戸時代初期に岡山二代藩主・池田綱政公によって、14年の歳月をかけ
1700年(元禄13年)に完成した江戸時代を代表する大名庭園です。
現在では、国の特別名勝に指定されています。


延養亭 (えんようてい)


こちらは、歴代の藩主が在城中に休息のため訪れた延養亭です。
園内の中心的な建物でここからの眺めが最も美しいとされています。
普段は非公開ですが、5月25日(月)~31日(日)に春の特別公開があるようです。




正門から入場すると、芝生の庭の正面に岡山城が見えます。
お城までも借景にするところは正に大名庭園と言えますね。
それと、なんと言っても後楽園の素晴らしさはこの広さにあります。
敷地面積は約四万坪で、東京ドームの約三倍もあるそうです。
心は晴々、広々、いい気分です♪




園内は広い芝生や池、築山、曲水、樹林地などが配され、ゆったりと散策が楽しめるようになっています。

また、後楽園の素晴らしさは、園外の山々も借景に取り込み一体化させているところで、この景色を300年間
保っていることや、園外の近代的な建物や構造物がほとんど見えないことで、ここが別天地に感じられるところです。




広々と広がっているのは芝生だけでなく、延養亭の前の池も水を満々と湛えて
気持ち良い広がりを見せています。




この築山に上ると園内を見渡すことができます。




樹林地ではモミジの若葉が葉を広げ、心地よい緑陰を作っていました。

ここには、およそモミジ100本があり、春の新緑と秋の紅葉時は絶景で
園内名勝の一つになっています。




茶祖堂(ちゃそどう)

幕末の家老の下屋敷にあった利休堂を明治20年に移築したもので、戦後再建されました。

岡山生まれで「茶」を日本に伝えた「栄西禅師」も一緒にまつられたことから
「茶祖堂」と呼ばれるようになったそうです。


~ * ~ * ~

他にも茶室や能舞台など文化的な施設以外に、馬場や弓場までも備えています。
後楽園は藩主の楽しみの場としてだけでなく、文武両道を怠らぬよう武芸を磨く
ためにも使われたということです。

また、後楽園の名前の由来ですが、元々は城の背後にあることから「後園」と
呼ばれており、その後「先憂後楽」の精神に基づいて造られたと考えられることから
1871年(明治4年)に後楽園と改められたとのことです。
先憂後楽とは、、私も心しなくては、、良いことを知りました。

※参考ー後楽園パンフレット、晴れの国・岡山百景

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新作でも油断禁物、逃した燕絵の茶碗

2015年04月21日 | 茶の湯便り

今盛んに燕が飛び交っている。
ちゅちゅくちゅるるーと賑やかだ。

昔、師匠のお稽古場で出会った燕の絵柄のお茶碗が気に入って
それからは、どこに行っても似たようなお茶碗がないか探していた。

それが、5、6年前に宮崎のデパートでずいぶん似た感じのものに出会った。
一瞬「これだ!」と思ったけれど、こんなにすぐに巡り合うなら、
わざわざここで荷物になるものを買わなくても、またその内に
出会うだろう、、そう考えて買わずに宮崎を離れた。

* * *

ところがその後、何年経っても同じようなお茶碗には出会わず、
同じようなものどころか、燕の絵柄さえお目にかかれなかった。

骨董では「一期一会」、その時々「真剣勝負」と思い定めているのに、
その時は、新作だからいつでも同じようなものが手に入ると油断したのである。
いつまで経っても宮崎で見たお茶碗が頭から離れず、未練たらたらだった。

* * *

最近、お茶屋さんから茶道具のカタログが送られてきた。
すると「あった!あった!燕のお茶碗だ!」
気になっていたお茶碗とはずいぶん違うが、この際それは無視して
取りあえず二度目の後悔をせぬように、直ぐに電話で注文して、手に入れた。

それにしても、やはり物との出会いは一期一会である。
そんな当たり前のことを、これだけ悔しい思いをして、心から知った次第。
新作でも油断は禁物なのである。
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エキゾチックなペルシャ文様の帯を一つ紋の着物に

2015年04月20日 | 着物の楽しみ

先日、あるお祝いのお茶事に友人と5名でお呼ばれして来ました。
何を着て行こうかと考えた時に、真っ先に思い出したのがこの帯でした。

合わせた柿色の色無地はちょっと地味な色です。
白っぽい帯や黒を主体にした帯なら無難で、失礼もないのですが
それでは面白くないと思って、ちょっと物足りなさを感じていました。

そこで今回はエキゾチックなペルシャ文様の帯を合わせてみました。
帯の裏柄と表柄で二つの表情が出来ました。

* * *

~ 樹下人物文は亀甲組の帯締めで格調高く ~




~ 鳳凰文は金糸市松文の帯締めで個性的に ~




* ~ 鳳凰文 ~ *



古くから中国で尊ばれた想像上の瑞鳥で、雄が「鳳」(ほう)雌が「凰」(おう)
名君によって天下が泰平になると姿を現すと伝えられています。

日本には奈良時代に伝わり正倉院の錦にも使われており、
現代でも格調高い吉祥文様として着物や帯に多用されています。

* ~ ペルシャ文様 ~ * 樹下人物文



小さい珠の連なりは「連珠円文」といい、ササン朝ペルシャの特徴的な文様です。

多くの場合、その連珠円文の中に、鳥獣文、狩猟文、樹下鳥獣文、華文などが描かれますが、
これは連珠円文の中に花樹の下に、有翼の馬に乗った狩人が左右対になって描かれています。
このような構図はササン朝ペルシャの重要な文様の一つと言われています。

* ~ ペルシャ文様 ~ * 華文 ①



華文は、小さく様々な形と色合いの花の集まりを言います。

* ~ ペルシャ文様 ~ * 華文 ②



この一本の帯の中に①と②の二種類の華文が織り込まれています。

~ * ~ * ~
金地の中に多彩に織り込まれたペルシャ文様は、それぞれが個性的でありながら
美しく調和していて、また、大胆な連珠円文よって躍動感さえ感じられるようでした。
今回は地味でおとなしい色無地が、癖のある趣味的な帯を丸く収めたような感じでしょうか、、


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思い出のフリージアの花束

2015年04月19日 | 思うこと

これは、何処にでも咲いていて、誰もが知っているフリージアの花。
私にとっては忘れられない思い出の花である。

なぜなら、私が初めて我が背の君から贈ってもらった花だからである。
思い出の花として庭で大事に育てていて、毎年咲くのを楽しみにしている。
今年も、数日前から微笑むように咲き始め、良い香りを放つようになった。



そんな朝に「玄関の東側に咲いてる黄色い花は何の花?水仙?」と背の君。
彼は極度の植物音痴で、知っている花は桜とヒマワリくらいかというくらいで
フリージアと水仙の見分けも付かないのである。
そもそも、フリージアがどんな花なのかさえわからないようだった。

そんな彼がよくもこのフリージアの花を私に贈ったものだと
その時には一生懸命だった彼の姿を思い出して可笑しくなるのであった。



だから、もう、それはいいのである。
私の思い出の中に生きているだけで、、

君といつまでも





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美しく捨てがたいものは

2015年04月17日 | 美術工芸

これは知人から頂いたお菓子の箱である。
白い箱に青楓の切り抜きの美しい帯が巻かれていた。



中のお菓子が空になってしまえば、たいていの場合捨てられてしまうものに
こんなにきれいな装飾を施すとは、このお菓子屋さんのお菓子作りに対する
情熱や自身のお菓子への愛情が伝わるような思いがした。




そっと抜いて見ると
大小の青楓が流れるように連なっていて、鮮やかな緑が今の季節にふさわしく
くっきりと切り抜かれたあとも清々しい、今までに見た帯の中で最も美しいものだった。

この青楓の帯を考えた人、デザインした人、作った人、
たったこれだけのものにどれだけの人の手がかかっていることだろうか、、
そう思うと、この努力の結晶のような緑の帯が尊いもののように思われるのである。




どう考えても捨てがたく、しばらく大事に仕舞っておいた。
そしてある時、全部は使えなくてもその一部だけでも使えればいいのでは、、
そうすれば、そっくりそのまま捨ててしまうという心の痛みが薄らぐだろう、、



そうこうして、ようやく考えついたのがこの「しおり」である。
ほんの一部だけど、こうして生まれ変わって、これからもずっと私の
読書の友として生き続けるわけだから、この帯を掛けたお菓子屋さんの
心意気が全て無駄にはならない、ということで私の気持ちが収まったのである。
ささやかなことながらも、めでたし、めでたし、の気分である。

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昨日の戦利品・総桐の小箪笥

2015年04月16日 | 時空を超えて来たものたち

昨日は久しぶりに大石神社の骨董市に出かけた。
お目当ては、青磁か染付の花入れと香炉台。
そう思って出陣したが、戦利品はこの小箪笥。



総桐で金具がすっきりと美しかった。
一番下の引き出しは柄杓を入れるのにちょうどよさそうだ。
柄杓は柄が長く収納に困っていたから、この幅は願ってもないサイズ。
それに茶道具のこまごました物も都合良く仕舞える。
しかも、いずれ欲しいと思っていた小箪笥だし、、
そう思いつつも



こんな大きな物(小箪笥といえど)は早々には売れないだろう、、
そう期待半分、不安半分の気持ちで場内を一応、一巡することに、、
こんな時には、自分の不在中に売れた場合「縁がなかった」と
すっぱり諦めることにしているから、ある意味、運試しでもあり
この物との縁の深さを測るテストでもある。

他の店では火色のきれいな備前の花入れや、状態の良い波千鳥の水次などあったが
ああだこうだ、と自分の中で難癖つけて、それらを頭の中から払拭して
先ほどの小箪笥を最後の検討のため店に戻った。

するとこの箪笥は、店主の笑顔と共にまだそこにあった。
その間、三時間もあったのに残っていたか、、
「連れてって!」と箪笥から声が聞こえる。
そうか、そうか、、「おじさん!この箪笥下さい!」



代金を払って、うんこらと運んでいると、入口の向こうで主人が笑って見ていた。
「また、そんな物を買って、、困った奴だ、、」そんな声が聞こえるようだった。
「三時間も無料でこんなに楽しめて、骨董市っていいもんだね♪」
「そうだね、、」そんな会話をしながら、ほくほく気分で帰宅。

妻を幸せにさせる術を知った夫とそれにどっぷり甘える妻。
骨董市はいろんなものをもたらせてくれる、やはり私にとっては良く効くビタミン剤なのである。
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骨董市の付録が美品だった件

2015年04月15日 | 時空を超えて来たものたち

藤の花見る人を招く文



この消息文は、自宅の藤のお花見に知人を招待している文である。

何年か前の骨董市で買ったお茶碗の箱にクッションとして入っていたものだ。
その丸められた和紙を広げてみると、なんとそれは、候文の美しい手習いの紙だった。

* * *

待ちつけし花もいつしか散りてはや藤の時節と
は相成りまいらせ候 邸内のも躬恒の我がやどに
ふじなみと詠みつるまでにはまいらず候へども往来の
人の足を緩め候ほど咲きそろひ候間明日御一同様
御遊覧下されたく候

※凡河内躬恒(おおしこうしみつね)の
「わがやどにさける藤波立ち帰り
すぎかてにのみ人の見るらん」を引用している。

藤の花の宴

返辞



案内申上げまいらせ候
かしこ

* * *

右返辞

御庭前の藤の花最早見事ならんと推して
拝見を願はしく思ひつづけおり候をりから
わざわざ御招きに預り有りがたくぞんじあげまいらせ候
何事を捨置きても参上つかまつるべくかのたちかへり

* ~ * ~ *

藤のお花見の招待の文

あんなにも待っていた桜はいつの間にか散ってしまい
もう藤の花の季節になってしまいました
我が家の藤が、躬恒の「我がやどに咲るふじなみ、、」と
詠むほどではありませんが、道行く人々の足をゆっくりと
させるほどには咲きましたので、明日に皆様お揃いで
どうか御遊覧下さいますよう御案内申し上げます
かしこ

* * *

右のお返事

あなた様の御庭の藤の花はもう見事な姿になっていることと思い
拝見させて頂きたいと願っておりましたところ
この度御丁寧にお招きに預り有り難く思っております
この上は何事もさて置きお伺い致します


この美しい文に接して、自分の心の中に爽やかにやわらかい空気が広がったようでした。
手に入れたお茶碗もなかなかの物と満足していますが、さらに、この文が付いていたことによって
思いがけず得難いものを得たという喜びが広がり、益々骨董市への楽しみが増したのでありました。

※私なりの解釈ですので間違いや、読み切れていない箇所など多くあると思います。
自信のない箇所もそのままにしてありますので、御教え頂けましたら幸いです。

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たゆまず修行を

2015年04月13日 | 茶の湯便り
白珪尚可磨 (はくけいなおみがくべし)



「白圭のかけたるは尚磨くべし。斯(こ)の言(げん)のかけたるは為む(おさむ)べからず」 詩経より

白珪は瑕(きず)がついても磨けばよいが、言葉はいい損なうと取返しがきかない。
それが転じて「完全無欠の清らかな玉も、さらに磨くべきである」とされた。

茶席の禅語としてよく知られる言葉で、禅の道にも茶の湯の道にも完成はない、
常に向上を目指して悟後の修行に打ち込むべきであるという戒めの言葉である。

※珪は「圭」とも書き、白く清らかな玉のこと。




先日のお稽古でこの短冊を掛けた。

もともと修行の足りない身であるが、仮にも人に教える者として
独りよがりになっていないか、心構えがおろそかになってはいないか、、
反省し、安易に流れず、不断の努力を、と心に誓う。

お弟子さんに言うばかりでなく、先ずは自分の身から。
頑張らなくては。




茶花は藤と藪椿

我が家の藤、蕾が日に日に大きくなってきている。
毎年このくらいの蕾の時期に茶室に生けるのを楽しみにしている。




桜の落雁 (らくがん)

京都のお菓子屋さんが作った干菓子。
落雁にしては花径5センチもあろうかと言う立派な桜。
このお茶目なお菓子に茶室が一気になごむ。

修行は鞭のみでなく飴もあったほうが、、


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便利な二色(ふたいろ)の帯締め

2015年04月10日 | 着物の楽しみ

この帯締めは、左右にくっきりと二色に分かれているので
帯揚げも「くっきりと」違った色を合わせられ個性的かつ便利に使えます。



こちらは、帯締めの右側の黄色に同調させて辛子色の帯揚げを合わせてみました。
帯の中の一色ともよく馴染んで、落ち着いて優しい雰囲気になりました。
若い人なら、右側の黄色部分の中からオレンジ色や若草色など選んでもいいですね。





こちらは反対側の紫に合わせて、濃紫の帯揚げを合わせました。
このような濃い色は「しゃっきり」と姉さん風で粋ですが
意外と若い人にも似合うかも知れませんね。

~ * ~ * ~

同じ着物と帯で、いつも同じ帯締めでは飽きてしまいますね。
着物や帯は高くても、幸い帯締めは安いものでも面白いものがあります。
探している時にはなかなか気に入ったものに出会わないので
買い物に出たついでに、小物を心がけて見ておくといいですね。
一回のコーヒーとケーキのセット分で手に入りますから、一回我慢してね。

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姫路城グランドオープン観桜会当日の賑わい

2015年04月05日 | 思うこと

昨日の4月4日は、姫路城グランドオープン観桜会が三の丸広場にて行われました。

前日からここ数日は天候不良との予報に開催が危ぶまれましたが、
終日曇天のうちにも、青空が広がる時もあり、お城と桜の美しい姿を見ることができました。

これは三の丸広場より一段高い所から大天守を見上げたところです。
手前にあるのは小天守です。
普段はここからお城を見ることはあまりありませんが、ここまでは入場料も要らず
自由に階段を上り散策することが出来ます。この日もたくさんの人で賑わっていました。




お城の前にある三の丸広場では、和太鼓や百面の琴による演奏やお茶席などがあり
朝早くから6万8千人(神戸新聞、4月5日記事)の人出で賑わいました。

手前右側の紅白の横断幕内はお茶席で、2千人を超えるお客様が
お城を眺めながら一服のお茶を楽しまれました。



大天守登閣者は1万5806人(姫路市発表速報値)で、待ち時間が最長3時間とのこと
あまりの多さに登閣を諦めた人も多かったようでした。

外国人の姿も多く見られ、「ブラジルよりお越しの○○さん、△△さんが
お待ちです、□□までお越し下さい」と場内アナウンスがあったりして
ここに集う人達の国籍はいったい何か国になるのだろうと興味を抱く場面もありました。

小天守の下に見えている白壁には「狭間」と呼ばれる見張りと攻撃のための穴が空いています。
丸形と三角形は鉄砲用で、長方形は弓用です。
それぞれの配置は、戦いの機能面だけでなくバランスよく美しさも持ち合わせています。
こんな穴一つにも昔の人の美意識が感じられますね。



お城の東側のお堀と桜です。
静かで美しい場所なのでデートコースになっているとか、、

お城の西側から観光用の和船が発着します。
お城と桜を眺めながらゆったりと舟に揺られるのもいいですね。

無事に観桜会は終了しましたが、お城の賑わいは当分続きそうです。
少し落ち着いた頃に、大天守に登ってみようと思っています。

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万葉岬は春うらら

2015年04月04日 | 旅の楽しみ

4月2日は絶好の花見日和。

以前から、桜の頃に来てみたかった兵庫県相生市の万葉岬に行って来ました。
桜は満開には少し早いようでしたが、このうらうらと穏やかで美しい景色に大満足です。

左上にうっすら見えるのは香川県の小豆島、右横に見えるのは隣の市、赤穂市の御崎(みさき)です。




点々と浮かんでいるのは、カキの養殖用の筏(いかだ)でしょうか。
相生、赤穂ともにカキの産地で、冬にはカキ祭りが開催されて多くの観光客で賑わうようです。

右上に見えるのは赤穂市の御崎、さらに左上にかすかに見えるのは岡山県の東の端です。



これは、万葉岬から見えている赤穂市の御崎からの眺めです。
水面が朝日を浴びて、きらきらと、いくつもの光りの帯を作っていました。
自然の織りなす風景は素晴らしいですね。
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桜と明治ロマンの赤穂市立民俗資料館

2015年04月03日 | 時空を超えて来たものたち
昨日は雲一つない気持ちの良い晴天、お花見を兼ねて赤穂市立民俗資料館へ行って来ました。

この建物は、明治41年(1908)に建てられた旧大蔵省塩務局庁舎です。
明治の洋風建築として優れた意匠、工法が随所に使われています。
現存する塩務局庁舎としては日本最古で、兵庫県の指定重要有形文化財に指定されています。



日本専売公社赤穂支店の移転にともない、専売公社より赤穂市が建物、土地の譲渡を受け
昭和57年に建物の全面補修整備を経て、昭和58年1月より民俗資料館として一般公開されました。



木造一部二階建てのこの建物は、各所にアール・ヌーボの趣が見られ
外壁の淡いペパーミントグリーンとよくマッチしていて、とても美しく魅力的です。

館内は旧塩務局の部屋割りをそのまま生かして、江戸時代から昭和にかけての
農耕、生産用具や厨房用具、照明用具などの日用品、古い教科書や玩具などの民俗資料
美術工芸品、8000点が展示されており見どころ満載です。
*近畿産業考古学会「赤穂の産業遺産」参考
休館日、入館料、特別な催し等は資料館のホームページをご覧ください。

なお、12月20~25日にはクリスマスライトアップがされとてもきれいです。
昨年の様子は12月24日「もろびとこぞりて」の記事をご覧下さい。

~ * ~ * ~
こういった美しい建物が残され、その上、現役で活用されていることは本当に嬉しいことです。
木造建築は維持するために多くの費用や努力が必要ですが、いったん壊してしまえば
その当時のものとは二度と会えなくなってしまいます。

この美しい民俗資料館の建物が、ずっとずっと後世までに
伝えられていきますよう心から願ってやみません。
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